異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜   作:raixip

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【エピソードまとめ】

町では。

ジョンが知らないところで。

新しいM資金が販売され始めた。

その名も。

「新M資金・マーカット鉱山復興応援券」

一口500G。

しかし。

配当は未定。

換金条件も未定。

発行元も不明確。

それでも。

人々は買っていく。

理由は一つ。

マーカット鉱山に。

本当に紫色の鉱石が存在することが。

広まったからだ。

さらに。

ジョン本人が。

M資金の創設者として。

勝手に信用材料にされ始めた。

本人は何も保証していない。

それでも。

「ジョンがいるなら大丈夫」

という空気が。

市場を動かしている。

そして。

マーカット鉱山から。

新しい紫鉱石が地上へ運び出されたという情報まで入ってきた。

採掘は。

まだ始まったばかり。

なのに。

投資市場だけは。

すでに全力疾走している。

ジョンは。

自分の知らないところで膨らみ続けるM資金を見つめる。

そして。

まだ知らない。

その市場の中に。

「本物のM資金券」を大量に買い集めている人物がいることを。


第139話 新M資金、発売

町に戻ると。

 

いつもと様子が違った。

 

人が多い。

 

商人が集まっている。

 

冒険者もいる。

 

そして。

 

みんな。

 

同じ紙を見ていた。

 

「何これ?」

 

僕が近づく。

 

紙の上には。

 

大きな文字。

 

『新M資金・マーカット鉱山復興応援券』

 

「……。」

 

僕は。

 

嫌な予感がした。

 

おっさんが。

 

紙を取り上げる。

 

「ジョン。」

 

「何?」

 

「お前。」

 

「これ作ったか?」

 

「作ってないよ。」

 

「だよな。」

 

商人が。

 

大声で叫んでいる。

 

「今なら一口!」

 

「たった五百G!」

 

「マーカット鉱山の復興を応援しながら!」

 

「将来の利益も期待できます!」

 

「……。」

 

僕は。

 

商人に聞いた。

 

「何の利益?」

 

商人は笑顔で答える。

 

「もちろん。」

 

「鉱山が復活した時の利益です。」

 

「でも。」

 

「僕はそんなこと言ってないよ?」

 

商人の笑顔が。

 

一瞬だけ止まった。

 

「……。」

 

「あなたは。」

 

「ジョンさんですよね?」

 

「うん。」

 

「M資金の。」

 

「本人ですよね?」

 

「うん。」

 

周囲が。

 

一気にざわつく。

 

「本人だ!」

 

「本物のジョンだ!」

 

「じゃあ、この券は本物なのか?」

 

「ちょっと待って!」

 

僕は慌てる。

 

「僕。」

 

「これ知らないよ。」

 

「発行してない。」

 

その言葉に。

 

商人たちが顔を見合わせた。

 

おっさんが。

 

一歩前に出る。

 

「聞いておく。」

 

「この券。」

 

「誰が発行した?」

 

商人は。

 

答えない。

 

「発行元は?」

 

沈黙。

 

「保証人は?」

 

沈黙。

 

「換金条件は?」

 

さらに沈黙。

 

おっさんが。

 

ため息をついた。

 

「つまり。」

 

「何も決まってない。」

 

商人が慌てて言う。

 

「いえ!」

 

「将来性があります!」

 

「それは。」

 

「条件じゃない。」

 

おっさんの声は冷たかった。

 

「それは。」

 

「ただの期待だ。」

 

僕は。

 

券を一枚手に取る。

 

「これ。」

 

「五百Gって書いてある。」

 

「はい。」

 

「五百G払ったら。」

 

「何がもらえるの?」

 

商人が答える。

 

「復興への参加権です。」

 

「参加権?」

 

「はい。」

 

「じゃあ。」

 

「鉱石は?」

 

「ありません。」

 

「配当は?」

 

「未定です。」

 

「換金は?」

 

「将来的に。」

 

「……。」

 

僕は。

 

首をかしげる。

 

「じゃあ。」

 

「何の券なの?」

 

商人は。

 

笑顔を崩さない。

 

「夢です。」

 

「……。」

 

僕は。

 

おっさんを見る。

 

おっさんも。

 

僕を見る。

 

「ジョン。」

 

「うん。」

 

「これは。」

 

「かなり危ない。」

 

その時。

 

群衆の後ろから。

 

声がした。

 

「危険だからこそ。」

 

「儲かるんですよ。」

 

全員が振り返る。

 

昨日の商人。

 

あの男だった。

 

「また来たの?」

 

僕が聞く。

 

男は笑う。

 

「もちろん。」

 

「今日は。」

 

「もっと良い話を持ってきました。」

 

「何?」

 

男は。

 

新しい紙を取り出す。

 

「マーカット鉱山。」

 

「採掘権共同管理契約です。」

 

おっさんが。

 

すぐに反応する。

 

「共同管理?」

 

「はい。」

 

「誰と誰が?」

 

「鉱山所有者。」

 

「採掘者。」

 

「投資家。」

 

「そして。」

 

男は。

 

僕を見る。

 

「M資金の関係者。」

 

「……。」

 

僕は。

 

嫌な予感しかしない。

 

「僕も入ってるの?」

 

「もちろん。」

 

「どうして?」

 

「M資金の中心人物ですから。」

 

「中心人物じゃないよ!」

 

僕が否定すると。

 

周囲から。

 

「あの人がM資金を作ったんだろ?」

 

「そうだ。」

 

「なら信用できる。」

 

そんな声が聞こえる。

 

僕は。

 

頭を抱えた。

 

「……。」

 

「僕。」

 

「そんなに信用されてるの?」

 

おっさんが。

 

小さく答える。

 

「お前が信用されてるというより。」

 

「勝手に信用されてる。」

 

「違うの?」

 

「違う。」

 

すると。

 

商人の一人が。

 

大声で叫んだ。

 

「なら!」

 

「ジョンさんが一言。」

 

「『この券は将来価値がある』と言ってくれれば!」

 

「それだけで売れます!」

 

僕は。

 

固まった。

 

「え?」

 

「一言だけでいい。」

 

「保証も。」

 

「署名も。」

 

「契約も。」

 

「必要ありません。」

 

「……。」

 

おっさんが。

 

僕の肩に手を置く。

 

「言うなよ。」

 

僕は。

 

頷いた。

 

「言わない。」

 

「絶対に。」

 

「お願いします!」

 

「一言だけ!」

 

「ジョンさん!」

 

「M資金の本人でしょう!」

 

人が集まってくる。

 

どんどん増える。

 

「買うぞ!」

 

「五百Gなら安い!」

 

「千Gでも買う!」

 

「俺は十枚!」

 

「私も!」

 

市場が。

 

一気に熱くなる。

 

そして。

 

一人の商人が。

 

叫んだ。

 

「今なら!」

 

「一口五百G!」

 

「十口まとめて買えば!」

 

「特別に一口四百五十G!」

 

「……。」

 

僕は。

 

思った。

 

これ。

 

どこかで見たことがある。

 

安く売って。

 

たくさん買わせる。

 

そして。

 

さらに。

 

「今だけ!」

 

「限定!」

 

「残り百枚!」

 

「早い者勝ち!」

 

人々が。

 

紙を奪い合う。

 

僕の知らないところで。

 

新M資金は。

 

どんどん売れていく。

 

僕は。

 

おっさんに小声で聞いた。

 

「止めなくていいの?」

 

「止める。」

 

「どうやって?」

 

「まず。」

 

「発行元を確認する。」

 

「うん。」

 

「次に。」

 

「鉱山の所有権を確認する。」

 

「うん。」

 

「そして。」

 

「お前が何を保証したことになっているのか調べる。」

 

「……。」

 

「それが一番重要だ。」

 

僕は。

 

少し不安になった。

 

「僕。」

 

「何か保証したことになってるの?」

 

おっさんは。

 

答えなかった。

 

その代わり。

 

足元に落ちていた一枚の券を拾った。

 

裏面を見る。

 

そこには。

 

小さな文字で。

 

こう書かれていた。

 

『本券の価値について、M資金創設者ジョンの発言・行動を参考とするものとする。』

 

おっさんの顔が。

 

険しくなった。

 

「……。」

 

「ジョン。」

 

「何?」

 

「お前。」

 

「また知らないうちに利用されてるぞ。」

 

僕は。

 

券を見る。

 

「……。」

 

「僕。」

 

「何もしてないんだけど。」

 

その時。

 

町の奥から。

 

鐘が鳴った。

 

そして。

 

別の商人が叫んだ。

 

「速報だ!」

 

「マーカット鉱山から!」

 

「新しい紫鉱石が運び出された!」

 

市場が。

 

一瞬で静かになる。

 

次の瞬間。

 

「M資金を買え!」

 

「今のうちだ!」

 

「値上がりするぞ!」

 

人々が。

 

一斉に動き始めた。

 

僕は。

 

ただ立ち尽くす。

 

おっさんが。

 

小さく呟いた。

 

「……始まったな。」

 

「何が?」

 

「採掘前の。」

 

「投機合戦がな。」

 

僕は。

 

頭を抱えた。

 

マーカット鉱山では。

 

まだ。

 

本格的な採掘すら始めていないのに。




【あとがき:現在のステータス】

【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13

■生産系
料理スキル 13

■その他
鑑定スキル 0.3

【所持金】
141G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))

ジョン
「今日もお金を使わなかった!」
おっさん
「増えてもいない。」
ジョン
「でも市場がすごいことになってる!」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺の裏M資金より大規模になってませんかね?」

【所持アイテム】
・???のスクロール 6枚
・採掘計画書
・旧マーカット鉱山の古地図
・マーカット鉱山 最終採掘記録
・謎の紫色の鉱石
・謎の金属片(鑑定不能)
・採掘した紫色の鉱石 2個
・新しく発見した謎の金属片(鑑定不能)
・『採掘は順調です。予定通り、地上へ出ます』と書かれた紙
・新M資金・マーカット鉱山復興応援券 1枚
・ガレスのツルハシ(借用中)
・第七坑道作業責任者のツルハシ
・中古の斧(30Gで購入)
・新しい帳簿 5冊
・余り紙
・ロープ
・水筒
・奴隷のマクダフの野郎
・武器破損した剣
・???の指輪(バンステ金策で入手)
・ゴブリン(テイム)
・ケムトレイル群
 立場:保護対象
 詳細:不明
・キュ太郎
(市場の騒ぎを無言で見ている)

【投資・契約】
・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
 元本:金貨10枚
 状態:運用中
 想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)
 詳細:非公開/高リスク

ジョン
「鉱山が儲かれば。」
「投資も増えるかな?」
おっさん
「今はその前に。」
「M資金が暴走してる。」
銀行
「別途、手数料が発生いたします。」
おっさん
「お前は黙ってろ。」

【M資金】
M資金券は。

完全にジョンの手を離れて流通中。
現在では。

・商人の決済
・商品の購入
・現金との交換
・転売
・投資
・信用の証明

に利用されている。
さらに。

「マーカット鉱山復興記念券」
「M資金将来採掘利益券」
「新M資金・マーカット鉱山復興応援券」

など。
ジョンが発行していない券が。
次々と登場。
今回。
新M資金は。

一口500Gで販売開始。

「将来の利益」をうたいながら。
具体的な配当や換金条件は未定。

しかも。
券の裏には。
ジョンの発言・行動を参考に価値を判断するという。
非常に曖昧な文言まで記載されている。

ジョン
「僕。」
「そんな保証してないよ?」
おっさん
「だから問題なんだ。」

【本日の収支】
なし

ジョン個人の所持金に変動はありません。

【今回の進展】
✅ 新M資金・マーカット鉱山復興応援券が登場
✅ 一口500Gで販売開始
✅ ジョンは発行に関与していない
✅ 配当・換金条件が未定と判明
✅ ジョンの名前が勝手に信用材料として利用される
✅ マーカット鉱山の紫鉱石が地上へ運び出される
✅ M資金の相場がさらに動き始める
✅ 採掘前から投機合戦が始まる



ジョンの一言

ジョン
「僕。」
「何もしてないのに。」
「なんでこんなにM資金が増えてるの?」
おっさん
「知らん。」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺も同じ気持ちですぜ。」
ジョン
「マクダフは自分で増やしたよね?」
マクダフ
「……。」
「そうでした。」

次回、M資金を買い集める謎の大口客。その目的は投資か、それともマーカット鉱山そのものなのか――。
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