【三章開始】いずれ神成る恋物語-天使と悪魔とラブコメ生活-   作:ビスマルク

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一話のプロローグ、大幅に変えました。

あらすじも変えましたが、これはこれで情報少なすぎねぇかな……?
あらすじ考えるの凄い苦手です。


影法師と影悪魔

『アタシとしてはそこらへんどうでもいいんだけど……。別に今のままでも困ってないし』

 

「いや困るでしょ。今のままじゃ服だって買いに行けないし」

 

『これだけあればアタシは満足だけどなぁー』

 

 

 僕の心の中の白い部屋でリルナはそう言って髪飾りを指で弄っている。僕が彼女にプレゼントしたそれを毎日彼女は着けてくれている。そのこと自体は非常に嬉しいがそれだけでは寂しいと思うのが正直なところだ。

 

 

「もっとリルナを着飾りたい。その襤褸切れみたいなのじゃなくてちゃんとした服を着せたい。出来ればフリルがたくさんついた奴」

 

『着るのはいいけどそれ完全にお兄さんの趣味だよね?』

 

「だって絶対に似合うし……」

 

 

 エルは簡素なワンピースのような、儚さとかを表現する服が似合うと思う。逆にリルナはフリルの多い、なんというかゴスロリというのだったか。ああいう黒や白の服が似合うと思う。

 その金色の髪が映えるようなそんな服をいっぱい着てほしい。出来ることならばスマホで写真を撮りまくって保存したい。

 

 

「とまぁそんな沢渡君の要望により吾輩の能力を使いリルナ君を現実世界に連れてこようと思う。短時間であればすでに出来ていることならば吾輩の能力を使えばその時間を増やすことも出来るだろう」

 

『まぁ外に出られるって言っても精々1分くらいだしねぇ。アタシは外に出たいとは思わないけどお兄さんが言うならまぁしょうがないかなぁ』

 

 

 

 そんなこと言いながらちょっと顔がニヤけているのを僕は見逃さない。リルナだって女の子だ。お姉さんの仇を討つという想いが強いがそれはそれとしてやりたいことがあってもおかしくはないだろう。僕はそれを不純だとか言うつもりはない。親しい人を失ったらもう二度と楽しんではいけないなんて悲しいことはないはずだ。

 それはそれとして純粋にリルナが着飾ってる姿を見たい。金色の髪にオッドアイで、小柄な愛らしい美少女とか絶対に目の保養になる。僕の全財産を賭けても間違いなく勝てると断言出来る。

 

 

「それじゃあ教授、よろしくお願いします」

 

「うむ、任せたまえよ」

 

 

 教授の背中から黒い翼が現われる。他の上級悪魔はそうでもなかったが悪魔と人間のハーフの教授はこうして能力(ちから)を使用する時は悪魔に寄るらしい。その証拠に普段は仕舞われている翼が現われ、黒い瞳が今は紫に輝いている。

 

 

「“魂魄観測”“魂魄掌握”“魂魄現出”」

 

 

 教授の言葉が続くごとに身体の中から何かが引きずり出されそうな感覚を覚える。いや、身体というよりさらにその内側。恐らくは魂の領域。今まで感じたことのない脱力感が襲ってくるのを刃を噛みしめて我慢する。

 

 

『うぎぎぎぎぎ……!!な、んなのかなぁコレ!?!!いったいんだけど!??』

 

「な、なんか時間かかってないですか教授!?30秒かからないって言ってたのにもう3分くらいこうなんですけど!?」

 

「おっかしいであるな……。引っ張り出そうとして、確かに掴んでいるのであるが……まるでリルナ君が出てこない。どうなっているのか研究者として調べたくなってくる」

 

 

 教授が顎に手を当てて考え込む。その間も僕とリルナは魂がひっぱがえされそうな感覚が続いてうめき声をあげる。痛みがあるわけではないのだが、なんというかこうガムテープでくっついた物を剝がすようなそんな感覚だ。痛みがないのが逆に違和感になるなこれ?

 

 

「ウーム、難しいな……。吾輩の能力で見ている以上魂を掴んでいることは確かなのだが……」

 

『もうこれ以上はいいんじゃないかなぁ……。原因も分からないわけだs』

 

「リルナ様が沢渡様と離れたくないと考えているからそうなっているのでは?」

 

『うげっ!?』

 

 

 いつの間にか教授の隣に紅茶を淹れてきたドールさんが何でもないように言う。その言葉に対してリルナが驚いている、いや焦っているというべきか。

 

 

「リルナ?」

 

『いや、違くてぇ……。あた、アタシとしては別に今のままで構わないというか、離れることに一切の魅力を感じないというか……』

 

「要するにリルナ様は沢渡様と共にいるのが楽しすぎるのでそれがなくなるのを危惧しているという事でしょう。とても可愛らしいですね」

 

『お前さぁ!!!おまえさぁ!!!!人の心とかないのかなぁ!?!?』

 

(わたくし)人形なのでそこらへんは疎いのでございます」

 

『人の心に疎い奴がこんなにも簡単に見抜くかぼけぇ!!!!』

 

 

 リルナが涙声で叫んでいるが、それを聞いて僕の口角は自然と上がって顔に血が集まってしまう。そりゃリルナみたいな美少女に離れたくないとか言われたら照れてしまうのも当然だろう。当然だと主張したい。

 

 

「む?そういう事ならば大丈夫だぞリルナ君。君と沢渡君の魂は魂魄契約によって繋がっているからな。離れようと思っても物理的に無理だ。50mくらい離れたら即座に今の状態に戻る」

 

『そ、それはそれで不便じゃない?唐突に消えたりしてそれを天使共に見られたら間違いなく疑われると思うけど……』

 

「まぁリルナが外に出る時は出来る限りエル達に出会わないように気をつければいいんじゃないかな。それにリルナも少しは外の空気吸った方が良いと思う」

 

 

 僕を通して世界を見ているとはいえ、それだけでは息がつまる。いや、これはただの言い訳だ。リルナのことを考えているようでその実自分の気持ちの押し付けだ。押しつけなら押しつけらしくちゃんと言わなくてはフェアじゃないだろう。

 

 

「あー、違う。うん、違うな。僕はリルナに外に出てきてほしいんだ。一緒に街を歩いたりしたい。あの時契約した通り、僕は君が幸せになる手伝いをしたいんだ」

 

「と、沢渡様は言っておりますが拒否しますかリルナ様?」

 

『ぐ、ぐぐぐぐぐぐ……!!こ、この性悪メイド……!!!分かった、分かったよ!!!お兄さんがそこまで言うならアタシも覚悟決めるよ!!!ほら教授、早くやって!!!』

 

「む?おおっ。抵抗感がなくなったのである。うむ、これならさっさと終わるだろう!!!ぬぅんんおあ!?!!」

 

「にゃあ!?」

 

 

 しゅぽん、そんなコーラの瓶のふたを開けた時のような音と共に僕の中から一人の少女が飛び出してくる。いつも僕が見ている時と同じ、襤褸切れのような服を着ているリルナが目を回してそこにいる。ごくごく短時間しか外にいられなかった彼女がこうしてここにいる事実に心が熱くなる。

 

 

「大丈夫?思ったよりぶっ飛んでたけど」

 

「腰ぶつけちゃったけど、戦ってる時に比べたら全然大丈夫かな。アタシ、我慢強いし」

 

 

 にへへと笑う少女は、やはりどこか解放されているようで嬉しそうだった。

 





あ、あと全10章と前どこかで書いた気がするけどすみません。
全6章でやっていきます。色々とイベント圧縮して、まぁ200話越えで終わる、かな……?
申し訳ねぇ……。

各章終わりにネタバレ含むキャラ紹介&ストーリー紹介書いていい?

  • いいとも!!
  • それより本編書くのじゃ
  • キャラ紹介だけでいい
  • ストーリーネタバレOK
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