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吾輩は転生者である。名前は当初無かった。
……いや、巫山戯て無いです。本当に。気付けば転生してて。
最初は戸惑ったけど、自分が何に生まれ変わったのかとか、どんな力を持っているのかとか、そんな事を思い出したのだ。
私が転生したのは、ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーに登場する武器兼変身アイテム兼巨大ロボット兼神様なキャラクター、テガソード様。……の模造品である。
ウルトラマンで例えたら、テガソード様はウルトラマンノアだとして、私はダークザギみたいな、そんな感じだ。
例えの通り、同じテガソードを真似て作られたテガジューンとは違い、私の外見はテガソードオリジンの赤い部分が黒、金色の部分が銀になった2Pなのだ。
なので、自身の名前をテガソード様に肖ってテガブレイドと名乗る事にした私であるが、どこに転生したかの知識は無かった。
ので、私は私の持つ力を使う事にした。
私が持つ力はテガジューンの
あちらとは違い、私の持つ力は元となる情報が必要になる。よって、廃墟にポツンと存在する私の周りには、情報収集に使えそうな物が存在せず、私自身も動けないが為に手詰まりかと思えた。
が、神は私を見放さなかった!
私が鎮座する側に、50個のセンタイリングを発見したのだ。
この望外の幸運を天に感謝しつつ、特撮オタクだった頃の知識を使って、偵察や情報収集に向いているであろう存在を生み出した。それは、ビービ虫である。
天装戦隊ゴセイジャーに登場するこの虫は、作品内における戦闘員の制作や怪人の巨大化に使われていたが、今回の目的は映画作品の199ヒーロー大決戦内にて披露された、監視能力とステルス能力である。
何匹か作成したビービ虫をステルス状態にして、廃墟の外へと送り出し、ビービ虫の目と私の視覚をリンクする事で直接外を見ることが出来るのである。
そして、私は動けたとしたら頭を抱えていたであろう真実を知った。
『ここ、キヴォトスじゃん』と。
ーーーキヴォトス。それはスマホゲームのブルーアーカイブの舞台となる学園都市。
ブルーアーカイブは個性豊かな可愛い生徒たちと送る、透き通るような世界観の青春RPGと謳っている。が、その実態はギリギリすぎる綱渡りの果てのハッピーエンドを目指すストーリーなのだ。
ちょっとでもミスれば、すぐにキヴォトスが滅んじゃう、そんな世界に転生してしまった私。
私が死ぬのは、まあロスタイムが終了したと思って諦めがつくのだが、世界が滅びる可能性が大を超えて極大なのを知って、見て見ぬふりは元先生としては看過できない。
ので、私の持つ生成の劣化版……名付けて
……これで、私の長い長い自分語りは終わり、これから始まるのは生徒たちの青春に混ざり、紛れる異物の奮闘劇である。