所持デッキが敵役すぎて勘違いが止まらない   作:ライトニングのスーパーAI破壊ウイルス

3 / 5
沢山の感想と評価ありがとうございます。
めちゃくちゃ嬉しくてモチベが爆上がりします。頑張っていくので今後ともよろしくお願いします!

そして今回の話は長くなってしまったので前後編になります。
後編は明日投稿予定です。


主人公に会うZE!!前編

 

ストア・ブレーカーの一件から数日後、俺は外に出て別のカードショップのストレージを漁っていた。あの時はストレージ確認をしようとしたらあの騒ぎが起こっちゃったからね。ちゃんとストレージを漁れなかったんだよな。

ちなみにこのストレージは1枚一律10円らしい。やったぜ。

本来ならウィンちゃんも一緒に居たはずなのだが、途中で精霊のカードを見つけたらしく回収に行ってしまった。待ち合わせ場所と時間は示しているので大丈夫だろう。

 

「おお!!『増殖するG』だ!これは『浮幽さくら』か!一時期流行ったんだよなぁこの娘!『屋敷わらし』もある!『マルチャミー』たちも!」

 

ストレージの中に優秀なカードが眠っていたことに驚きが隠せない。

そうか…この世界だと高レベル高攻撃力主義だからこの子達はあまり日の目を浴びてないのか……。

 

そりゃそうだ。『灰流うらら』や『屋敷わらし』がメタとして活躍するのはサーチカードや墓地蘇生などを主流としてガンガン展開していく元の世界のデュエルでの話。

この世界ではサーチなどは滅多に使わず、下級モンスターを強化して戦ったり、高攻撃力の下級デメリットモンスターのデメリットを踏み倒すようにデュエルするのが主流。

実際、先日戦ったストア・ブレーカーはドロー効果として『ゴブリンのやりくり上手』は使用したものの、サーチ効果は『百鬼羅刹大参上』の一回しか使わなかった。これはMDでのデュエルを考えると信じられない回数だ。

これでは手札に『灰流うらら』があっても、役に立つ機会より邪魔になる機会の方が多いだろう。そりゃデッキから外されて投げ売りされるわな。

 

「とりあえず妖怪娘シリーズや優秀な誘発たちは買うか……。まあ買ってもこの世界の環境にあってないだろうし、そもそも俺のインフェルノイドデッキには入らないんだよなぁ……」

 

インフェルノイドは墓地にカードを大量に落とす必要性がある。そのため、『隣の芝刈り』のみならず、通常召喚できるモンスターが出るまで墓地にカードを落とせる『名推理』や『モンスターゲート』を可能な限り積んで墓地肥やしができるようにするのがセオリーだ。

それ故に、『名推理』や『モンスターゲート』による『インフェルノイド』モンスターの墓地落としを阻害しかねない通常召喚できるモンスターは可能な限りデッキに入れないように構築しなければならない。入れるとしても最低限だ。

 

インフェルノイドに妖怪娘カードやドロバなどの手札誘発カードを積むことは基本的に不可能だ。『無限泡影』などの手札から発動する罠タイプなら問題はないが、どれ程優秀でもモンスターを使うタイプの誘発を入れることはまずあり得ないのだ。例外的に通常召喚できない『PSYフレームギア・γ』ならば誘発としてデッキに入れることは可能だ。ただし、『PSYフレーム・ドライバー』が事故要因になり得るリスクが生じてしまう。

40枚タイプのインフェルノイドに入れることがあると聞いたことがあるが、俺は基本60枚のノイド使いなのでそっち方面には詳しくない。

 

つまるところ、インフェルノイドにとって、敵に先行を取られるということは好き放題盤面を作られる事を意味する。だからこそ、通常召喚できない2体リリースの『溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム』や『禁じられた一滴』などの後攻捲りカードを大量に用意しておくことが求められるのだが……まあ環境次第では、それだけじゃ対応できない事も多いので運任せである。

 

「でもそれが楽しいんだよなあ」

 

MDで先行制圧された盤面。なんとか手札の捲り札を切り無力化し、相手の『灰流うらら』を別カードで釣って墓地肥やしを成立させた時の達成感と快感。そこから『インフェルノイド』の大量展開で盤面を崩し切った時の快感は何事にも変え難いと思うのだ。

 

まあ、口で言うのは容易いがそう簡単に上手くいかないんだけどね!

9割は残念ながらそのまま圧殺される。

 

そんな益体のないことを考えながらストレージを漁っていると面白いカードを見つける。

 

「あ、コイツは……」

 

そのカードの名は『倶利伽羅天童』。

通常召喚できないレベル1炎属性モンスターで、相手モンスターゾーンで効果を発動したモンスターを全てリリースして特殊召喚できるカードだ。

俺も捲り札の一種としてデッキに入れていた時期はあったが、思ったより使いにくかったんだよなコイツ……。複数回効果を発揮するタイプなら有効的だが使い切りタイプとなるとリリースしたところで……と嵩張ってしまうのが印象的だった。

 

しかし通常召喚できないレベル1炎属性というのはなかなか魅力的で、リリースして出したところをそのままリンク素材にして展開に繋げたこともあったっけ?デッキから抜いてしまったが、また使う日も来るかもしれないので確保はしておこう。なにより可愛いし。

 

「他に良さそうなのは……っと!?なんだこれ?こんなカードあったの?」

 

思わず手に取ったのは『聖王の粉砕』。

その効果は罠版の『灰流うらら』。もしこれをノイドに搭載できれば……!そんな風に思ったが、発動後のデメリットを読んで肩を落とす。闇・水・炎モンスターの効果が使えないのは大きすぎる。『インフェルノイド』で使うことは無理なようだ。とりあえず買っておくけど。

 

「ん?2枚目?」

 

だが俺はその裏にもう1枚カードが張り付いていることに気がつく。

その名は『霊王の波動』。

その効果は、モンスターの特殊召喚をする効果を含む魔法・罠・モンスター効果を無効にするという効果を手札から使える罠カード。そして発動後のデメリットは、光・地・風属性モンスター効果の発動を出来なくする効果のみ。

 

………これ行けるな?

周辺ストレージを漁って3枚確保。良いんですか?こんなに良さげなの買っちゃっても!!

 

こうしてストレージで素晴らしい成果を確保した俺はホクホク顔で店を後にした。あのあと、使えそうなカードや懐かしさのあまり買ってしまったカードなども含めるとかなり大量になったので袋に入れてもらった。

いやー!大量大量!!でもお安いんです!ついでに闇鍋パックも買ってきた。なんか癖になるんだよね。

 

………でも少し変な気がするな。

この世界の環境分析から『灰流うらら』が安いのは分かるし、同様効果の『聖王の粉砕』が安くなるのも理解できる。だが『霊王の波動』の効果は誰がどうみても強力だ。

この世界の環境であったとしても間違っても安売りされるようなものでは無いはずだが……?

 

「もしかして『聖王の粉砕』に紛れちゃってた……ってこと!?」

 

何か釈然としないが今はこの幸運を噛み締めることにした。

そうして俺は公園のベンチで今日の戦果を眺めながら休憩を取る。買ったカードを眺めてる時ってすごく楽しい。これがワクワクってやつか。

 

この公園ではデュエルスペースがあり、専用スペースでデュエルをする事が出来るようだ。ここに集まれば予約せずとも同じくデュエルしたい人とデュエルできる仕組みになっている。

パック開封してデッキを組み直したら向こうのデュエルスペースで誰か適当な人に試してみようかな?

 

とりあえずデッキのパーツの一部を『霊王の波動』と入れ替えてみた。何回か試しに回して見て使えそうなら確定してみようと思う。

そして気になるパック内容は……。

 

『アブソリューター』

『暗黒の竜王』

『孵化』

『ツタン仮面』

『捕食植物ドラゴスタペリア』

 

「マジかよ」

 

まさかこんなレアカードが当たるとは。計算するのは難しいけど確率から考えたら凄まじいんじゃないか?

でも使わないんだよな……。基本的に『インフェルノイド』には入らないカードだし。

 

「その内売るか……。これ売った資金で何かカードをシングル買いでもするかな」

 

そんな事を呟きながら空いているデュエルスペースへと入っていく。幸いなことに1人対戦相手待ちが居たので並ばずにマッチングすることが出来た。

 

「新しいカードの初陣だ。対戦よろしくお願いします!」

 

「ああ、よろしく頼む」

 

赤と金が入り混じったトゲトゲした髪をした少年がクールに対応する。おお…派手な髪色だ。まあクレアさんも銀髪だし、ウィンちゃんも緑髪だ。遊戯王世界ではこれくらいの髪色は標準的だったなそういえば。

 

「それじゃあ早速……」

 

「「デュエル!!」」

 

「お、先攻は俺か。あー……うん、この手札はまあまあだな……」

 

墓地肥やしカードを1枚も引けていないが全然動けるな。むしろ先行と考えると悪くない。止められたら厳しいけど、特にこの世界では誘発系カードが少ないので通る算段はある。そして通ればたぶん勝ちだ。

 

「俺は永続魔法『罪宝の欺き』を発動。そして手札のモンスターをリリースすることでその効果を発動する。デッキから『アザミナ』カードを手札に加える。俺はデッキから『聖なる薊花』を手札に!」

 

手札5→4→5

 

「『聖なる薊花』?聞いたことのないカードだ……」

 

怪訝な顔してるけどまさか『アザミナ』とか『罪宝』カードもこの世界に存在しないとかないよね?ない……よね?

疑問を心の底に押し込めながら次の一手を切る。幸いなことに順調に動いている。

 

「そして発動!EXデッキの『アザミナ』融合モンスターを見せて、そのレベル4につき1枚手札・フィールドから『罪宝』カードを墓地へ送り融合召喚を行う!俺は『告死聖徒ルシエラーゴ』を見せる。そのレベルは6!よってフィールドの『罪宝の欺き』を素材に融合召喚!!」

 

手札5→4

 

「魔法カードを素材に融合召喚だと!?」

 

「融合召喚!『告死聖徒ルシエラーゴ』!!」

 

告死聖徒ルシエラーゴ ATK 2000

 

黒い蝙蝠と女性が混ざり合ったかの様な悪魔が妖艶に微笑み着地すると、その禍々しい気配を振り撒きながら俺に次の手札を投げつけて供給する。

 

「ルシエラーゴの効果!デッキから『罪宝』カードである『罪宝狩りの悪魔』を手札に加えそのまま発動する。この効果でデッキから『黒魔女ディアベルスター』を手札に加える!」

 

手札4→5

 

「そして手札を1枚墓地へ送り『黒魔女ディアベルスター』を特殊召喚!召喚時効果でデッキから『罪宝の欺き』をセット。そして発動!」

 

手札5→3

 

黒魔女ディアベルスター ATK 2500

 

手札を犠牲に黒いフードの女性が現れると凄まじい形相でルシエラーゴを睨み付ける。今にも殺してやりたいと伝わってくるほどにキツくナイフを握りしめている。何でそんなに殺気立ってるんだ?

 

「そして俺はディアベルスターとルシエラーゴでリンク召喚!リンク2!『閉ザサレシ天ノ月』!」

 

閉ザサレシ天ノ月 ATK 1200

 

そしてそんな殺意を向け合う2人がサーキットに吸い込まれてリンク召喚。現れたのは黒髪の小さな女神。そしてこの子は超がつくほど有能だ。

 

「リンク召喚と融合召喚を同時に操るレベルのデュエリストなのか!」

 

対戦相手の方が驚いているが、何度も言う通りこの世界ではEXデッキのカードが高価なのだ。元の世界と比べてもEXデッキの使い手が圧倒的に少ないのは仕方ないだろう。 

だからと言って召喚しただけで分不相応な評価をされるのは何というか…もにょる。

 

「まあズルしてますけどね。墓地の『聖なる薊花』の効果発動!墓地の『アザミナ』モンスターであるルシエラーゴをデッキに戻して手札に加える。そしてこのカードの融合効果には1ターンに1度という制約はない!EXデッキの『背信聖徒シルヴィア』を見せてフィールドの『罪宝の欺き』を墓地へ送り融合召喚!『背信聖徒シルヴィア』!」

 

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

 

相手に釘を刺しながら呼び出したのは異業の狼の悪魔。

その耳元まで引き裂かれた口を引き上げて耳障りな声で嗤い声を上げる。

 

「そして『インフェルノイド・デカトロン』を召喚!その効果でデッキから『インフェルノイド・ネヘモス』を墓地へ送りその分のレベルを加算して効果と名前を得る!」

 

手札3枚→2枚

 

インフェルノイド・デカトロン ATK 500

 

哄笑するシルヴィアの隣に転がってくるインフェルノイドの頭部。隣で大笑いする狼の悪魔にドン引きしたかのように機械音を鳴らす。

 

「そしてデカトロンと『閉ザサレシ天ノ月』でリンク召喚!現れろ名誉インフェルノイド!リンク2!『刻まれし魔の大聖棺』!」

 

刻まれし魔の大聖棺 ATK 1200

 

そして新たなリンク召喚から神聖さと禍々しさを併せ持つ巨大な棺が出現し、そこから光の波動が放たれ墓地に眠るモンスターたちを呼び起こす。

 

「『刻まれし魔の大聖棺』の効果!俺の墓地のモンスターをデッキに戻して悪魔族融合モンスターを融合召喚する!俺は『インフェルノイド・デカトロン』と『最初にコストとして墓地へ送った『インフェルノイド・アシュメダイ』をデッキに戻して融合召喚!『インフェルノイド・イヴィル』!」

 

インフェルノイド・イヴィル ATK 1100

 

大地に眠るインフェルノイドの残骸たちが寄り集まり、白いボディに蒼炎を纏った新たなインフェルノイドであるインフェルノイド・イヴィルが誕生する。イヴィルは鋭い爪のついた腕でシャドーボクシングをしてやる気を漲らせている。

 

「イヴィルの効果!墓地の『インフェルノイド・ネヘモス』を除外してデッキから10種類のインフェルノイドを墓地へ!」

 

墓地インフェルノイド 10枚

 

「そしてイヴィルと大聖棺でリンク召喚!リンク3『賜炎の咎姫』!イヴィルが墓地へ送られたことで効果発動!デッキから『煉獄の消華』を手札に加えて発動!」

 

賜炎の咎姫 ATK2700

 

墓地インフェルノイド 11枚

 

そして光を放ち墓地融合という役割を終えた大聖棺はイヴィルと共に地面に沈み込み、ストア・ブレーカー戦でも使用した赤髪の女性である咎姫が交代で現れる。相変わらず感情が読めない表情で俺の方をチラチラ見てくる。

 

「咎姫の効果!墓地からイヴィルの効果で送った『インフェルノイド・デカトロン』を特殊召喚!デカトロンに名称ターン1などという甘えはない!デッキから『インフェルノイド・シャイターン』を墓地へ!そしてデカトロンと咎姫でリンク召喚!リンク4『インフェルノイド・フラッド』!!」

 

インフェルノイド・フラッド ATK3000

 

そして遂に登場したインフェルノイドの大型リンクモンスター。

イヴィルを正統進化させたかのような白と金のボディに蒼いオーラを浮かばせて威圧するかの様に咆哮する。

 

「墓地から3体除外して『インフェルノイド・ネヘモス』を特殊召喚する」

 

墓地インフェルノイド 11→7枚

 

インフェルノイド・ネヘモス ATK 3000

 

地面から浮かび上がった3枚のカードを捕食し、大地を砕き巨大な機械龍のような悪魔が顕現する。ネヘモスは機械的に瞳を動かすと対戦相手をロックして睨み付ける。

 

「そして手札を1枚捨てて『煉獄の消華』の効果発動。デッキから『煉獄の狂宴』を手札に加える」

 

手札2枚

 

「カードを1枚伏せる。そしてエンドフェイズに『罪宝の欺き』の効果発動。表側表示のこのカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズにセットされてターンエンド」

 

手札2枚→1枚

 

LP 4000

手札1枚

フィールド

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

インフェルノイド・ネヘモス DEF 3000

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

魔法・罠ゾーン

煉獄の昇華

伏せカード

伏せカード1枚(罪宝の欺き)(シルヴィアと同じ列)

 

こうして完成された盤面はかなりのものだ。さらに罠カードの調達まで完了した。これはもしや…勝ったな風呂入ってくる。

 

「………凄まじい展開力だな。こんな実力のデュエリストが今まで無名だったとは……ワールドグランプリには不参加だったのか?」

 

「あー……まあその時は参加できなくてね」

 

そのワールドグランプリが何か分からないけどおそらくそのタイミングで俺はこの世界勝てないからなぁ……。名前的にデュエルの世界大会だろうか?5D'sでやってたみたいな感じだとしたら面白そう。

 

「そうか……。すまないな、デュエルを続けよう。俺のターン、ドロー!俺は……!」

 

「その前に罠発動!『煉獄の狂宴』。『煉獄』魔法カードである『煉獄の消華』を墓地へ送りデッキから『インフェルノイド・デカトロン』2体と『インフェルノイド・ベルフェゴル』を特殊召喚する!」

 

インフェルノイド・デカトロン DEF 200

 

インフェルノイド・ベルフェゴル ATK 2400

 

フィールドの魔法カードを生贄にし天から光が降り注ぐと3体の悪魔が地面に着地する。これにより俺のフィールドを悪魔が全て埋め尽くした。

この盤面を返すのは至難の技だぞ。

 

「デカトロンの効果でデッキから『インフェルノイド・ネヘモス』と『インフェルノイド・リリス』を墓地へ送り、そのレベルを加算して名前と効果を得る!」

 

これで魔法・罠カードを2枚無効にし、モンスター効果を1回無効、シルヴィアで万能無効、そして特殊召喚無効効果……。ある程度の制圧盤面を引くことが出来た。

ガハハ!!これは勝ったな!!

 

「ならば俺は『冥王結界波』を発動!このカードの発動にモンスター効果は発動できず、相手フィールドの全てのモンスター効果をターン終了時まで無効にする!ただし、ターン終了時まで相手はダメージを受けない」

 

手札6→5

 

カンコーン!と音が鳴る様にカードを引くと引いたカードを、鋭い視線で横目に確認すると間髪入れずにディスクに叩き付ける。

 

「『冥王結界波』だとぉ!!!俺の制圧盤面があっさりっ!!!」

 

「これで厄介なモンスター効果は封じた!続いて『強欲で貪欲な壺』を発動!山札の上から10枚を裏側除外してカードを2枚ドローする」

 

手札5→4→6

 

「さらに『インフェルノイド・フラッド』と『インフェルノイド・ネヘモス』と同じ列に『蒼穹の機界騎士』を特殊召喚する!このカードは2枚以上存在する場合特殊召喚できる!蒼き騎士よ!来たれ!」

 

手札6→5

 

蒼穹の機界騎士 ATK 2000

 

フラッドとネヘモスの前に蒼銀の光と共に両手を剣に置換した機械騎士が現れる。目の前の悪魔を打ち倒すことを主張するかのように彼らに剣を突きつけている。

 

にしても『機界騎士』!?マジか!かなり昔から見たことなくてケアとか忘れてたよ!

今、俺のフィールドはモンスターカードゾーンは全て埋まっている。そして魔法・罠ゾーンにはセット状態の『罪宝の欺き』がある。

このため、機界騎士の召喚条件である同列2枚以上のカードを満たしているのは2列分だ。

だがモンスターカードゾーンが埋まっている以上、相手がセットすれば出せてしまう。やばい!せっかくの大量展開が逆用されてる!!

 

だが『冥王結界波』はあくまでフィールドのモンスターの効果の無効化。俺の墓地の咎姫がまだ妨害できる。

 

「『蒼穹の機界騎士』の効果で俺はデッキから2枚の『機界騎士』を手札に加える」

 

手札5→7

 

騎士が天に剣を向けると空から2つの光が対戦相手の手に落ちてくる。光はカードになると勢いよく掴み取られる。

 

「俺はシルヴィアと伏せカードの位置に『紺碧の機界騎士』を特殊召喚!」

 

手札7→6

 

紺碧の機界騎士 ATK 2400

 

更に追撃とばかりに銀のボディに青いラインが入った新たな機械騎士が出現する。そして蒼穹の隣に背中合わせで並び立った。

 

「そして『緊急テレポート』を発動!デッキからレベル3以下のサイキック族モンスターである『ブレインコントローラー』を特殊召喚する!」

 

手札6→5

 

ブレインコントローラー ATK 100

 

ワープホールが開き、脳を特殊な機械の中に入れたマジックハンド付きの奇怪なメカが出現する。

 

「『ブレインコントローラー』が特殊召喚された事でデッキから『洗脳-ブレインコントロール-』を手札に加えて発動する!800ライフを支払い、通常召喚可能なモンスターである『インフェルノイド・デカトロン』のコントロールを得る!」

 

LP4000→3200

 

そして魔法の発動と同時にマジックハンドを伸ばしてデカトロンを掴み取ろうとするが……。

 

「それはさせない!俺は『インフェルノイド・ベルフェゴル』の効果発動!デカトロンをリリースして相手の墓地のカードを1枚除外する!効果は無効化されているが『リリース』までがコストだ!これで対象となったデカトロンを逃す!」

 

ベルフェゴルが、マジックハンドに掴まれる前にデカトロンを掴んで投げ捨ててしまう。効果は無効にされると使えないが発動だけなら可能なのだ。意外とこのテクニックは使える時もある。

 

「ならば俺はレベル5『蒼穹の機界騎士』にレベル1『ブレインコントローラー』をチューニング!荒ぶる獣の牙もて捕獲せよ!シンクロ召喚!レベル6『ゴヨウ・プレデター』!」

 

ゴヨウ・プレデター ATK 2400

 

「なっ!『ゴヨウ・プレデター』!?」

 

あまりにも想定外のモンスターが召喚されて困惑してしまう。ジャックナイツデッキorサイキック族のデッキじゃないのか?

にしてもプレデターか…。確か廉価版のゴヨウガーディアンだと認識していたが……?

 

「驚いたか?俺はセキュリティに仲間が居てね。このカードを始めとした『ゴヨウ』モンスターたちを託されたんだ」

 

「友情のカード…ってやつか」

 

「ああ。そして『蒼穹の機界騎士』が居なくなったことで俺は新たなモンスターを呼べるようになった。宵闇より現れよ!我が魂のカードにして紫電の騎士!『紫宵の機界騎士』!!」

 

手札5→4枚

 

紫宵の機界騎士 ATK 2500

 

蒼穹の機界騎士が居なくなりションボリしていた紺碧の隣に新たな機械騎士が舞い降りる。紺碧は隣に現れた紫宵を見て目に見えて元気になる。

そんな紺碧に対してやれやれとクールに肩をすくめて見せる。

 

「『紫宵の機界騎士』の効果発動!このカードを次の自分のターンのスタンバイファイズまで除外してデッキから『ジャックナイツ』モンスターを手札に加える!」

 

手札4枚→5枚

 

これが紫宵の機界騎士の強い能力。相手の攻撃や効果対象から逃れつつサーチまで済ませるトリッキーな効果だ。

 

「俺は今加えた『紅蓮の機界騎士』を同じ位置に特殊召喚!」

 

紅蓮の機界騎士 ATK 2300

 

手札5枚→4枚

 

また居なくなった機械騎士に悲しそうな雰囲気を漂わせるが、新しく真紅の騎士が登場したことで嬉しそうに腕を振り回している。

 

「『紅蓮の機界騎士』の効果発動!『蒼穹の機界騎士』を除外して同じ列のモンスターを破壊する!『インフェルノイド・ネヘモス』を破壊する!」

 

そして真紅の騎士は巨大な斧を頭上で回転させると勢いよくネヘモス目掛けて投げ付けた。ネヘモスは投げ付けられた斧に首を切り落とされて地面に沈んでいく。紺碧は仲間の活躍を我がことの様に喜んでいる。

 

「ネヘモスが……っ!」

 

「そして俺は2000ポイントのライフを支払い!究極を超えし究極の力!!『超逸融合』を発動!!」

 

手札4枚→3枚

 

LP3200→1200

 

「ちょ、『超逸融合』!?『超融合』や『超越融合』ではなく!?」

 

え、なにそのカード!?し、しらねぇー!!

本当に何だこのカード?もしかして俺が遊戯王から離れている間に実装されたカードなのか?

確かに超融合や超越融合に似た名前にチェーン不可能な効果は超融合派生カードと言われても納得する。でもこんな一般人が使ってくるくらい流通してんの!?

 

「これは俺の父から受け継いだ伝説のカード……。今その力を解放する!」

 

「俺じゃなくてラスボスとかに使え!絶対こんなところで使って良いものじゃない!せめて覇王化とかしてから使えよ!!」

 

お前の父親覇王か何かよ!

まあ世界観によってカードのレア度や価値は変動するのは当然。俺は覚えてなかったけどゼアルの敵の手札にあったって話も聞いたことがあるし、この世界では多分単なるレアカードってだけなんだろうな……。

 

………本当にそうか?

 

「このカードはあらゆるカードの発動を許さず融合召喚を行う最強の融合魔法!俺は『ゴヨウ・プレデター』を対象として、レベルが異なり、種族・属性が同じモンスター1体をEXデッキから効果を無効にして特殊召喚する!俺は『ゴヨウ・キング』を特殊召喚し、この効果で特殊召喚したモンスターと対象のモンスターで融合する!」

 

「『ゴヨウ』シンクロモンスター2体…まさかっ!!」

 

頭に浮かんだ疑問を振り切って目の前のデュエルに集中する。

この召喚条件はもしやアニメに出たアイツか…?

 

「捕食と王者!友と父の正義が今交わりて新たな力へと昇華する!融合召喚!絶対正義の執行者!『ゴヨウ・エンペラー』!」

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 3300

 

2体のゴヨウモンスターが交わり、ゴヨウの親玉にして皇帝、ゴヨウ・エンペラーが現れる。椅子に座ったまま中華皇帝のような風貌をした彼は下々の悪魔たちを見下ろしている。

 

ゴヨウ・エンペラーは滅多に使われることはないがその効果はなかなか独自色が強くて面白い。しかし満を辞して出された大型エースモンスターをそのまま使わせる訳にはいかない!

 

「『ゴヨウ・エンペラー』……!?召喚されてるところ初めて見た。だがここで消えて貰う!俺は墓地の『賜炎の咎姫』の効果発動!モンスターが特殊召喚された時、自分フィールドの『インフェルノイド・デカトロン』と今特殊召喚された『ゴヨウ・エンペラー』を対象としてその2枚のカードを破壊しこのカードを特殊召喚する!」

 

「手札から速攻魔法『墓穴の指名者』を発動!『賜炎の咎姫』をゲームから除外してその効果を無効にする」

 

手札3枚→2枚

 

「うわっ!マジかぁ…」

 

墓地から顔を出して皇帝の暗殺を仕掛けようとしたが、あっさり見つかって逮捕され悲しそうな顔で連行されて行った。

 

「俺は200ライフを支払って『ドローパン』を発動!この効果によりデッキからカードを1枚ドローしてお互いに確認する。それが俺の墓地に存在する属性のモンスターなら手札を1枚選んで捨てる。存在しない属性や魔法・罠カードなら追加でドローできる!」

 

手札2枚→1枚

 

LP 1200→1000

 

「そんなカードが…!?」

 

お、俺の知らないカード……。そんなカードが存在してたんだ。

 

「俺の墓地には闇属性の『ブレインコントローラー』と地属性の『ゴヨウ』シンクロモンスターがいる!つまりそれ以外の属性のモンスターを引けば1枚ドローだ」

 

「ドロー!モンスターカード!『ジェネクス・ウンディーネ』!水属性なので追加でドロー!」

 

手札1枚→3枚

 

「一気に手札を回復された!」

 

「さらに『アームズ・ホール』を発動!このターンの通常召喚を放棄することで、デッキから1枚カードを墓地へ送り装備魔法『破邪の大剣-バオウ』を手札に加える!」

 

手札3枚

 

「そして手札の『ジェネクス・ウンディーネ』を墓地へ送り『破邪の大剣-バオウ』を『ゴヨウ・エンペラー』に装備!その攻撃力は500ポイントアップする!」

 

手札3枚→1枚

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 3300→3800

 

ゴヨウ・エンペラーは玉座に座ったまま手を伸ばすと自動的に飛んできた大剣がその手に握られる。感触を確かめるかのように何度か振ると軽く笑って大剣を肩に担いで戦闘姿勢となる。

 

「バトルだ!『ゴヨウ・エンペラー』で『インフェルノイド・フラッド』へ攻撃!ゴヨウ・エンペラーフレイム!!」

 

ゴヨウ・エンペラー ATK3800

 

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

 

ゴヨウ・エンペラーが口から火を吹くと、それがバオウに纏わりつき炎剣と化す。炎剣が自律稼働してフラッドを両断すると、フラッドは傷口から焼き尽くされて破壊されてしまう。しかしゴヨウ・エンペラーは破壊されたフラッドに対して手を差し伸べると、縄のような物を伸ばして拘束して引き摺り出す。

 

「だが『冥王結界波』によりダメージはない!そして『インフェルノイド・フラッド』の効果発動!リンク召喚したフラッドが相手によって破壊された時、デッキから『インフェルノイド』モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。俺はデッキから『インフェルノイド・ネヘモス』を特殊召喚する!」

 

「させない!『バオウ』を装備したモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの効果は無効化される!さらに『ゴヨウ・エンペラー』が戦闘でモンスターを破壊した時、そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する!」

 

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

 

そして引き摺り出されてフラッドは秒で俺を裏切りエンペラー側につく。裏切ったのか!フラッドォォォ!!!!

 

「フラッドの効果を知っていたのか……」

 

「いや、知らなかった。ただ何かある気がして念を入れておいたんだ。正解だったようだな」

 

マジかよ嗅覚ヤバいな。カード効果も知らない、見られないこの世界で良くもまあ効果を割り出せた物だ。

 

「そして『インフェルノイド・フラッド』にも『ゴヨウ・エンペラー』の力でコントロールを奪う力が与えられている!」

 

「だが『インフェルノイド』モンスターは自身の効果以外で特殊召喚できないぞ」

 

「ならば『インフェルノイド・フラッド』で『背信聖徒シルヴィア』を攻撃!」

 

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

 

普通に裏切ったフラッドは大口を開けて噛み砕こうと飛び掛かるシルヴィアを軽く腕の薙ぎ払い動作で軽く粉砕してしまう。そしてシルヴィアが破壊されたということは……。

 

「そして『背信聖徒シルヴィア』も俺のフィールドに特殊召喚する!」

 

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

 

シルヴィアもかなりノリノリで裏切り相手フィールド上に馳せ参じる。

そしてケタケタと耳障りな声をあげながら次の獲物であるデカトロンへ狙いを定めて……。

 

「『インフェルノイド・ベルフェゴル』へ『紺碧の機界騎士』で攻撃!」

 

紺碧の機界騎士 ATK 2400

 

インフェルノイド・ベルフェゴル ATK 2400

 

攻撃宣言が届かずガッカリするシルヴィアをスルーして、紺碧がその体で勢いよくベルフェゴルに体当りを仕掛けて諸共相打ちになり消えていく。

 

「最後に残った『インフェルノイド・デカトロン』へ『背信聖徒シルヴィア』で攻撃!」

 

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

 

インフェルノイド・デカトロン DEF 200

 

ちょっとタイミングがズレたが、望み通りその狂気の刃でかつての仲間であったデカトロンを容易く切り裂いた。

そしてそのデカトロンもまた墓地から引き摺り出されて相手に寝返りフィールドに並び立つ。

 

「俺のモンスターが全滅……」

 

「そして『インフェルノイド・デカトロン』を俺のフィールドに特殊召喚する。俺はこれでターンエンドだ」

 

LP1000

手札1

フィールド

ゴヨウ・エンペラー ATK 3800 (EXモンスターゾーン)

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

背信聖徒シルヴィア ATK 1900

紅蓮の機界騎士 ATK 2300

インフェルノイド・デカトロン DEF 200

魔法・罠ゾーン

破邪の大剣-バオウ

 

LP4000

手札1枚

フィールド

なし

魔法・罠ゾーン

伏せカード1枚(罪宝の欺き)

 

「………あ、あまりにも焼け野原。かなりキツイ…けど『星遺物に眠る深層』がないのが救いだな。俺のターン、ドロー」

 

手札1枚→2枚

 

墓地のインフェルノイドは10枚残っている…。だがフラッドにより1回特殊召喚を無効化される。そしてシルヴィアにより何でも1回無効にされてしまう。俺のカードがさぁ!悉く利用されてるんだけど!!

だが気になるのはチューナーを奪ったのにシンクロに繋げなかったこと……。この世界だとMDみたいにカード効果を読めたり、相手のデッキやEXデッキが何枚あるか分からないから、シンクロモンスターがこれで打ち止めの可能性もあるんだよな。

 

だがまぁ…今日の俺の引きは中々悪く無い。

墓地のカードも貯まっている。ならインフェルノイドのやる事はただ一つだけ。強引にぶっ飛ばすだけだ。

 

「墓地から2枚除外して『インフェルノイド・ベルフェゴル』を特殊召喚。さらに続けて墓地から3枚の『インフェルノイド』を除外して『インフェルノイド・ネヘモス』を特殊召喚する。ネヘモスはモンスターを全てのモンスターを吹き飛ばす効果を持っている。どうする?」

 

墓地インフェルノイド10枚→7枚→3枚

 

インフェルノイド・ベルフェゴル ATK 2400

 

インフェルノイド・ネヘモス ATK 3000

 

先にネヘモスを出すと『シルヴィア』で無効にされた場合、インフェルノイドのレベル制約の都合上それ以上の展開が出来なくなってしまう。

巻き込みにより無駄打ちになるように見えるが、『ベルフェゴル』を先に出しておく事で『シルヴィア』で止められてもリンク2へと繋げることができる。

 

「俺は『インフェルノイド・フラッド』の効果発動!『インフェルノイド・デカトロン』をリリースして『インフェルノイド・ネヘモス』の特殊召喚を無効にして除外する!」

 

「ならば墓地の『インフェルノイド』モンスター1枚を除外して手札から『インフェルノイド・ベルゼブル』を特殊召喚する!」

 

手札2枚→1枚

 

墓地インフェルノイド4枚→3枚

 

インフェルノイド・ベルゼブル DEF 2000

 

これまで繰り出してきたインフェルノイドと比べて小柄なインフェルノイドが召喚される。首を小刻みに動かして周囲を観察している。

 

「ベルゼブルの効果発動!1ターンに1度、相手フィールドの表側表示のカードを1枚除外する。俺は『ゴヨウ・エンペラー』を選択する」

 

「俺は『背信聖徒シルヴィア』の効果発動!自身をリリースすることで魔法・罠・モンスター効果を無効にする!」

 

「ならば『インフェルノイド・ベルゼブル』と『インフェルノイド・ベルフェゴル』でリンク召喚!リンク2!『炎魔刃フレイムタン』!」

 

墓地インフェルノイド3枚→5枚

 

炎魔刃フレイムタン ATK 1400

 

現れたのは焔の騎士。

優秀な能力を持ち、インフェルノイドにおいては無くてはならないリンクモンスターだ。

 

「さらに墓地の『聖なる薊花』の効果発動。『背信聖徒シルヴィア』をデッキに戻してこのカードを回収する。そして『罪宝の欺き』を発動してそのまま発動!効果は知っての通り!『告死聖徒ルシエラーゴ』を見せて『罪宝の欺き』を墓地へ送り『告死聖徒ルシエラーゴ』を融合召喚!」

 

告死聖徒ルシエラーゴ ATK 2000

 

再び現れた蝙蝠の悪魔。妖艶に笑いながら今回もまたデッキからカードを調達してくれる。そして敵側に回ったシルヴィアを指差して嘲笑っているようだ。

 

「その効果でデッキから『原罪宝‐スネークアイ』を手札に加える」

 

手札1枚→2枚

 

「さらに墓地の『罪宝狩りの悪魔』の効果発動。このカードをゲームから除外して『罪宝の欺き』をデッキに戻して1枚ドロー」

 

手札2枚→3枚

 

「『炎魔刃フレイムタン』の効果発動。除外されている炎属性モンスターを手札に加える。『インフェルノイド・デカトロン』を手札に。ただし、このターン『インフェルノイド・デカトロン』の効果は使えない」

 

手札3枚→4枚

 

「『インフェルノイド・デカトロン』を召喚。そして『デカトロン』を素材にリンク召喚!リンク1『サクリファイス・アニマ』」

 

手札4枚→3枚

 

サクリファイス・アニマ ATK 0

 

墓地インフェルノイド5枚→6枚

 

「墓地の『インフェルノイド』モンスター2体を除外して『インフェルノイド・ベルフェゴル』を特殊召喚。そして『ベルフェゴル』と『サクリファイス・アニマ』と『炎魔刃フレイムタン』の3体でリンク召喚!リンク4『揚陸軍艦アンブロエール』!」

 

墓地インフェルノイド6枚→3枚→4枚

 

揚陸軍艦アンブロエール ATK2600→3400

 

3体のモンスターを素材に巨大な鯨型の戦艦が地面を砕きながら出現する。そして墓地のリンクモンスターたちの力を吸収してその攻撃力を高めていく。

 

「『アンブロエール』には墓地のリンクモンスターの数の200倍攻撃力を上げる効果がある。俺の墓地には『閉ザサレシ天ノ月』『サクリファイス・アニマ』『炎魔刃フレイムタン』『刻まれし魔の大聖棺』の4体!よって800ポイントアップする」

 

「そして俺は更に墓地の『インフェルノイド』モンスター2体を除外して『インフェルノイド・アドラメレク』を特殊召喚する!」

 

インフェルノイド・アドラメレク ATK 2800

 

墓地インフェルノイド4枚→1枚

 

2枚のカードを捕食して、オレンジ色の信管を持つ悪魔であるアドラメレクが出現する。やってやるぜ!とばかりに気合を込めた焔を全身から撒き散らしている。

 

「これでフィールドのレベル合計は14なので追撃の『インフェルノイド』は呼びせない。だがこれがあれば話は別だ。永続魔法『煉獄の虚無』を発動。これにより俺のフィールドの『インフェルノイド』モンスターのレベルは全て1となる。これによりレベル合計が7で制限が解かれたので手札から『インフェルノイド・アスタロス』を特殊召喚する」

 

インフェルノイド・アスタロス ATK 1800

 

墓地インフェルノイド1枚→0枚

 

手札3枚→1枚

 

「ただし、『煉獄の虚無』が発動されている限り『インフェルノイド』モンスターのダメージは半減される」

 

「『インフェルノイド・アスタロス』の効果発動!このターンの攻撃権を放棄する代わりにフィールドの魔法・罠カードを1枚破壊する!『破邪の大剣-バオウ』を破壊!」

 

アスタロスが飛翔すると玉座に座る皇帝目掛けて刃を振り下ろす。

しかし、その攻撃は『バオウ』を盾にされたことで塞がれてしまう。だがそれこそがアスタロスの狙い。勢いよく振り下ろされた凶刃は『バオウ』を叩き壊して皇帝の力を弱体化させることに成功した。

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 3800→3300

 

そして、やる気を見せるアドラメレクの隣に帰ってきたアスタロスが勢いよく滑り込む。そして腕に取り付けられたハサミをガチガチと鳴らして仕事は終えましたアピールをしている。

 

「『告死聖徒ルシエラーゴ』は相手モンスターの攻守を自分の『アザミナ』モンスターの数だけ500ポイント下げる効果を持つ。これにより君のモンスターは……」

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 3300→2800

 

インフェルノイド・フラッド ATK 3000→2500

 

紅蓮の機界騎士 ATK 1800

 

「『揚陸軍艦アンブロエール』で『ゴヨウ・エンペラー』へ攻撃!」

 

揚陸軍艦アンブロエール ATK 3400

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 2800

 

戦艦であるアンブロエールから次々にミサイル爆撃が放たれる。ゴヨウ・エンペラーは火を吹いて応戦するが、アンブロエールの物量には一歩手が届かない。

 

だがそこに救世主が現れる。

 

「まだだ!相手モンスターの攻撃宣言時、手札の『増殖するクリボー!』を特殊召喚する!」

 

『『『クリクリ〜』』』

 

増殖するクリボー! DEF 200

 

しかしそれを妨げるように増殖したクリボーがアンブロエールに絡みつく。機械の駆動部分に入り込みその動きを妨げて停止させてしまう。

 

そしてその隙を正義の皇帝は見逃さない。

 

「そしてダメージ計算時、俺のデッキから攻撃力300守備力200のモンスターである『クリボー』を1体手札に加え、その攻撃モンスターの攻撃力を0にする!迎え撃て!『ゴヨウ・エンペラー』!ゴヨウ・エンペラーフレイム!!」

 

「なにっ!?くっ!!!!」

 

陸揚戦艦アンブロエール ATK 0

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 2800

 

一閃。

動けなくなったアンブロエールを炎を纏った手刀の一撃で粉砕する。

砕け散るアンブロエールに縄を投げ付けると強引に自分フィールドへと引き連れてしまう。

 

LP4000→1200

 

「『ゴヨウ・エンペラー』が戦闘で相手モンスターを破壊したことでそのモンスターを墓地より俺のフィールドに特殊召喚する!」

 

「だが『アンブロエール』が破壊されたことで俺のフィールドにリンク3以下のリンクモンスターを墓地から特殊召喚する!蘇れ!『炎魔刃フレイムタン』!」

 

陸揚戦艦アンブロエール ATK 3200

 

炎魔刃フレイムタン ATK 1400

 

「ならば『インフェルノイド・アドラメレク』で『紅蓮の機界騎士』へ攻撃!」

 

インフェルノイド・アドラメレク ATK 2800

 

紅蓮の機界騎士 ATK 1800

 

焔を纏いながら飛び上がり、空から機械騎士へと飛び掛かる機械仕掛けの悪魔であるアドラメレク。拳と斧。2人のメカが得意とする戦闘法がぶつかり合い、周囲に爆炎と共に衝撃を撒き散らす。だが殴り合いの末に段々とアドラメレクが優勢になっていき、やがてはその拳で騎士の体を貫いた。

 

LP 1000→500

 

インフェルノイドのレベルをスモール化させた代償によりダメージは低くなるが、それも物量で押し流せばいい。

 

「モンスターを破壊した『アドラメレク』は連続攻撃が可能!『ゴヨウ・エンペラー』へ攻撃!」

 

「なんだと!?」

 

インフェルノイド・アドラメレク ATK 2800

 

ゴヨウ・エンペラー ATK 2800

 

奪われた仲間を取り返す為にアドラメレクは翼を広げてゴヨウ・エンペラーへと突貫する。対するエンペラーもまた口から炎を吹き出し正面から迎え撃つ。

熾烈な正面衝突の結果、ゴヨウ・エンペラーはアドラメレクの拳に貫かれ爆散し、アドラメレクもまた『ゴヨウ・エンペラー』の炎に焼き尽くされて消滅した。

 

「くっ!『ゴヨウ・エンペラー』が破壊されたことでモンスターのコントロールが戻る……!」

 

ゴヨウ・エンペラーが消えたことで権力は消滅。

権力の力で縛ることができなくなったことでフラッドとアンブロエールは体の向きを変えて俺のフィールドに戻ってきた。おかえりフラッドとアンブロエール。

 

「『告死聖徒ルシエラーゴ』で『増殖するクリボー!』を攻撃!」

 

『クリ!?』

 

告死聖徒ルシエラーゴ ATK 2000

増殖するクリボー! DEF 200

 

蝙蝠の悪魔はそんな可愛いマスコットを、嗤いながら何の躊躇いもなく踏み付けて破壊する。容赦ない……。

 

「クリボー……!」

 

「俺の元へ帰ってきたら『インフェルノイド・フラッド』で直接攻撃!」

 

インフェルノイド・フラッド ATK 3000

 

LP 500

 

そして帰ってきたフラッドは羽根を動かして空を飛ぶと、上から重量に任せて踏み潰し攻撃を仕掛けてくる。当然その余波によるダメージが対戦相手のライフを消し飛ばそうと迫るが……。

 

「まだだ!俺は手札の『クリボー』を墓地へ送りダメージを0にする!」

 

『くりくり〜!』

 

クリボーがクッションとなることでダメージを無効にする。

クリボー……数々のアニメ遊戯王主人公たちの窮地を救ってきたカード。マスコット的な可愛さもあり派生も沢山いるらしい。

 

だがこれで防御札も打ち止めだ。

 

「これで終わりだな。一度墓地を経由した事で攻撃権を得ている『アンブロエール』で直接攻撃!」

 

「ぐわぁぁぁ!!!!」

 

最後を締めたのはコントロール奪取から解放された鯨型巨大戦艦。

全身の砲門を展開すると、まるで鯨の噴水のように全身からミサイルを発射し対戦相手の体をライフ諸共爆撃によって貫いた。

 

LP 500→0

 

「くっ……。フラッドの効果でリリースするモンスターを変えていれば…。そもそも『アドラメレク』の効果を知っていれば……いや、それはもう関係ないか」

 

「次のターンには『紫宵の機界騎士』が帰還しますから、もしあそこで耐えられたら逆に俺が負けてたかもしれませんね」

 

この世界の人はデュエルで負けると倒れる癖があるらしい。やっぱソリッドビジョンの衝撃とかなのかな?

倒れ込んだ彼が立ち上がれるように手を貸しながら声をかける。

 

「いや、そう簡単には上手く行かないだろう。君はリンク召喚と融合召喚を使い熟す熟練のデュエリストだ。次のターンで決め切れるとは思えないな……」

 

「いやいや!やめてくださいよ!俺なんて本当に大したことありませんから!俺より強い人は幾らでも居ます!」

 

謙遜するなと首を振るがこれは謙遜では無く事実だ。

俺が勝てているのはこの闇鍋パックと超高額カードしかない世界の中で、最初から形になっているデッキを使っているからだ。たぶんこの世界の大半の人が俺と同じレベルのデッキ握れば俺はボコボコにされるだろう。

 

「そうか……。俺もまだまだだな。やはり既存の戦い方だけではなく新しい力が必要か……」

 

「俺は星宮 遊志(ほしみや ゆうし)。空に浮かぶ『星』に宮廷の『宮』、遊びの『遊』に志と書いて星宮遊志という。君に頼みがある」

 

そんな彼は立ち上がるとスッと綺麗な姿勢で頭を下げる。

 

「俺を鍛えてくれないか?融合のみならずリンク召喚まで操るその実力を見込んで頼みたい。俺は…仲間を守れるようにもっと強くなる必要がある。頼む」

 

真摯に頼み込む星宮遊志。

だが俺はそんな彼に反応できないほど驚いていた。

 

ゆうし……『遊』志…!?

『クリボー』、攻撃力2500守備力2000の『紫宵の機界騎士』、父親の持っていたらしい『超逸融合』……。

 

 

まさかこの人ってこの世界の主人公か!?




御使くん
今回はアザミナも使っている。デッキ名称は正確にはアザミナインフェルノイド。
誰がどう考えても悪役のデッキ。
霊王の波動や灰流うららなどをストレージで見つけて喜びの舞。あとパックからも強いカード引けて嬉しい。なお、これらのカードは主人公のデッキに入ることはなく周りに配布されてしまうものとする。
先行制圧を仕掛けようとすると大抵粉砕される男。

星宮遊志
この世界における『遊戯王主人公』。金と赤が混ざった髪を尖らせている。
精霊は見えないタイプ。
遊馬みたいな初心者系ではなく遊星や遊作のようなクール系主人公。
使うデッキは『ジャックナイツ』をベースとしたサイキック寄りのごちゃ混ぜハイランダー構築。実はA・O・Jとかもデッキに入っている。
EXデッキのカードも使って強くない?と思ったそこの貴方!遊志くんは既に第一部の『侵略者ワーム』編を乗り越えている。つまり1期終了時点の主人公クラスの実力があるのでデッキもある程度固まっている。
ただし、機皇帝への対策に悩んでいた遊星のように次なる敵である『ヴェルズ』に対抗するための新しい力を探して現在スランプ中。
そして父親から受け継いだ『超逸融合』はそのカードパワーで何度も彼を支えてくれたが、この先敵とのデュエルに敗北して奪われてしまう運命にある。

今回御使くんとデュエルしたことでその強さを見込んで弟子入りを志願する。
だがこのあと御使くんの失言のせいで師匠ポジに就くどころか不信感が上がり、ストア・ブレーカーに負けてたヒロインちゃんの話を聞いてより疑惑を深めることになる。

ウィンちゃん
今回は出てこなかった。精霊のカードの持ち主を発見して捕まえに行っている。
悲しいかな。発見したは良いものの、ウィンちゃんは軽んじられているのでチンピラ幹部に獲物をこのあと横取りされてしょんぼり帰ってくる。

世界観
現在この世界では第二期『ヴェルズ』編がスタートしている。
世界のさまざまなデュエリストに悪意を植え付けられた精霊が宿った闇のカードがばら撒かれ、ストア・ブレーカーのように犯罪行為に及んだりする事例が多発している。セキュリティの友人であるウシオさんから相談を受けた主人公と仲間たちは事態の解決の為にセキュリティの特別捜査官として任命され調査を行いつつ、闇のカードの持ち主をデュエルで倒して回収するという対策を続けていた。
調査の果て、黒幕の存在に辿り着き、その目的を知ることになる……。
というのが大まかな流れ。

DTストーリーがベースにあるこの世界において氷結界の三龍は三幻神に近い立ち位置の扱いのカードとなっている。『ワーム』編でも重要カードとして活躍していた。そしてヴェルズはその三龍をその手に納めてしまっていた……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。