異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜   作:raixip

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第11話 戦場より楽な露天市場での一日 マクダフ様の借金返済金策 その1

俺は露天市場で、今料理人兼奴隷をやっている。

まぁ、奴隷を兼用しているわけではないがな。誰でも奴隷なんてなりたくはないものだ。

俺の御主人様はいいやつだ。ガキだから扱いやすいという点もあるが、何といっても俺を怖がっているからな。

怖がっているため、奴隷の俺に対して無茶な要求や命令をすることがない。

まだ御主人様に買われて一日目……いや、二日目だからということもあるだろうがな。

 

「ダフさん、ヘスサ追加お願いしますわ!朝の販売分は 10 個では足りませんわ!」

 

「おいおい、そんなに作るのか?5 個くらい売れたら追加で作っていきゃあいいじゃねぇのか?」

 

「ダフさんはヘスサをなめすぎですわ!」

 

俺のことを「ダフさん」と勝手に呼んでいるこいつは、トリポリオの旦那が連れてきたスラム街のガキらしい。

俺が料理を作って、こいつが売る。

戦場の最前線で補給係をやっていた時の仕事より楽なもんだ。

奴隷になる前のほうがきつく、何時死ぬかもわからないまま仕事にしていたなんておかしな話だ。

俺はそう言われて追加で 10 個作っておいた。20 個あれば足りるだろう。

 

俺とスラム街のガキ、そしてトリポリオの旦那と一緒に、朝食として「ヘスポタセット」を食べた。

俺が作った料理の中では美味い方だった。

サンドイッチに入ってるマヨネーズとか言う調味料が美味い。よく蛇肉ステーキと合っている。

だが、何と言ってもパンポタージュが良い。味が濃くて、これ 1 杯でも満足できる料理だ。

 

俺の御主人様はヘスポタセットを持って出かけ、帰りは夕方頃だと聞いた。

 

朝、露店市場が次々と開店し始めてから、俺は驚いたね。

こんな料理が飛ぶように売れていったんだからよ。

 

ヘスサとかって言うサンドイッチが 500g。

今日初めて教わって作ったパンポタージュなんてものは 100g。

スラム街の女のガキが勝手に「ヘスサ」と「パンポタ」をセットにして「ヘスポタセット」と言って売っている。

セットならなんと 500g だ。

俺が作ったパンポタージュの値段は何処へいったんだか。

まぁ、俺が気にすることもない。いくら稼いでも俺の手元に金は残らねぇからな。

 

「いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!」

 

「蛇肉ステーキのサンドイッチですよー!略して『ヘスサ』ですよ。秘伝の白い調味料が決めて!」

 

「あのヘスサがついに……ついに今なら 500g ですよー!おひとついかがですかー?」

 

「新しい料理『パンポタージュ』も 100g 販売してますよー!略称『パンポタ』ですよ。」

 

「ヘスサとパンポタのセット販売『ヘスポタセット』なら、今だけ 500g でお得ですよー!」

 

女のガキが手にサンドイッチを持って、客引きと声掛けをしている。朝から元気なものだ。

 

驚いたことに、この料理露店が開店されてすぐに客が料理を買いに来た。

物珍しさに惹かれてだろう。朝から三人もすでに並んでいた。

 

「おい……おいおいおいおい、マジかよ!ヘスサが 500g だって!!5 個売ってくれ!」

 

「ヘスサとパンポタのセットの『ヘスポタセット』を 2 個売ってください。」

 

「今あるヘスサ全部くれ!!それとパンポタ 1 杯頼む。とんでもない事になった……早くあいつらに教えなくては!」

 

もう朝、俺が作ったサンドイッチがすべて売り切れてしまった。

女のガキが言うことは間違ってはいなかったようだ。

それで俺は慌ててヘスサを追加で 10 個、また作った。

サンドイッチもいいが、パンポタも売れて欲しいね。

なんせ俺が今日初めて作った料理だが、御主人様もトリポリオの旦那もスラム街の女のガキも「美味しい」と言ってくれた料理だからな。

 

「いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!」

 

「ヘスサ追加分完成しましたー!新発売のパンポタも大人気ー!」

 

「ヘスポタセット、今なら 500g!セットならお得ですよー!」

 

商品が売れたらすぐに更に作る。

女のガキが売り物のパンポタージュを飲みながら、俺が追加のサンドイッチが出来上がるのを待っている。

急がねばならない。

戦場の最前線での補給係とは違うが、こちらもこちらで忙しい。

ただ料理を作っているだけだが、休む暇もねぇ。

 

「パンポタ 1 杯頼む。これが新しい料理か……どれどれ……濃い!うまい!」

 

「パンポタ 1 杯こっちも頼む。これは食べると言うより飲む感じか……うまいなこれ……パンポタもう1杯頼む!」

 

「ヘスポタセット 1 つ頼む。」

 

俺の作った料理がどんどん売れていく。やはり嬉しいものだ。

この露店市場で売られている料理で、俺の作ったものが一番美味しいと自信を持てる。

 

昼にはトリポリオの旦那が戻り、朝販売分はこれで終了と言われた。まだ売れるのに、なぜ販売をやめるのかはわからない。

 

「昼の分はヘスサ 30 個まで。パンポタは制限なしで売ってくれ……」と言われた。

まだ売れるのになぜ販売をやめるのか、俺には理解できないが。

 

「ああ……初日は気にするな……忙しくなるのは最終日だ。今日は『撒き餌さ』日だ。」

 

俺の知らないことを二人で話している。

前にも似たようなことがあったようだが、俺には関係ない。

俺はただの料理係だからな。

 

昼飯時にはサンドイッチを 30 個作った。これ以上作らなくてもいいのだから楽なもんだ。

サンドイッチより、俺が作ったパンポタージュの方が売れて美味しいと言ってくれたら、俺はそれでいい。

露店を再開してすぐに客がきた。面白いくらいに売れていく。

朝の分として追加で作ったサンドイッチがまだ 9 個も残っているが。

 

「いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!」

 

「蛇肉ステーキのサンドイッチですよー!略して『ヘスサ』ですよ。マヨネーズが決めて!」

 

「あのヘスサがついに……ついに今なら 500g ですよー!朝から大人気ー!」

 

「新しい料理『パンポタージュ』も 100g 販売してますよー!略称『パンポタ』ですよ。」

 

「ヘスサとパンポタのセット販売『ヘスポタセット』なら、今だけ 500g でお得ですよー!」

 

昼も元気に客引きと声掛けを、女のガキがやっている。手にはサンドイッチを 2 個持っている。食べながら客の食欲を誘う作戦なんだろう。

 

「ヘスポタセットを 1 個くれ。パンポタが美味いって聞いてきたんだ。今日はヘスサが 500g と聞いて買いに来ないわけにはいかないからな。」

 

「パンポタ 1 杯ください!おいしいっ!100g でこんなにおいしい料理食べられるなんて!持って帰りたいのでもう 1 杯ください!」

 

「これは今日売り出したパンポタージュ?とかいう料理か……1 杯くれ。なんだこの料理は味が濃すぎる。舌がバカになりそうだ!」

 

「おやおや……今日もヘスサ売ってたのか!パンポタージュとか言う新メニューもあるのか……これはこれは……楽しみだ。待ってるぞ……」

 

パンポタージュの評判は上々なようだ。

夕方時になるまでには、朝の追加分と一緒にサンドイッチはすべて売れていた。

単品 4、セット 32、パンポタ 12 杯だ。

客引きをしながら、女のガキも売り物のパンポタージュを飲んでいる。

そのため、パンポタも残りが少なくなり、夕方時の販売時に追加で作ることになったくらいだ。

俺の作った料理が美味しいと言って食べられている。嬉しいもんだ。

補給係だから料理も作れと無理矢理に料理係が最前線に少ないからと言われ、作らされたあのよく分からない肉のステーキや、魔法が飛んできても防げそうなくらい固いパンで作るパン粥なんか作っているよりずっと良い。

 

「昼飯分も売れたな、よしよし……夕方に売るのは 25 個だ。パンポタも少なくなってきてるな、これは追加で作って売ってくれ……」

 

「今日はすごい売れてますわ!パンポタの売れ行きも、セット販売してるのでいいですわ!」

 

トリポリオの旦那の言う通り、個数を減らして夕方時にも販売していく。

この考えがあまりわからないが、何かトリポリオの旦那なりの考えがあるんだろう。

俺は黙って作るだけだ。

夕方の分を作っていると、身なりの良い客がやってきたて、女のガキと話していた。常連のようだ。

 

「やぁ!エリヤちゃん……今日もヘスサ売ってるのかい!何!あのヘスサが 500g だと……10 個売ってくれ!みんなに買って帰ってやりたいからね。それとパンポタージュ?と言う料理も 1 杯頼む。」

 

「はい!いつもありがとうございます。今日から販売を開始した新メニューのパンポタージュです。おいしかったらこちらもまた買ってくださいね!」

 

サンドイッチは間違いのない商品のようだ。

女のガキがサンドイッチを 2 個食べながら会話している。

俺が一日見ていてはっきりわかるくらいの売れ行きだ。

パンポタージュも悪くはない。追加で作ったほどだからな。

 

「このパンポタージュもおいしいな。5 つほど追加で頼む。これも少し持って帰ってやりたい。」

 

「はい!ありがとうございます。お熱いのでお気を付けください。またのお越しをお待ちしております!」

 

随分と身なりの良い客に媚びを売るのが上手いようだ。

このスラム街の女のガキはエリヤと言うらしい。

その後も客がたくさん来た。

どうやらサンドイッチも、俺が作った一番美味いパンポタージュも良い料理だが、このスラム街の女のガキのエリヤを目当てで料理を買いに来ている奴もいるように思える。

このエリヤはここでは人気があるようだ。

まぁ、すぐに俺の料理の方が人気になるはずだ。俺は自分の作ったパンポタージュを飲みながら確信している。

 

夕方分の作った料理がその後、すべて売り切れた。

サンドイッチ 34 個、パンポタージュ 28 杯、ヘスポタセット 46 個売れた。

 

今日の売上金を計算した。

 

・ サンドイッチ:17,000g

・パンポタージュ:2,800g

・ヘスポタセット:23,000g

合計:42,800g

 

今日の稼ぎは 42,800g となった。随分売れたものだ。

俺も作った甲斐があるってもんだ。

だが、パンポタージュの売れ行きがあんまりだった。

一番安いため一番多く売れると思ったが、ヘスポタセットで売れたのと足してようやく 74 杯だ。100 杯は売れると思っていたが。

 

夕方時に追加でパンポタージュを作ったが、売れ残ったため、残りはトリポリオの旦那がスラム街へ持って行くらしい。

スラム街の住人に優しくしてもいいことなんてないだろうに、変わった御人だ。

 

今日の売上金を計算して、エリヤが今日の仕事の給料として 3,000g と追加報酬として 1,000g 払った。

残りの 38,800g をトリポリオの旦那と俺の御主人様で折半のようだ。

そのため、19,400g を俺が受け取り、御主人様に渡すようことになった。

露店で料理を売って一日の稼ぎが 19,400g、つまり銀貨 19 枚だとすると、少ないほうだろう。

まぁ、御主人様には多い金額だろうがな。

 

売り上げを分け合っていると、俺の御主人様が帰ってきた。

顔がにやけている感じがしたが、まぁいつも通りだろう。

 

「旦那ぁ~今日は稼げましたぜ……なんと銀貨 19 枚も!!」

 

「えっ!銀貨 19 枚もっ!!さすがだなマクダフ!!」

 

俺の御主人様は、こんな金額で喜んでいる甘いもんだ。




【あとがき:マクダフ様の現在のスキルステータス】

【スキル】
■武器系
刀剣スキル 16
槍スキル 36
盾スキル 21
戦闘技術スキル 20

■生産系
料理スキル 32
薬調合スキル 6

■その他
鑑定スキル 1
ギャンブル

■ 負債
負債:1,000,000g
王法違反及び軍規違反支払い金額 ※1
※1 支払いは金貨または白金貨のみとする
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