偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話   作:マーケン

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5月14日(木) 中間テスト終りにと部活再始動

 無事に中間テストも終え、意気揚々と部室に向かう。

 土日を挟み週明けには3年生、つまり私達は修学旅行になる。こないだ新入生に出した課題である部活紹介記事、各部員ないしユニットの目標、部としての今年の方針など、今月中には固めた方が良い内容を話し合った方がいい。

 もっとも、私もソロのスクールアイドルとしてどうしたいか、と問われると返答に窮するのだが。今が楽しくてそれをちゃんと受け止めて、ただそれだけで満たされている自分がいる。たぶん、多くのスクールアイドルがそうであるように。

 だが、漠然と楽しさを享受してスクールアイドル活動をするというのは、なんだかこれまで過ごしてきた蓮ノ空っぽく無い気がしてならない。

 きっと花帆先輩に影響されてしまったのだろう。瑠璃乃先輩風に言うならなんかでっけぇことしたい。

 

「やあ」

 

 気付けばアイデンティティーのように仕様している挨拶をして部室に入る。うん。表情を見れば中間テストの手応えが大体分かるね。

 

「セラスはどうだったのかな?」

 

「ッ!?分かってる癖に。いちいち聞かないでくれる?」

 

「相変わらずスイッチが入らないとダメみたいだね」

 

 セラスはやる気さえあればその凄まじい集中力で何でもこなせるタイプだ。瑞河時代にはその力を遺憾無く発揮し私を、いや、私達をラブライブ!決勝の場へと導いた。

 

「1年生ズは大丈夫そうでなにより」

 

「お?やんのか!」

 

「はいはい。揃ったしはじめるよ」

 

 ガルルッ、と今にも牙を剥きそうなセラスはおいておいて吟子部長が手をパンパンと叩くと一同注目し、傾聴の姿勢をとった。

 

「まずはあらためてのお知らせ」

 

 先に考えていた通り、修学旅行期間の部活についてだが、基本的な練習はセラスが監督して行うことと部活紹介記事を進めることが言い渡される。

 

「任せたよセラス」

 

「任されました。吟子・・・部長」

 

 ドヤ顔でこちらを振り向くセラスに一瞥も送らなかった私を誰かに褒めて欲しい気分だ。

 

「そして今月中には今年の方針。個々の目標を定めて欲しいと思っています」

 

 一年はあっという間だ。イベント開催なら方々との調整は早ければ早いほどやれることの選択肢が広がる。大会つまりはラブライブ!優勝を目指すのであれば大会用の曲作りと練習が必要になる。早いに越したことはないのだ。

 

「ちなみに吟子部長はもう決まっているのだろう?」

 

「もちろん。Bloom Garden Partyを永久不滅にするための更なる発展」

 

 調べるとスクールアイドル主催イベントというのは以外と存在する。けれどもそれらの多くはスクールアイドルのためのイベントであったり、学校のイベントの延長だったりする。

 BGPは街を巻き込んで、スクールアイドルに限らないというカバー範囲の広さが特徴だ。

 去年はドタバタだったが、お陰で開催実績と前例ができた。

 今年は去年よりもスムーズに話が進むだろう。

 

「実は私もちょっと考えてることがあるんですが」

 

「セラス?」

 

「ただ、ちょっと勿体ぶらせて欲しいので全員の目標が決まったら発表したいと思います」

 

 さっきまでのふざけた様子とは正反対の締まった表情を見てハッタリでは無さそうだと判断する。

 面白いことになりそうだ。とセラスに巻き込まれるであろう未来に私は内心ワクワクした。

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