偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話   作:マーケン

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4月22日(水) バアドウォッチ

 やあ、桂城泉だ。今日もよろしく頼むよ。

 今日は改めてになるが告知をしようと思う。

 来る4月29日、106期のOPENING!Fes×LIVEを開催するよ。場所は卯辰山公園ふれあい広場ステージだ。年度最初のFes×LIVEとしてはこの場所でやるのは2年ぶりみたいだね。

 今年は桜が早くてね、ステージは新緑に包まれる形になるけれどもそんな景色もまた楽しんで貰えたら嬉しいよ。

 他の配信で知っているかも知れないけれど新入生が来てくれてね。一緒にステージに立つのが楽しみだよ。みんなも楽しみだろう?

 それじゃ、今回はここまでにしようか。

 みんな、またね。

 

 

 

 

 

 録画をオフにしてふぅ、と一息。

 今度の土曜日から当日にかけて、私、セラス、そして3ユニットで普段のWith×STATIONとは別にちょっとした告知動画を出すことになった。

 それを撮り終えて私はデータを共有フォルダに保存する。フォルダにはみらくらぱーく!とセラスの告知動画が既に保存されていた。流石の動きの速さだ。

 

「スリーズブーケは衣装のキリが良いところで撮ると言っていたが、DOLLCHESTRAはどうするんだろうか?」

 

 部室の窓から校庭に目を向けると小鈴さんと、セラスと、そして紫輪みおんさんが居る。

 正直、こういう流れならもう紫輪さんがどうなるのか行く末が見えているような気もするけど、こればっかりは当人の気持ちによる所が大きい。

 おや?そうこうしている内に、遂に紫輪さんが踊り出した。

 その動きはとても見覚えのある動きで、なるそど。有識者というのもあながち間違いではないようだ。

 

「泉、覗き?」

 

「心外だね、吟子部長。たまたま見えてしまっているだけさ」

 

 黙々と、というのは正しくないか。

 スリーズブーケに所属した錦上さんに説明しながら衣装作成している手を止めて吟子さんが声を掛けてきた。ちょっと休憩なのだろう。

 

「どう?DOLLCHESTRAは?」

 

「覗き?なんて言いながら気になっているじゃないか」

 

「それはそれ。で、どうなの?」

 

 なんやかんや言いながら吟子さんは私の隣にくると窓を覗き込んだ。

 

「あの子踊ってる!?それに動きも良い」

 

「そうだね。良い動きだ。でも」

 

「うん。やっぱり泉も思ったんだ?」

 

 吟子さんの反応で紫輪さんの動きに関する違和感は確信へと至る。

 

「完コピだね」

 

「それも綴理先輩の動きを」

 

 見覚えのある。いや、見覚えしない夕霧綴理先輩の動き。いつのか忘れたが公開しているライブ映像の時の動きそのものだ。

 

「あれだけ模倣できるなんて相当DOLLCHESTRAに入れ込んでるとみれる」

 

「だけど」

 

「ああ。今の私なら同意見だ。あの子がない」

 

 これは拗らせている予感しかしない。

 ああ。案の定、セラスが何か指摘している。

 

「大丈夫だと思うかい?」

 

「分からないけど、小鈴があんなに主張したからには何か感じるものがあったんだって思うから、いざという時は力になろうと思ってる」

 

「私もそうしよう」

 

 セラスを宥めた、のかはさだかではないが小鈴さんの代名詞"チェストー"が響き、それに続いてセラスと紫輪さんの"チェストー"が木霊した。

 DOLLCHESTRA分の告知動画は最後に撮ることになりそうだ。

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