偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
一年生から部活紹介記事を提出したと報告を受けホッと一息。のつもりだったのだが、新聞部の案件が終ったと思ったら今度は体育祭実行委員会からご指名、いやご使命だった。今年もスクールアイドルクラブで応援合戦のパフォーマンスをして盛り上げて欲しいとの内容だった。
花帆先輩がいたら嬉々としてOKしていただろうけど、ここはひとつセラス案のフェスの準備を出汁に丁重に断ろうと思う。別にチア衣装が恥ずかしいとかそんなことは決してない。いやーあんなにかわいく作った衣装着れなくて残念だなー
「聞いたよ吟子ちゃん。今年の体育祭はチアやるんだってね?」
部室に足を運んで早々開口一番にそうそんなこと言い出した姫芽に思わず吹き出してしまった。
「姫芽!?誰から聞いたん!?」
「さっき廊下で体育祭実行委員の人とあって、吟子ちゃんだけに言うと断られそうだからってねー」
読みの冴えている実行委員会に思わず苦虫を噛み潰したような顔をしてしまう。苦虫がどんな虫なのかは知らないけど。
「やろうよ~。Fes×LIVEの時とかお世話になってるじゃんよ~」
姫芽は本当にこちらの逃げ道を塞ぐのが上手い。甘えた声に騙されやすいけど、これはただのおねだりではなく、姫芽のは詰め将棋だ。
「一年生にも学校行事とスクールアイドルの連携教えた方がいいと思わない?」
言うまでもなく一手も指し返せずに私は投了した。
「いつかギャフンと言わせるからね」
「ん~そんなビジョンが浮かばないかなぁ」
こいつ、と思いつつ学校行事だと割り切る。一昨年もやっているし、応援というただ1つの目的のために大声を出すというのも楽しかったのは事実だ。
「でも冷静に考えて月末には撫子祭もあるけどやれる?」
「2年前は1から衣装用意してたけど今回は3人分で済むし、デザインも上がってるから体育祭は大丈夫」
撫子祭については話を詰めなければならない。
スクールアイドルクラブとしてはFes×LIVEを行うつもりだけど、 その内容がまだ未定なのだ。
基礎練習はもちろん、各ユニットは伝統曲などをコンスタントに練習しているけれども、いざ披露するとなると専用の調整が必要なのだ。
「ラブライブ!フェス関係の交渉関係は今月中はまだ本格化しないだろうし、暫くは体育祭と撫子祭を重点的にしようか」
「賛成。小鈴ちゃんも気合い入ってるしねぇ」
「もう練習始めてるんだ」
「正式にDOLLCHESTRAが3人になったからね」
小鈴がスクールアイドルになった時と同じ人数た。馴染みが深いだろう。
「あ、あと7月頭のコスプレイベントもお忘れ無く」
「ん?何か言った?」
「コスプレ」
「何か?」
「まぁ今日のところは勘弁してあげるけど、逃げられると思わないでね」
そっちについては学校行事でも無いし、大逃げ出来る気がする。気がするだけで終らないようにしなければ。