偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
こんにちは。蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ部長、スリーズブーケの百生吟子です。
同じくスリーズブーケの錦上マイカです。皆様こんにちは。
いよいよ本日、106期OPENING!Fes×LIVEを開催致します。ご近所の方は是非現地まで、遠方の方はスクコネの配信で観ていただければ幸いです。
私達一年生の入った新しい蓮ノ空の姿。是非見守っていただけると嬉しいです。
それでは、お時間まで心穏やかにお過ごしください。
本当にぎりぎり、なんとか雨が降らないでこの時を迎えた。
日も暮れ、星もない、けれどとこの空間だけは柔らかな光に照らされ、ステージの前には地上に咲く星がFes×LIVEの幕が上がるのを今か今かと待っていた。
「みなさんこんちには。本日は蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期OPENING!Fes×LIVEにご来場いただき、ありがとうございます」
舞台袖からその熱気を感じながら去年やって好評だった影ナレを行う。今年は先輩のバトンを引き継ぎ、104期生がそのお役目。
「本公演は写真撮影OKです。ライブが終わったら、ハッシュダグつけて一杯写真見せてくれたら嬉しいです」
「それでは間も無く開演です。本日は106期最初のFes×LIVE。全力で楽しんでね~」
「よろしく頼むよ」
影ナレが終わると会場からは歓声と拍手が鳴り響く。
卯辰山なんて正直に言えば交通の便が悪い所に来るようなファン達だ。気合いの入り方が違う。
私達、蓮ノ小四辺形は健闘を祈る、とアイコンタクトを送り会いグータッチする。
「お待たせ」
「・・・いよいよですね」
私達はそれぞれユニットに別れてステージ左右の袖に配置につく。
「緊張してる?」
「そうですね。流石に」
「何で緊張しているか分かる?」
ともすれば馬鹿にしているように思われるかもしれないけれども、錦上さんにとってはとても大事なこと。
「失敗したくない」
「それはなんで?」
「恥ずかしい・・・いや、違う。練習したことを無駄にしたくない」
「それは時間を無駄にしてしまうから?」
「それもあります。でも、それは私だけじゃなく部長のも」
「そっか。ありがとう。その感覚を忘れないで」
「はい」
「考えるのを、突き詰めるのをやめないで」
「はい」
「きっと見付かるよ。心が動く瞬間が、いつか」
一人で考えても限界がある。自問自答の果てに答えを出すのは難しい。
だから私は問いかける。1つ1つ、こんなことと思うことも解きほぐすように。
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オーバーチェア
ピアノを主戦律にした伝統の曲。
去年はその音楽に乗せて障子を使った登壇演出だった。
今年のテーマは流し友禅。
それぞれのユニット・ソロカラーに染めた大判の長い布を友禅染に見立て、ステージ袖から袖まで流し、その後ろから私達が順に登場するという演出だ。
そして各メンバーが登壇し、いよいよこの日のライブが始まる。
一緒に見たいんだ 消えない夢(ドリーム) I believe!
それは蓮ノ空を代表する数多のスクールアイドルを見守ってきた伝統曲"Dream Believers"
この曲は底抜けに明るいけれども、よくよく意味を考えると~したい、~しよう、といった願望系の言葉まわしが多く、逆に言えばまだそう出来ていない、まだ踏み出せていないとも捉えられる。
ステージに掛かる枝に繁る新緑のように、これから花咲くための息吹。今年の第一歩を踏み出す蓮ノ空にこれ以上のものは無いだろう。
Sky,my sky ミライの太陽へ手を伸ばそう
ユニットごとの歌割りはまるでユニット紹介のようですらあり、一曲のなかにこの瞬間の蓮ノ空が沢山詰まっている。
行こうよ!なんだってやっちゃえば楽しい
誰かの楽しそうな様子を見るとついつい興味を惹かれてしまうように、印象的な振付は客席で真似する人もいる。そうやって楽しさは伝播して広がっていくのだ。どこまでも、どこまでも。
Dream Believers I believe!
空へと伸び、花咲くそれは今はまだ願望なのかもしれない。
今はその願望をみんなの声に乗せて、想像の空へと飛ばそう。
これは新しい、夢を信じる物語。