【三章開始】いずれ神成る恋物語-天使と悪魔とラブコメ生活-   作:ビスマルク

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修羅場続き。

まぁ種類は変わるんだがなぁ!!!


光と影と修羅場 ③

 

 リルナの服の代金を支払った僕達はそのまま喫茶店に向かった。お昼時が近いというのもそうだしこのままエル達と別行動となると帰った後根掘り葉掘り聞かれそうだからだ。幸いあちらも時間に余裕はあるらしく一緒に来てくれた。

 

 

「……なんですかこの席順は。面接ですかこれは」

 

「うん、本当に悪いと思うんだけど多分これ以外だと問題起きると思うんだ」

 

「それに関しては……はい。否定しきれませんね」

 

 

 エルに後輩として紹介されたヒャン・フレイムさんが冷や汗を流しながらこちらを見る。僕もまた冷や汗を流しながら静かに頷く。僕の目の前にフレイムさんが座り、僕の両隣にそれぞれエルとリルナが座って二人して視線をぶつけている。

 先程止めた影響かなんとか今はこうして落ち着いているもののいつ爆発してもおかしくない。そして二人して思いきり僕の腕に身体ごと抱き着く感じになってるので柔らかい感触で余計に集中できない。なんだこれは、天国はここにあったのか。今日は僕の命日だというのだろうか。確かに心臓が持たないくらいドキドキしてるぞ色んな意味で。

 

 

「…………リルナ、と言いましたね。先程も言いましたがもう一度改めて言います。リョウ君と距離が近すぎます。早くその腕を放してあげてください」

 

「…………エル、だったよねぇ?そのセリフそのままそっくり返すよぉ。そのスッカスカな胸元を押し付けたところでリョウちゃんは喜ばないと思うけど?」

 

「そんなことありません。それにスカスカなのはそちらの方でしょう。少なくても私の方は膨らみがあります。シルフィと同じくらいなのに何故そんなに自身満々なのか分かりませんね」

 

「はぁ?あのちっこいアイドルよりは確実にあーりーまーすー。身長は同じくらいでもアタシの方が色々とやわっこいし。ねぇリョウちゃん。あのアイドルよりアタシの方が柔らかいよねぇ?」

 

「リョウ君、本当のことを言えばいいですよ。どんな答えであっても私が守ってあげますからね。ですからこの人の思い込みをぶち壊してあげてください」

 

「えっ、そんなこと言われても二人が腕に抱き着くとか至高を通り越して最高だけど……?というか二人してシルフィをなんで比較対象にしたの?これ知られたらシルフィがキレるよ?」

 

 

 冗談抜きに能力全開で二人して空の旅人になりかねないと思う。承認欲求の塊だからか、それともエルという天使そのものと言える美少女と幼い頃から一緒にいたからかアイドルなのに容姿に自信がないのがシルフィだ。あまり発育が良くないというのも相まってそこを突こうものなら一瞬で激昂して怒り心頭になる。そうなった場合止めるのに非常に苦労するし、しばらく機嫌が悪くなるので勘弁してほしい。機嫌を治す為の誉め言葉を耳元で湯水のごとく囁くことくらいいくらでも出来るけどそれをやったら今度はしばらくの期間こっちの目を見てくれなくなるのだ。

 

 

「まったくもっていい御身分ですね沢渡リョウさん。エルさ……エル先輩にここまで想われている上にシルフィ先輩にそこの少女まで。ええ、本当に羨ましい限りです」

 

「うん、よく言われる。ほらエル、落ち着いて落ち着いて。はいあーん」

 

「こんな物で誤魔化されたりはしませんよ。……あーん、モグモグ」

 

「で、何の話だっけ」

 

「本当にあなたを殴りたくなってきました女誑し」

 

 

 何故かフレイムさんの機嫌がどんどん悪くなっていっている。僕はただ頼んだパフェをエルの口元に運んだだけなのに。甘い物好きなエルはこうやって食べるのが好きだったりする。機嫌をよくするには一番早く確実なのだ。

 

 

「女誑しかぁ……。いやまぁエルどころかシルフィにも言われたからもうそれに関しては納得するけど誰かれ構わずってわけじゃないよ?僕は僕が好きな人を甘やかしたいし幸せになってほしいだけだし。甘やかされるのが嫌いなら、厳しく行くのもやるけどさ」

 

「真面目だったエル先輩の顔を見てください。いつもまったく動かないはずの表情筋が動いているではないですか。貴方の影響です。クールで完璧なエル先輩を返してください」

 

「そんなこと言われても……。エルって言う程完璧じゃないし……」

 

 

  エルにも欠点と言える部分はある。例えば歌が下手だ。音程を必ず外すのでカラオケなど言って採点システムを使うと必ず50点以下になってしまう。デュエットした場合もそちらにつられてしまうので僕も下手になってしまう。本人はまるで自覚していないから言わないけど。ただシルフィは絶対一緒にカラオケに行きたくないと言っていた。影響力高そうだしと。

 

 

「そだねー。聞いたところでは中間テストで赤点とったって話じゃん。勉強完璧みたいな顔してて受けるー」

 

「リョウ君……?何故彼女がそのことを知っているのですか?」

 

「は、話の流れです、はい」

 

 

 これに関しては話したことはない。ただ僕の中にいるリルナが自然と知ってしまっているだけだ。だけど本当のことを言えるわけもなくジト目でこちらを見てくるエルを何とか誤魔化すことしかできない。なんだろうこの、浮気を問い詰められる夫みたいな感覚は。悪いことはしてないはずなのに追い詰められてる気がする。いや悪魔との契約は悪いことに含まれるのかもしれない。なんてこった。

 

 

「もう、単刀直入に聞きます。沢渡リョウさん。貴方はエル先輩とどんな関係になりたいのですか。エル先輩をどう想っているのですか」

 

「そんなの好きだしずっと一緒にいたいと思ってるけど」

 

 

 フレイムさんの質問に一瞬の間もなく返答する。こんな事ずっと考えていたことだし、自分の抱えている“欲望”くらい把握している。これが僕の力の源になっているという確信がある。

 ただ何故か他の三人が絶句している。エルは予想外の答えで鳩が豆鉄砲を食ったように、フレイムさんはまさか即答されるとは思わなかったのか。リルナに関しては「ここでそれを言うかぁ」と考えてそうだ。

 しばらく固まっていたフレイムさんだったが、コホンと一度咳払いした後真っ直ぐこちらを見て口を開く。口調は今まで以上に硬く、嘘は許さないと言わんばかりだ。

 

 

「なるほど。エル先輩を強く想っているのは分かりました。ですがそれならば現状をどうお考えなのですか?シルフィ先輩やそちらの彼女……リルナさんと言いましたね。彼女達にもいい顔をして悪いとは思わないのですか?」

 

「うーん、言いたいことは分かるんだけど……」

 

「なにを言い淀んでいるんですか。早く答えてください」

 

 

 これを言ったら間違いなくフレイムさんが怒ると思うから言いたくても言えない。だけど言わなかったらそれはそれで怒りだすだろうから選択肢などあってなしが如きだ。ただまぁ、自分の想いに嘘を吐くのは僕らしくない。それがどれだけ相手の逆鱗に触れるようなことであってもだ。

 

 

「エルは好きだけど、僕は同じくらいリルナもシルフィも好きだ。今のままの生活を続けたいとも思うし、不誠実だろうと三人と一緒にいたいし、将来も一緒にいたい。これが嘘偽りのない僕の本音だ」

 

「……………………は?」

 

「うん、そういう反応するのは分かってた」

 

 

 思わず苦笑してしまう。怖くて両隣の二人の顔を見れないから自然と正面に座るフレイムさんを見ることになる。彼女は一瞬僕が何を一手のか理解しきれなかったらしい。だけどその内容を理解していくと怒りで眉を顰め、僕を真っ直ぐ射抜いてくる。

 

 

「それは、三人に対して不誠実ではありませんか」

 

「うん。僕もそう言ったね」

 

「倫理的にも法律的にも許されないと思いませんか」

 

「受け入れてくれたとしても苦労させることになるのは分かってるよ」

 

「だとしたらそんな答え言えないはずで」

 

「でも僕は僕の想いに誠実でいたいし、この道を選ぼうと思った。その結果否定されるかもしれないけどそれは三人の権利であって、君やましてや僕が決めれる事じゃない」

 

 

 本音を言ってしまえば天使とか悪魔とか関係なく彼女達と一緒にいたい。お金の方は教授の所で命懸けで働いた結果結構な額がきているので苦労はさせないつもりだ。

 でも、それはあくまで僕の我儘であり僕の描いた未来予想図であり、何をどう選ぶかを決めるのは彼女達自身だ。そこに口を出す権利は僕にも、他の誰にもない。

 

 

「最低と言われようとも、それでも僕はこの道を選んで生きていきたい」

 

 

 フレイムさんが更に言葉を重ねようとした次の瞬間、先程まで僕達がいたショッピングモールから火の手が上がるのが見えた。その炎はどこか暗く、何もかもを飲み込みそうなほど勢いを増していく。

 そしてそれを見たリルナは、エルを相手にするのとは別次元なレベルの怒りを全身から噴き出している。それを見て僕は確信した。リルナの復讐対象が今ここにきているのだと。

 

 『炎天渇奪』、僕達が打ち倒さなければならない上級悪魔の一人がこの街を襲いに来ていた。





倫理観はあるし、正義感もあるし、無辜の人を傷つけられたら怒る善良性もある。

それはそれとして自分の“欲望”には嘘を吐かない、嘘をつけない男がリョウ君です。

各章終わりにネタバレ含むキャラ紹介&ストーリー紹介書いていい?

  • いいとも!!
  • それより本編書くのじゃ
  • キャラ紹介だけでいい
  • ストーリーネタバレOK
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