偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
梅雨入りしたもののこの週末は天気が良さそうで明日の体育祭もなんとかなりそうだ。
天候の安定しないこの時期の貴重な晴れの日を有効に使って、校庭の一角で明日の応援合戦に向けて声出しをした。喉を痛めない、腹から声を出す訓練だ。
その辺り部内でも一番上手い小鈴先輩が手本になり、小鈴先輩の感覚を泉が分析し、解説することで良い感じに練習になった。
ラブライブ!運営から連絡があったのはそんな日の練習終わり。部室に戻ってメールチェックした時だった。
「ラブライブ!フェスの開催日時と場所が決まった」
日が傾きはじめオレンジの差す部室で私は全員に向けて告知する。
「11月14.15日、場所はナゴヤドーム」
とんでもない札を切ってきたと、そう思ったのは私だけではないようでみんな言葉を失っている。それもそうだ。6大ドームの一角なのだから。
「時期的に夏休み中には出演校との直接交渉を終わらせないと行けない」
「とすると夏休み前には直接交渉できるように連絡先抑えとかないとだね」
交渉するための必要な材料は揃った。とはいえ現役スクールアイドルではない人がラブライブ!フェスに出演するメリットなど正直なところ無い。今の生活を態々進んで乱すようなものだ。私のワガママに付き合ってくれるかどうか本当にお願いするしかないのだ。
「分の悪い賭けだね、セラス」
「何泉?ひよってんの?」
「まさか。楽しくなってきたところだよ」
「これはうかうかするとBloom Garden Partyの方か飲み込まれそう」
吟子部長は頬をかきながらそう溢した。その眼には"やれない"という色は全くなかった。
「改めてになるけど確認するよ」
ラブライブ!フェス出演交渉するのは歴代ラブライブ!優勝校。あとスクールアイドル界に影響を与えた学校が対象だ。つまりーーーーーー
「まずは花ちゃん達に声を掛けないとだね」
一昨年のラブライブ!優勝校である蓮ノ空にも出演する理由があるわけだ。身内人事じゃないかと言われるかもしれないけど、ラブライブ!史上初となるプレーオフまでもつれ込んだ大会の優勝校。これを外せという方が無理筋だ。
「花帆先輩、私も手伝うとか言いそう」
「今回はゲストだから。私達でやるんだよ」
「分かってるって」
2.3年生は揃って苦笑いした。テンションが上がりいつの間にか先陣切ってしまう花ちゃんの様子が眼に浮かんだからだ。
「花帆先輩、これに乗っかって何か企画ぶっこんで来たりするかもね~」
「それはっ・・・ありえる。呼ぶの止めるか」
「セラス後輩!?」
只でさえ初の試み。そこに花ちゃんの人の度肝を抜くような発想を叩き込まれると思うと恐怖を感じる。これが蓮ノ空の攻撃か。
「いや、蓮ノ空は私達なんだけど」
自分の側に居る時はとてつもなく心強かったが、自分達の手の届かない場所にいるとこんなにも不安になるのだなと、日野下花帆という人間のパワーを改めて感じるのであった。
やはり連番でライブ行くと執筆が進まないですね。
今日も虹ヶ咲8th千秋楽に行ってきますので執筆が滞る見込みです