偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
体育祭が終わると次に来るのは撫子祭。事あるごとに思うけどスケジュール感がどうかしている。
蓮ノ空生徒は学校行事に追われ、追われ慣れ、やがてスケジュール管理を覚える。覚えた結果、学校行事の中に自分の趣味を入れたらいんじゃね?と趣味と実益を兼ねようとする。一クラス30人前後がそれをするから毎回文化祭は混沌の海だ。
「と、いう分けで、みなさん。少しは自重した方が・・・自嘲した方が良いかと」
体育祭翌日、善は急げと帰りのホームルームの時間にクラスの出し物を決めよう会議が始まったのだが、出るわ出るわやりたいことのバーゲンセール。
一通り箇条書きしてみれば黒板が埋まってしまった。どんだけ書かせるねん!と書記を務めた私がはんなりと釘を刺すけれどクラスのみんな何処吹く風だ。くっ
「カフェ、お化け屋敷、演劇、は定番として、真ポーカーとか何?金賭けるつもり?ローションプロレスとかバカなの?芸人なの?ケガしたいの?女子高授業参観体験(撮影あり)とか犯罪の臭いしかしないんだけど?」
「セラスちゃん、どうどう」
もちろん、展示企画やフォトコーナーだとかまともなものもある。だけど、こう、なんか建前っぽい雰囲気を醸しているというか怪しい気配がするのだ。
「議長。こんなの一つを選ぶ事など到底できないと進言します」
「議長!?まぁそれは置いておくとして、そうだよねぇ」
「そこでまずジャンル分けして」
「うんうん」
「ジャンル毎に良いとこ取りして」
「うんうん」
「ジャンルとジャンルを合体させます」
「バカなの?」
結局、私も大抵頭がどうかしている側の人間で、司会の子を困らせてしまうのだ。可愛いじゃん。
でもしょうがないじゃん。去年、花ちゃん達と大立ち回りして、取り零しが無いように頑張って、違う意見・違う望み同士をぶつけ合って新しいものを作り続けてきたのだから。
「大きく分けて、展示、体験、飲食、ショー、大体こんな感じ?」
そして流石は蓮ノ空と言うべきか、なんだかんだ言いながらも前向きに動き出すのだ。
そういうところ、ちょっと瑞河に居た時の事を思い出す。
廃校を阻止する。そんな大風呂敷を最初こそ無謀なと遠巻きに見ていた人が段々と手伝ってくれるようになった。
泉の身体作りはバスケ部が、衣装作りには家庭科部が、レコーディングには吹奏楽部が・・・その他、部活に所属してない子も情報を仕入れてくれたり、手続き関係で動いてくれたりと協力してくれた。
焦りがあった。胃を締め付けるようなプレッシャーがあった。ても、あの一年。そんなみんなで過ごした時間が心底楽しかった。
だからーーーーーーーー
「だーかーら、犯罪系だけは無しだっての!」
そんな場所とどこか似ている蓮ノ空で過ごす時間がとても楽しいのだ。