偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
『With×STATION 出張版2』
やぁ。蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの桂城泉だ。
やぁ。徒町小鈴だよ。今日もなにとぞだよ。
ふふっ、そういうことだ。合宿に来て気持ちが昂ぶっているのがこれだけでみんなにも伝わっていると思う。
やっぱり海が近い街って徒町的には馴染みが深いからかな。いつもよりも元気が出る気がするんだよね。
そういえば小鈴さんは敦賀の出身だったね。
うん。敦賀も内海の街になるからここ沼津の景色と通じるものを感じるんだ。
なるほど。こういう所で育ったからこそ小鈴さんの潜在能力が高いのか。
なんか凄い過大評価されてる!?
過大なものか。小鈴さんの懐の大きさはこの景色にだって匹敵するんだから。
泉ちゃんって私の事になると評価がばいよね。このままだと配信にならないよ。
おっとそうだね。まぁ、私達はラブライブ!フェス開催に向けて動くかたわら、夏らしい過ごし方をさせてもらっているってことだ。
みなさんも海に、花火に、山に、お祭りに、色々と夏を楽しんでね。
それでは今日はここまでかな。みんな、また遊びに来てくれたら嬉しいな。
それじゃあいくよ。せーの、ポチッ!
本日の配信は終了いたしました
ご視聴ありがとうございました
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原宿エリアはザ・都会って感じでハイカラでさすごかったけど、東京もまた海のある街だ。とはいえ、敦賀や沼津といった天然の海と同居するようなそれではなく、かなり整地された海というのが徒町が見て感じた第一印象だ。
埋め立てられて出来た台地の街、お台場。
原宿の細々と敷き詰められた街と違い、空間の作り方が広く、落ち着いた雰囲気の街だ。
「行くのはダイバーシティのガンダムのところだったよね、セラスちゃん」
「正確には階段のところなんですが、実際目立つのはガンダムですね」
最寄り駅から徒歩5分ほどで大きなショッピングモールがある。その一画に巨大な人型ロボット"ガンダム"が立っているのだ。
「ちなみに、ロボットって言うよりモビルスーツって言ったほうがポイント高いんだよ」
「そうなんだ。姫芽ちゃんの守備範囲広くて助かるよ」
「ゲーセンでも人気だからね〜」
そんなことを話しながら歩道橋を渡って建物内を通り抜けると、そこには確かに白い巨人がいた。
「鼓門よりも大きいですね」
「その高さはなんと、19.7mだよ」
聞き覚えのある言い回しだけど、聞き覚えの無い声が背後から聴こえてくる。
振り返ると黒緑のグラデーションが綺麗なツインテールの女性がにこやかに片手をあげてみて挨拶してきた。
「こんにちは。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の、いや、元か。高咲侑です」
「ご丁寧にありがとうございます!私達の曲の引用まで!」
「あれいいよね。石川に遊びに行きたくなるのは勿論なんだけど、自分の街に置き換えたらどんな歌詞にしようかなとか、遊びがあって」
「確かに。鼓門のくだりはガンダムにピッタリハマりますね」
「まぁ、これも見納めなんだけどね」
「そう言えばニュースで話題になってましたね。お台場のガンダム解体って」
「私が虹ヶ咲通ってる頃からあったから結構年季がね」
高咲侑さんは寂しそうに、けれどもちゃんと自分なりに消化しているようだった。
「蓮ノ空の子達が来るならここは見てもらいたいなってそう思ったんだ。ここらへんも随分と変わっちゃったけど、私達が見ていた景色と同じ物を少しでも感じ手欲しいなって」
「名残惜しい、ですよね」
復活したとはいえ一度は母校が廃校になったセラス後輩にはその痛みが伝わっているのだろう。
「だからラブライブ!フェスの時にここの映像が使えるように交渉済ませたから」
「はい?」
「だって折角なら沢山の人にも見てもらいじゃん!それにガンダム好きな人って絶対に沢山いるから、喜ぶ人も多いと思うんだよね」
「版権関係クリアできたんですか!?」
「いやぁ、大変だったよ。連絡先分からないから色々とツテを辿って交渉が終わったのはつい昨日。それで、他にも色々としたいことがあってーーーーーーー」
私達は揃って思った。
高咲侑さんの行動力と実行力半端ないって。