ロケット団首領の娘   作:ポコポコぱんぱん

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第03話 親子の触れ合い①

 

今私はタマムシシティのとある高級マンションの1室にいる。

 

この部屋は私がノワールとその母親の為に用意した部屋だ。

 

つい先日トキワシティのジムを一時的に閉鎖し、タマムシシティのアジトをロケット団の本拠地とした。

それに伴い、私もこのマンションでノワール達と生活するようになっていた。

 

 

「ノワール、準備は出来たか?」

 

「うん」

 

 

今日はノワールをセキチクシティのサファリゾーンに連れて行く。

 

ノワールはいつも通りの無表情で頷いたが、どうやらかなり浮かれているようだ。

 

普段は本当に子供か疑わしい程に落ち着いた娘だが、今日は意味なく手をパタパタと動かしたり、ピョンピョン跳ねたりしている。

 

最近分かるようになったが、ノワールは感情をあまり表情に出さないだけで、仕草はそれなりに年相応だ。

 

こんな事を考えるようになるとは夢にも思わなかったが、自分の子供というのは可愛いものだな。

 

 

「それで、サファリゾーンでどのポケモンを捕まえたいんだ?」

 

「ケンタロス」

 

「ほぅ。ケンタロスか。うちのジムトレーナーでも何人か使っていたな」

 

「"アイアンヘッド"、"のしかかり"、"インファイト"、"しねんのずつき"を覚えさせる」

 

 

もう技構成まで考えているとは、さすがは私の娘だ。

選択した技も悪くない。

 

追加効果のある技ばかりを選んでいるところをみると、恐らく特性は"ちからずく"にするつもりだろう。

 

 

「よく考えたな。なかなか悪くないぞ」

 

「む……それはダメ」

 

 

ムスっと膨れっ面をするノワール。

褒めたというのに、何が不満なんだ?

 

 

「私はロケット団のボスの娘。"()()()()"じゃなくて、とっても"()()"技構成でしょ?」

 

「……フフフ、ハッハッハ! 確かにそうだ! とっても悪い技構成だな。流石私の娘だ」

 

「むふー」

 

 

先程の膨れっ面から一転、頭を撫でてやれば目を瞑って嬉しそうにしている。

ユーモアもあるなんてうちの娘は才能の塊だな。

いや、これは親バカか?

 

 

「"アイアンヘッド"を選んだのは"フェアリー"タイプ対策か? 悪くはないが、カントーに"フェアリー"使いは少ない。"エスパー"対策に"じごくづき"を採用した方がいいだろう」

 

「……それは、とっても"()()"ね?」

 

「だろう? それに"インファイト"も変えた方がいい。"はがね"対策だろうが、こちらもカントーには少ないタイプだ。カントーなら、"ドラゴン"対策になる"げきりん"の方が使い勝手がいいはずだ」

 

「……確かにそうかも」

 

 

そんな話をしながら車に乗り込む。

ノワールは自転車に乗ってサイクリングロードに行ってみたかったようだが、あそこは少し治安が悪い。

それにロケット団のボスが自転車というのもな。

 

今回は下っ端に車を用意させた。

そのまま下っ端に運転させるので、タクシーと違い、特に会話の内容に気を使う必要はない。

 

 

「ラッキーがいたら、"しあわせタマゴ"をカツアゲしたい」

 

「ハッハッハ、ポケモンからカツアゲか! それはパパもまだやった事ないな!」

 

「ラッキーは高く売れる?」

 

「あぁ、マニアに高く売れるぞ」

 

「なら、"しあわせタマゴ"を取り上げたあとは繁殖させよう」

 

「残念だが、ラッキーはメスしかいないポケモンだ。繁殖は出来ない」

 

「オスのピカチュウかピッピと一緒にしておけば、勝手にタマゴができるよ」

 

「なに? 本当か? 何故知っている?」

 

「…………そんな気がする」

 

「ふむ……試してみる価値はあるか」

 

 

ノワールはたまに、こういった突拍子もない事を言い出す。

だが一流のトレーナーであれば、知らないポケモンであってもタイプや技などが()()()()分かるものだ。

私もそうだ。

特に"じめん"タイプのポケモンであれば、まず間違える事はない。

 

ノワールのこの知識も、一流のトレーナーが持つ直感によるものだろう。

 

ノワールはハッサムを愛用しているので"はがね"タイプと相性が良いと思っていたが、"ノーマル"タイプもいけるようだ。

私としてはやはり"じめん"タイプであって欲しかったが……。

 

いや、まだノワールが"じめん"タイプと相性が悪いと決まった訳ではない。

優秀なトレーナーは複数のタイプを使いこなすからな。

 

取りあえず今は娘の才能を信じ、試しにラッキーの繁殖をやってみるとしよう。

 

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