労働け(はたらけ)魔導ゴブリン   作:めんとす

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この世界では、かつて人間と魔族が争っていた
魔王を頂点とした魔族は人間の集まりくらいしていた王国を何度も襲い、人間を混乱に陥れた
しかし人間もやられてばかりではない
強き人間達は勇者となり、自ら打って出て魔族を倒した
そして、ついに魔王をも倒し世界に平和がもたらされた
そう思われたが…
今度は自らの職を失った勇者達が暴徒化
盗賊同然となり各地にのさばった
一方、王都では”魔法”と呼ばれる技術が最近台頭しつつあり…
そんな世界のお話です


出発、魔法少女発見!

砦を後にしてから何日か経っただろう。

日はさんさんと照り、村は春の陽気を謳歌。

そんな村に、ゴルゴリはそこらへんで拾った杖をつきながらフラフラと入ってきていた。

ゴルゴリ(出てきたはいいが、課題は二つか…)

一つ目は魔法の習得について。

最初に本を開いた時は結構簡単なのではないかと思っていたが、結構ハードだ

合間合間で読んでいるがまだ半分しか習得できていない。

ただ、まあこれは死ぬ気でやったら試験当日までに間に合うだろう。

問題は二つ目。

慢性的に、腹が減っている。

砦にいた時しばしばやっていた要領で自然から手に入れたりもしたがそれでもなお足りない。

畑から野菜を引き抜こうとしたが、それも人間の常識的にヤバイのでやめておいた。

ゴルゴリ(こりゃどっかで金手に入れないとマズイぞ。っても、日雇い仕事してる暇もないしなあ。なんかいいニュースがないか)

そんなことを考えながら酒場に入る。

ゴルゴリにも、一応の狙いがあった。

この世界では勇者が盗賊と化してのさばっており、魔法使いギルドが治安維持にあたっているが全く間に合っていない。

そこで、各地域は独自に懸賞金をかけて有志たちによる討伐を募ってもいる。

それを狙うため、酒場の掲示板を確認するつもりなのだ。

最近目撃がまれに入る魔法を使う勇者・純粋に手馴れの勇者、そういう奴は無理だがゴロツキ程度ならなんとかなろう。

と、

???「だ、だから事情があるならまずは話し合いましょう!」

そんな時、大声がゴルゴリの耳に滑り込んだ。

声音からして少女の声。

意識すると、そこでは大柄な男たちが立派な杖を持った少女を囲って詰めていた。

大柄な男1「なんだテメエ、さっきはぶつかってきやがって。俺たち誰だと思ってんだ…Aクラスだぜ、能力査定Aクラスのギルド志願者だぜ」

大柄な男2「そうだそうだ詫び入れろ。そうだな…おめえ見た目からして金もってそうじゃねえか。一丁前にシルクの服なんて着やがって」

大柄な男3「そうだ、金だよ金、凡人はせいぜい俺らの財布役でもやってろ」

ジリジリと男達は近づく

ゴルゴリ(な、なんかAクラスとかよく分からんが多分懸賞首だろ、絶対。これは行幸!)

ゴルゴリ「おい!そこの三人!」

三人は振り向く。

大柄な男123「ああ、なんだ!」

ゴルゴリ「どうせ寄ってたかっていじめたいなら、俺とやらねえか」

男達の額に青筋が走る。

大柄な男123「はあ、誰だテメエ。バカにしてんなら…身の程弁えさせてやろうじねえか!」

途端、三人の男達の拳に炎が籠る。

これが魔法か。

そして、ゴルゴリに向かって駆けてきた。

それに対してゴルゴリは…

ゴルゴリ「プランタ!」

最近覚えたばかりの魔法を使用。

その瞬間、男達の足元に蔦が生え。

大柄な男123「のあっ」

三者三様見事に転んだ。

ゴルゴリ「うん、この魔法かなり使えるな。それじゃあ…」

ゴルゴリは気絶した男達の首根っこを掴む。こいつらをズルズル運んで役場にでも届けに行こう。

と、その時さっきの少女が大声を上げた。

???「ちょ、ちょっと待ってください」

ゴルゴリ「ん、いやいやお礼はいいからいいから」

???「いえ、その人達は別に悪い人じゃなくて…少し話を聞いてください」

ゴルゴリ「いやいやどう見ても盗賊でしょこの人たち」

???「盗賊でもないんですよ。だから少し話を」

ゴルゴリ「は?じゃあなんなんだ。もしかしてお前、この懸賞首自分のものにしようってつもりか?そうなのか?」

???「いや、話を…」

ゴルゴリ「な、なら俺も容赦はしねえぞ。なんたってこいつらは俺の今後の生活費…」

???「だ、か、ら、話を聞いてくださーい!」

少女は杖を構える。

その瞬間、酒場にあった木の樽がフワリと浮いた。

そして、木の樽はゴルゴリに向かって猛烈に突進…それを認識する時にはゴルゴリは気を失っていた。

頭に直撃である。

 

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