幼馴染(天使)が幼馴染(偽)だった。天使なのはガチだった 作:ビスマルク
この作品ジャンル現代/恋愛でいいのか……?ジャンル間違えてないか……?
まぁいいかぁ!!!よろしくなぁ!!!!
『お兄さん血ィ!!!血が出てるからぁ!!!いやもう本当今すぐ安静にしてほしいんだけどなぁ!!!』
『影で塞いでおいてくれ。あと動かせるように影を這わせておいてくれよ』
『滅茶苦茶痛いと思うんだけどねぇ!?ああもう、あとで絶対文句言わないでよ!!!!』
突き刺さった光の槍を素手で抜いたリョウの頭の中でリルナの叫びが響く。その言葉はどれもこれも正しく、だがそれが止まる理由にはならない。アドレナリンで痛みがある程度麻痺しているドッペルの体内、光の矢が突き刺さった右肩に影が入り込み動かせるようサポートする。
「この狂人が……!!」
「テメェに言われたかねぇなぁ気狂い病原体が」
自らの“欲望”に忠実、それが悪魔の基本原理にして本能。だからこそ、痛みを求めるような奇特な悪魔以外は己が傷つくことを忌避する。自身の快こそが追い求めるものであり、痛みとはその正反対である不快なのだから。
故に『病孤涙苦』は気付く。目の前にいるイレギュラーの正体に。その長年生きてきた経験からありえないと除外していた答えが思い浮かぶ。
「貴様、人間だな!!?それも、悪魔と魂魄契約を交わした!!!」
「大正解。当てて偉い偉いと褒めて欲しいのか?今ならその功績で楽にあの世に送ってやるぜ?」
「馬鹿がッ!!!それをしておいて無事でいられると思っているのか!?それはいずれ貴様自信を滅ぼすだろうよ!!!中にいる悪魔が貴様を食いつぶして破滅する!!!!確実にな!!!!!」
その言葉ははったりではなかった。『病孤涙苦』が知る限りそれを行った者は総じて悲劇的な死を迎えた。願いを叶えるために悪魔と取引して無事に済むはずがない。何故ならば契約する悪魔はこの星の神話ではなく異世界から来た異なる法則の異物。人間を食いつぶすことに何一つ躊躇いのない化物。
「輪廻の輪に戻ることもなく貴様の魂は砕かれ消費されるだろう!!!どこの上級悪魔と契約したか知らんがそれほどの力を得た代償、対価を払え切れずに―――――」
「対価は『炎天渇奪』を殺すこと、それだけだ。それと俺が契約してるのは名前すら与えられなかった下級悪魔だ」
「…………………………………………………………………………………………………………は?」
故に『病孤涙苦』は叫ぶ。自身の知識常識経験から相手を動揺させるために。その隙を突いて目の前の影法師を排除すれば、光天使を仕留めることは難しくないと考えて。
自身の知る全てがドッペルの言葉を理解するのを拒む。今、天使と手を組み自身を追い詰めている影法師が契約しているのが下級悪魔という事実を瞬時に飲み込めない。
「“
作られたその隙を見逃さずドッペルは10mの距離を詰める。両手に付けられた影で出来た籠手が上腕全体を覆い隠し、その手を大きく超える大きさの獣の爪を模した武器に変化した。
「ッ!?舐めるなァ!!!!」
理解を拒む答えに呆けてしまった『病孤涙苦』は接近するドッペルに対して即座に自身の目の前の土地、“病幻体”の一部を破裂させる。病に冒された土地から湧き出るガスが近付こうとするドッペルの身体を蝕もうとする。
『病孤涙苦』の下半身が埋め込まれた土地が膨れ上がり竜を模している“病幻体”は既にその巨体全てに病魔が宿っている。破裂して発生したガスを吸えば悪魔と契約していたとしても肉体的に人間であるドッペルは即座に動けなくなる。
「知るかそんなもんッ!!!!」
――――はずだった。
(ありえないありえないありえないありえない!!!!なんだこいつは明らかにおかしい!!!下級悪魔と魂魄契約した
病に冒され即座に呼吸が荒くなっていながらその一歩は止まらない。内臓が爛れ口から血が噴き出しても止まらない。高熱になった体温がその脳髄を焼こうと止まらない。脚の骨が脆くなり折れれば影で即座に補強して進む。痛みも苦しみも何もかもドッペルを止める手段にはならない。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!!!!!!」
目の前に立ちふさがる腐った木の根をその手の爪で切り裂き『病孤涙苦』に近づいていく。一歩ごとに病により死が近付くのを強力な“欲望”――――否、”我力”で捻り潰しその死を否定し続ける。
成程、『病孤涙苦』の能力は人々を最も多く殺してきた悪魔だ。そのことに一切の否定は入らない。だがその性質にとって殺すということは結果に他ならない。あくまで『病孤涙苦』が目的としたのは苦しむ人間の姿だった。だから、敵を殺すという目的を達成するにはほんの少しの時間を必要とした。
「これでッ!!!仕舞いだ『病孤涙苦』ッ!!!!!」
「千を超えて生きた悪魔を舐めるなよ影法師ィ!!!!!」
間合いに入ったドッペルはその爪を『病孤涙苦』に振るい、『病孤涙苦』はその爪を迎え撃つ為に下半身を“病幻体”から引きずり出して病の槍を突き出す。
即座にその槍に貫かれれば致命傷になると判断したドッペル、いやその相棒であるリルナは影で防ごうとする。だがその結果『病孤涙苦』の槍はドッペルに届かなかったが、体勢を崩した影の爪もまた『病孤涙苦』を掠るだけに終わる。
(ああそうだろうなァ!!!どういう理屈かは知らんが貴様はその人間に生きててもらわねば困るのだろう中の下級悪魔!!!それだけの力、手放すのは惜しいものなァ!!!!!)
体勢を崩したドッペルと槍を突き出した形の『病孤涙苦』は互いに背を向ける形ですれ違う。そしてこの状況を呼んでいた『病孤涙苦』の動きはドッペルよりも早く、即座に振り向き無防備な背中を貫こうと病の槍が突き出されて。
「―――――私の存在を忘れましたね『病孤涙苦』。それほどドッペルに夢中になりましたか」
ドッペルに気を取られ過ぎたせいで目を離した光天使が“病幻体”の防御を打ち砕き最短距離で『病孤涙苦』に迫る。今の今まで、完全に自分が意識から外れるまで待ったその一手はドッペルが『病孤涙苦』を追い詰めるという信頼から成り立っていることを彼女自身はまだ自覚していない。
(せめてこのイレギュラーだけでも!!!!!)
自身が詰んだことを悟った『病孤涙苦』はだがしかし病のように他者を蝕む本能からその動きを止めない。光の槍が自分を貫くことは最早確定している。それを覆す手札はない。だからせめて一人でも道連れにしようと槍を突き出して、空をさいた。
「なっ」
「俺がどう表れたか、もう忘れたのかよ」
ドッペルは体勢を崩した勢いのまま影の中に下半身を飲み込ませて病の槍から逃れた。何も貫くことのできない槍を地面から伸びた影が掴み動けないよう固定する。
『病孤涙苦』の視界を埋めるのは迫る光の槍。目を焼くような輝きは悪魔にとっては毒。触れれば即座に消滅させにくる忌むべき存在。
「き」
「もう、お前は黙りなさい」
光の槍はその身体、胸を貫いて体内から『病孤涙苦』の存在を焼いた。“病幻体”が崩れ出し、その巨体が地面に墜ちていく。
墜ちていくそれらにエルが浄化の力を込めた光の矢を数多く撃ち、疫病を無力化していく。ついでとばかりにドッペルにも注射サイズの槍を渡す。
「……これを使えばその身体を蝕む病も大分マシになるはずです。貴方にはまだ死なれては困りますので。話も色々と聞き出したいので」
「疲れに疲れたからそう言うのは後日にしてほしい所だがな……」
影法師ドッペル&光天使エルVS『病孤涙苦』。
この場における戦いは前者が制した。その結末に間違いはない。
『エル先輩ッ!!!!』
「どうしましたアリナ。こちらは『病孤涙苦』を撃破したところで」
『まずいっす!!!フェスにいる人の大勢がッ!!!急に暴れ出して、まるで流行り病みたいにそれがどんどん伝播していってるっす!!!!』
「なっ!?」
だが、彼らは知らない。上級悪魔の本物の悪意を。千年生きてきた病の如き悪魔の不滅さを。これくらい追い詰められたことが両手の数ほどあって、それでもなお生き延びてきた事実を。
『病孤涙苦』が、未だその目的を達成させようとしているという執念深さを。
『まずいっす!!!このままじゃ、橋を越えて本土にまでこの混乱がッ!!!』
病はまだ、収まらない。
設定公開はどういう形にすべき?
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話しの中で自然にを頑張って欲しい
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設定だけで一話使ってほしい
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設定とかどうでもいいからストーリー書いて