偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話   作:マーケン

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6月18日(木) ナイショく

 With×Station 令沢葵の個人配信

 

 

 はじまってますね?みなさまこんにちはーこんばんはーおはようございます。令沢葵です。

 はじまったー、楽しみにしてた。うんうん。今日もかわいい?照れるね。うん?うん。録画だからコメントはイメージです。

 いやぁ初の個人配信なので少し緊張しちゃって間を持たせていたというか。

 機材の使い方だとか覚えたし、そろそろソロでやってみる?なんて話になって。ギャグじゃないよ?

 だから今日はコーナーとかじゃなくフリーでお話して、みんなに私の事知って貰おうかなって思ってます。

 入部して約2ヶ月。スクールアイドルクラブに入って時間が建つのが早い早い。蓮ノ空に居るだけでも目まぐるしいのに、もう隙間時間なんて殆どないよ。毎日スクールアイドル漬け。嬉しいよねぇ。私はスクールアイドルの自由で、なんでも出来る独創性と、競いあってどうなるかわからない勝負が両立してるのがすごいなって思ってて、そこに居たら私、退屈することなんて絶対ないって。実際そうなってるのがもう楽しくて。

 6/29(月)には撫子祭があるし、学校としてもスクールアイドルクラブとしても大忙し。

 Fes×LIVEもやるからみんな遊びに来てよね。まってるから。

 それじゃあそろそろ時間かな?

 みんなまたねー・・・ぽーち

 

 

 [ご視聴ありがとうございました!]

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 この日、姫芽先輩から手伝いを頼まれた私は夕食前の時間に先輩の部屋へと訪ねていた。

 

「姫芽先輩、来ましたよー」

 

「いらっしゃーい。助かるよ葵ちゃん」

 

「いえいえ。それで今日は?」

 

「これなんだけどね」

 

 部屋の中に入るとテーブルの上には部室から持ち帰ってきた裁縫道具ど部室では見たことない生地だった。

 

「来月頭にコスプレイベントに出るんだけど、その衣装をね」

 

「確か、去年は百生部長と桂城先輩が出てましたよね?」

 

「それは別のイベントだけどね。で、吟子ちゃんに出てって頼んだ手前私もコスしなきゃなーって」

 

「なるほど」

 

 それで今日は部室で撫子祭に向けてみらくらぱーく!の衣装作りして、自然な流れで道具を持ち帰ってきた、と。

 

「普通、同時進行で違う衣装作ります?」

 

「葵ちゃん。マルチタスク、慣れると便利だよ」

 

 そう言いながら姫芽先輩は前髪を上げて雑にゴムで纏めると、生地を広げた。ツルツルしたナイロン系の生地。水着とかそういう系の手触りがする。

 

「これはツーウェイ無地生地って言ってね。水着とかレオタードとかで使われる素材なんだけど、伸縮性があるからボディライン出すようなコスプレで重宝するのよね」

 

「去年先輩達が着てたのと同じ系統のを作るんですね?」

 

「そうそう。葵ちゃんも着たい?」

 

「いやぁ、私はちょっと遠慮します」

 

 ハハハ、私は乾いた笑いをするしかなかった。

 だって去年着ていたそれはスイムスーツのようにピタッと体に張り付くような衣装で、SNSなどでは部長がエロ吟なんて言われていた。いや、エロいけども、それを言われたいかと問われればノーだ。

 

「そっか。で、手伝って欲しいのはこの生地をカットする時に抑えてて欲しいんだよね」

 

 生地にはもうカットするためのラインが引かれていた。

 わざわざ道具を持ち帰ってきたり部長ではなく私を手伝わせたりしているあたりサプライズのつもりなんだろうけど、一応確認しておく。

 

「この件は部長には内緒で?」

 

「それで、ひとつよろしくね」

 

 了解です。と返事して私は先輩の動きの邪魔にならないように、生地を抑え慎重な手付きで作業する先輩の顔を眺めるのだった。

 タレ目がかわいいし、カラコンが本当に似合うなぁ

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