偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
世間的には三連休の中日。夏休みがこれにくっついていればと思いつつ、週明けにあるのは終業式のみ。半日で終わるため、実質もう夏休みと言っても過言ではないまである。
とは言えあと2日で夏休み。わざわざ外出届を出すまでもない。自由はもうすぐそこなのだから。
「それで?見せたいものって?」
「東京のスクールアイドルが出演するイベントがあるからその配信」
「みおんは?」
「カブトムシ捕りに行った」
なにそれ、と言いつつもマイカちゃんの顔にはありえなくはない、と書かれていた。
まぁ正確にはカワウソを探しに行ったんだけどね。暗くなる頃には帰ってくるだろう。
みおんちゃんの姿が無いことに対して直ぐにそう言ってくるあたり、なんやかんやみおんちゃんの事を特別視しているんだろう。
中学から付き合いがあるけど、こういう時にマイカちゃんから他の誰かの名前を聞いたことなんて一度も無かったのだから。
「他校のFes×LIVE?」
「じゃないよ。一般的な音楽イベント」
「スクールアイドルってそういうのにも呼ばれるんだ」
「スクールアイドルの活動は幅広いからね〜」
地域のイベントや音楽フェス、テレビのバラエティ企画や動画配信など挙げればキリがないくらいだ。
蓮ノ空はおおよそ分類するなら地域密着型と動画配信の二軸になるだろうか。
「で、観るイベントってどんななの?」
「東京に新しいイベント会場が出来たってのでオープニングイベントやってるんだって」
「なるほどスクールアイドルも会場にはお世話になるもんね」
とマイカちゃんは言ったものの私達はまだ他所様の会場、というものを経験したことがない。蓮ノ空は言うまでもないし、卯辰山も実質ホームのようなものだ。
「・・・マイカちゃん、8月のFes×LIVEは今度こそホームから離れることになるよ」
徳光海水浴場に用意する特設ステージ。準備は勿論この前のと同様私達が主導になるのだが、今回は海水浴場という特性上、一般の方も観に来る可能性が高い。
私達に好意を持って観に来てくれる人だけではないのだ。
「怖いよ。だから、私が逃げそうになったら捕まえて欲しい。私、逃げないなんて自信ないから」
ちょっと困ったような強気なのな弱気なのか分からない言い方に私は驚いた。
マイカちゃんは基本的に何するにもNOだったし、自己完結型だから人にものを頼むとしたら、〜しないで欲しい、という干渉拒否系のものだったからだ。
マイカちゃんなりに少しずつ変わっていっている。それが嬉しくもあり、少し寂しくもあった。
「言質取ったから文句言わないでね」
「文句は言うよ」
「なんでぇ!?」
私達の夏が本当の意味ではじまろうとしていた。
日中、外仕事していると予想以上に暑さで頭が回らない。これ以上の更新遅れ、ヤバい。
ライブ行ってきます