異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜   作:raixip

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第119話 何を掘るんだっけ?

朝。

 

商人ギルド。

 

受付は今日も大忙しだった。

 

「百G券を二十枚。」

 

「こちらです。」

 

「五百G券を両替。」

 

「少々お待ちください。」

 

列は長い。

 

帳簿は積み上がる。

 

インクは減る。

 

その様子を見ていた旅の商人が首をかしげた。

 

「そういえば。」

 

「この券って何の券なんだ?」

 

受付係の手が止まる。

 

「……え?」

 

「何に使うための券だ?」

 

受付係は困った。

 

毎日扱っている。

 

でも。

 

改めて聞かれると答えられない。

 

「えっと……。」

 

「便利な券です。」

 

旅の商人は笑った。

 

「いや。」

 

「最初は何のためだった?」

 

受付係は言葉に詰まる。

 

その頃。

 

宿。

 

僕は採掘計画書を見直していた。

 

「お弁当。」

 

「水筒。」

 

「ロープ。」

 

「ランタン。」

 

「うん。」

 

「あと何が必要かな。」

 

マクダフが横から覗く。

 

「旦那ぁ。」

 

「肝心なもんがありますぜ。」

 

「何?」

 

「鉱山の場所。」

 

「あっ!」

 

忘れてた。

 

「探さなきゃ!」

 

昼。

 

広場。

 

ジョンは町の人へ聞いて回る。

 

「この近くに鉱山ってありますか?」

 

パン屋のおじさん。

 

「知らんな。」

 

鍛冶屋。

 

「昔あったらしい。」

 

八百屋のおばさん。

 

「山の奥じゃない?」

 

誰もはっきり知らない。

 

「困ったな。」

 

おっさんが笑う。

 

「掘る前に場所探しか。」

 

「順番だから。」

 

ジョンは真剣だった。

 

その様子を見ていた子どもが叫ぶ。

 

「ねぇ!」

 

「ジョンお兄ちゃん!」

 

「うん?」

 

「鉱山って本当に掘るの?」

 

「もちろん!」

 

ジョンは元気よく頷いた。

 

「そのためのM資金だから!」

 

子どもたちは目を丸くする。

 

「え?」

 

「そうだったの?」

 

「うん。」

 

「Mining資金だよ。」

 

子どもたちは走り出した。

 

「おーい!」

 

「M資金って鉱山なんだって!」

 

その声は。

 

市場まで届いた。

 

市場。

 

魚屋が顔を上げる。

 

「鉱山?」

 

肉屋も聞き返す。

 

「掘るのか?」

 

商人も足を止める。

 

「……そういえば。」

 

「最初にそんな話を聞いた気がする。」

 

「俺は投資の券だと思ってた。」

 

「私は買い物の券だと。」

 

「違うのか?」

 

少しずつ。

 

町の人たちが顔を見合わせる。

 

夕方。

 

商人ギルド。

 

ギルド長が静かに笑った。

 

「ようやくですね。」

 

受付係が首をかしげる。

 

「何がです?」

 

「みんな。」

 

「目的を思い出しました。」

 

「目的?」

 

「採掘ですよ。」

 

受付係は苦笑した。

 

「毎日券ばかり見ていたので。」

 

「忘れてました。」

 

同じ頃。

 

契約監査官エドガーも広場を歩いていた。

 

町のあちこちから聞こえてくる。

 

「鉱山。」

 

「採掘。」

 

「ツルハシ。」

 

昨日まで聞こえなかった言葉だ。

 

エドガーは思わず笑う。

 

「……遅い。」

 

「本当に遅い。」

 

でも。

 

ようやく町全体が。

 

ジョンと同じ方向を向き始めた。

 

夜。

 

宿。

 

「みんな。」

 

「鉱山に興味を持ってくれた。」

 

僕は嬉しかった。

 

「やっと仲間が増えたね。」

 

おっさんは小さく笑う。

 

「そう思ってるのは、お前だけかもしれん。」

 

「え?」

 

「いや。」

 

「何でもない。」

 

窓の外。

 

町ではまだM資金券が行き交っている。

 

だが今日は。

 

その券を受け取る人々が、一度だけ口にした。

 

「そういえば。」

 

「鉱山はどこだ?」

 

その何気ない一言が。

 

止まっていた物語を、少しだけ前へ進めた。




【あとがき:現在のステータス】

【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13

■生産系
料理スキル 13

■その他
鑑定スキル 0.3

【所持金】
171G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))

ジョン
「今度は鉱山の場所を探さなきゃ!」
おっさん
「ようやく本題だな。」

【所持アイテム】
???のスクロール 6枚
採掘計画書
新しい帳簿 5冊
余り紙
奴隷のマクダフの野郎
(鉱山の場所は知らなかった)
武器破損した剣
???の指輪(バンステ金策で入手)
ゴブリン(テイム)
ケムトレイル群(保護対象)
キュ太郎
(地図の上で丸くなって眠っていた)

【投資・契約】
中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
元本:金貨10枚
状態:運用中

ジョン
「投資も場所を探してるのかな?」
銀行
「探すのは利益です。」
おっさん
「うまいこと言うな。」

【M資金速報】
発行券種
100G券 ★★★★★
500G券 ★★★★
1000G券 ★★★★
5000G券 ★★★

今回の出来事
✅ 町の人たちが「M資金=採掘資金」だと思い出し始める
✅ ジョンが鉱山の場所探しを開始
⬜ ツルハシ購入(まだ)
⬜ 採掘開始(まだ)

※ジョン個人の所持金に変動はありません。
ジョンの一言

ジョン
「次は鉱山を見つけるぞ!」
おっさん
「地図も見ずに計画書を書いた奴らしい発想だ。」
マクダフ
「旦那ぁ、まず道に迷わないようにしましょうぜ!」
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