偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
無事、かどうかはさておき期末テストが終わった。あとは結果しだいであるが、とりあえず今日から大手を振って部活動を再開できるわけだ。
久し振りに入った部室は閉め切ってきたからかどこか埃っぽかったが窓を開け放ってしまえば熱気が遠慮なく入ってきた。
ある程度換気を済ませた頃にはみんなが集まったため窓を閉めて空調を着けた。
心なしか部屋が明るくなった気がする。スクールアイドルが8人もいれば華やかなものなのだからさもありなんだ。
ぎ「と、言うわけでまずは夏以降のFes×LIVEについて方針を決めようと思います」
机を囲んで一度集合すると夏休みに向けて改めて話さなければならないことが沢山あるので開口一番私は本題から切り出した。
「いよいよ蓮ノ空の通信設備更新工事が始まるもんね。どうやって配信していくか決めないとだね」
「来月の海沿いでやるのは中継車を手配するんですよね?それではダメなんでしょうか?」
「毎回は使えないんだよ、あれは」
学外で自分達主催のライブをする時、手配されすればラブライブ!運営をはじめとしたスクールアイドル後援団体が設営や配信などかなり良い条件でバックアップしてくれるが、スクールアイドルは今や星の数ほどいるため当然ながら手配できる回数には制限がある。毎回手配派できないのだ。
「校内のFes×LIVEは中継車の手配はしないでやろうと思ってる」
「でもどうやって?」
「次に校内でやるFes×LIVEは10月。だからそれまでの3ヶ月で通信量を貯める」
「それって103期にやったっていうーーーー」
「デザリングライブ。もう一度、世界中のみんなに協力してもらうしかない」
蓮ノ空の校内のゴタゴタで通信制限が掛かった期間、花帆先輩達はWith×MEETを通して世界中に協力要請して通信量を集めてFes×LIVEを実現した。
いただ、その時とは状況も違えば人も違う。果たして協力して貰えるだろうか?」
「逆に考えれば協力さえして貰えればラブライブ!出場に向けて大きな追い風になるよ。やってやろうじゃん」
問題は誰が協力要請をするか、だ。
今はもう花帆先輩はいない。いつだって人を笑顔に巻き込んだ人はもう卒業しているのだ。
「みんなで、やりましょう」
「マイカちゃん?」
「Bloom Garden Partyの時、あの人と出会って、あの人が特別なんだって最初は思いました。でもそうじゃないんだって。蓮ノ空が蓮ノ空だからそうなったんだって」
「・・・そうだね。みんなで協力を呼びかけよう。早速配信の準備をしよっか」
「今から!?」
「こういうのは勢いだよ」
「吟子ちゃんも大概花帆先輩に影響されてるよねぇ」
みんなで机をずらし、カメラとマイク、照明を用意するなどいそいそと配信の準備をする。
空調も回って部屋はだいぶ涼しくなったけど、高揚感が身体を熱くする。
緊張はある。けれどもなんだろう。ワクワクする気持ちが先にある気がする。
配信準備が終わり、簡単に各自のメイクをチェックすると、私達はカメラの前に並んだ。
「それじゃあやるよ・・・こんにちは。私達ーーーーーー」
蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブです。
そう、声を揃えて配信は幕を上げた。