BBQの間いろんな人と喋った。
「おまえ、ナルトとなんかあったのか?」
俺の隣に座るシカマルが心配そうに言った。
「うん。でもごめん。任務が関わるから言えないんだ。ナルトが何か言ってた?」
「あいつは人に愚痴ったり悪口行ったりするようなやつじゃねーよ」
「そっか。うん。本当にいい子なんだよね。だから……俺が間違ってるんだ」
「言っても無駄かも知んねーが、あんまり自分を責めんな。俺もさ、任務でよく思うよ。何で上手くいかねーのかなって。楽に生きてーだけだったのによぉ。仕事ってそういうもんなのかもな。俺たちは必死こいてもどうせ構造が全部だめにしちまう。だからな、おまえのせいじゃねーよ」
「……ありがとう」
俺は言われるがままに任務をこなしてきた。これからもそうだろう。目の前のことだけ必死になるしかない。そうなんだろう。忍者って。
いのと他愛無いおしゃべりをしていたときだ。ヒナタが俺に尋ねてきた。
「ナナシさん。その、ヒヨリ先生は元気ですか?」
「うん?まあ元気だよ。気になるなら話しかけて来たら?」
遠くのヒヨリ先生はイチャイチャパラダイス-ソフトクリーム-なる本を読んでいた。時たまくすっと笑っている。
「……私が話しかけるわけにはいかないから……」
何か事情があるようだ。ヒナタが離れた後にいのが教えてくれた。
「あたしも親から聞いたんだけなんだけど、ヒヨリ先生ってもともと日向の分家生まれらしいよ」
「そうなの。でも苗字違うなぁ」
「なんでも分家から飛び出したらしいんだって。曰くそんな人は日向の長い歴史の中でも初めてらしいんだって」
「家出が?」
「うん。家出がすごいんだって」
よくわからない。だけどヒナタが気にするってことはかなり大問題なんだろうなって感じがする。ヒヨリ先生も自分が里の厄介さんだという言葉を俺は思い出していた。
BBQは終わった。色々と交流が出来たしお肉も美味しかった。
「やあ。みんな準備中か?悪いな今日は忍道という道に迷ってな」
カカシ先生が今更やってきた。
「もうお開きなんですけど」
「そうか。それは残念だ」
のほほんとしている。俺はふっとサクラのことを思い出した。
「カカシ先生」
「なんだね。ナナシくん」
「サクラさん五属性全部使えるんです」
「ん?そうなのか?」
班員の特性知らないんかい。
「力がないって悔しがっていました。修行つけてあげてください。元気がないんです」
「なるほど。わかったそうするよ。知らせてくれてありがとう」
そう言うとカカシはサクラに近づいていって何かを言ったらしい、サクラは笑みを浮かべていた。そして二人はどこかへと行ってしまった。修行しに行ったんだろうな。よかった。そして俺は片づけをして家に帰ったのだった。
演習場の一つでカカシとサクラが向かい合っていた。
「ナナシってやつがお前を心配していた。聞いたぞ、五属性が全部使えるってな」
「ナナシがそんなことを……」
カカシは笑う。
「すまんな。俺もお前を幻術タイプだと決めつけていたみたいだ。五属性使えるなら火力を挙げるのも悪くないだろう。戦える力はあった方がいい。というわけでこれだ」
カカシはサクラに紙を差し出す。
「なんなのこれ?」
「各自が持ってるチャクラの性質を判定する紙だ。それにチャクラを流しみろ。ただし意識はせずリラックスして出せ。各人の持つ生来の属性を判定するからな」
「うん。わかったわ」
そしてサクラが紙にチャクラを流した。するとチャクラ紙は濡れてそのあとにボロボロと崩れていった。
「これは何の属性なんですか?」
「なんだと……」
カカシが右目を見開いた。そしてもう一枚紙をサクラに渡す。額当てを上げて写輪眼を曝す。
「もう一度やってみろ」
「う、うん。わかった」
そしてもう一度チャクラを流すとやはり同じ結果だった。カカシは首を傾げる。
「なんかまずいの?」
サクラがどこか不安そうに尋ねる。
「いや。そうじゃない。……いや、気のせいだな。サクラは水か土の形質変化が生来のものだ。だから修行の方向は土にする。水はチャクラ量が少ないうちは水辺での戦闘に依存しがちだ逆に土は何処にでもあるから汎用性が効く」
そしてカカシは写輪眼をしまって、土遁の術を使って見せた。印を組んで地面に手を置くと土が波のようにうねって木々を飲み込んだ。
「すごい!」
「土遁のいいところは大質量を操る攻防一体の特性だ。ぶつけてよし、盾にするのも良し。お前に向いていると思う。サクラは器用だから術を練習するんじゃなくて土そのものをチャクラで操るような訓練がいいだろう」
そう言ってカカシは手を地面に置いてチャクラを流し込む。すると地面が盛り上がってイチャイチャパラダイスの表紙の男女の像が出来た。
「カカシ先生、なにやってるの……?」
サクラが冷たい目でカカシを睨む。
「これは高度な訓練だぞ。イメージしやすいものを創造して地面にチャクラを流し込んで土を練り上げて形を作るんだ」
「なるほど」
「お前もイメージしやすい好きな形を思い浮かべてチャクラを土に流し込め。手で形を作るんじゃなくてチャクラで練るんだ」
「わかったわ」
そしてサクラはチャクラを地面に流し込む。出来上がったのは、サスケの顔だった。まるで生首の様に地面から生えている。
「修行としては上出来なんだが……その……サスケ以外にしないか?」
「……そうします」
そして二人は夜になるまでずっとチャクラの形質変化特訓を繰り返したのだった。