異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜   作:raixip

140 / 146
【エピソードまとめ】

M資金市場に。

ついに。

大口の買い手が現れた。

商人風の男。

そして。

貴族。

二人とも。

大量のM資金券を買い集めている。

表向きは。

「将来価値のある紙」を購入しているだけ。

しかし。

その裏には。

別の目的があった。

マーカット鉱山そのものを手に入れること。

M資金の価値が上がれば。

鉱山を手に入れるための資金も増える。

逆に。

鉱山の価値が上がれば。

M資金の価値も上がる。

そんな奇妙な関係が。

いつの間にか出来上がり始めている。

しかも。

鉱山の正式な所有者が。

まだはっきりしていない。

ジョンは。

ただ鉱石を掘りに来ただけだった。

なのに。

気がつけば。

M資金。

鉱山。

貴族。

商人。

投資家。

すべてが。

一つの場所に集まり始めていた。

そして。

貴族がジョンに告げた。

「マーカット鉱山を。」

「私に売らないか?」

もちろん。

ジョンには。

売る鉱山など持っていない。

しかし。

貴族は言った。

「まだ持っていないだけだ」

この言葉が。

新たな騒動の始まりだった。


第140話 M資金を買う男

「大口客?」

 

僕は聞き返した。

 

「誰のこと?」

 

おっさんは。

 

さっきから町の様子を見ている。

 

「分からん。」

 

「でも。」

 

「明らかに誰かが買い集めている。」

 

「M資金を?」

 

「そうだ。」

 

僕は市場を見る。

 

商人。

 

冒険者。

 

町の人。

 

みんなが紙を持って走り回っている。

 

「五百Gで買います!」

 

「いや、六百Gだ!」

 

「こっちは七百!」

 

値段が。

 

どんどん変わっている。

 

「昨日まで。」

 

「そんな値段じゃなかったよね?」

 

「昨日と今日で。」

 

「価値が変わる理由があるのか?」

 

おっさんが言う。

 

「鉱石が見つかった。」

 

「それだけじゃない。」

 

「地下採掘者が戻った。」

 

「さらに。」

 

「M資金が信用として使われている。」

 

「なるほど。」

 

僕は頷く。

 

「じゃあ。」

 

「人気になったんだ。」

 

「そういうことだ。」

 

その時。

 

人混みの中から。

 

一人の男が出てきた。

 

服装は。

 

普通の商人。

 

でも。

 

周囲の人間とは違った。

 

騒いでいない。

 

値段にも反応しない。

 

ただ。

 

紙を集めている。

 

「M資金券。」

 

「まだ買えるか?」

 

男が聞く。

 

「はい!」

 

商人が答える。

 

「何枚ですか?」

 

男は。

 

袋を置いた。

 

「全部。」

 

「……全部?」

 

「今ある分を全部だ。」

 

商人が目を丸くする。

 

「全部って。」

 

「何枚あります?」

 

「三百枚ほどです。」

 

「買おう。」

 

袋から。

 

金貨が出てくる。

 

「えっ。」

 

周囲が静かになる。

 

金貨。

 

しかも。

 

一枚ではない。

 

何枚もある。

 

「そんなに持ってるの?」

 

僕が呟く。

 

マクダフが。

 

僕の耳元で言った。

 

「旦那ぁ。」

 

「俺。」

 

「今すぐあの人と友達になりたいですぜ。」

 

おっさんが。

 

即答する。

 

「お前は黙ってろ。」

 

商人は。

 

慌てて計算する。

 

「えっと。」

 

「三百枚ですから。」

 

「一枚七百Gとして。」

 

「二十一万G……。」

 

男は。

 

何も言わず。

 

さらに金貨を置いた。

 

「余った分は。」

 

「次の入荷分に回せ。」

 

「次の入荷?」

 

商人が聞く。

 

「そうだ。」

 

「まだ買うんですか?」

 

「当然だ。」

 

男は。

 

M資金券を一枚。

 

じっと見た。

 

「この紙は。」

 

「まだ安い。」

 

僕は。

 

その言葉に。

 

引っかかった。

 

「まだ安い?」

 

男が。

 

僕を見る。

 

「……。」

 

視線が合う。

 

「君。」

 

「M資金の関係者か?」

 

「僕はジョン。」

 

「そうか。」

 

「僕が作ったんだ。」

 

「……。」

 

男の目が。

 

変わった。

 

「なるほど。」

 

「君が。」

 

僕は。

 

少し嬉しくなった。

 

「知ってるんだ。」

 

「もちろん。」

 

男は。

 

微笑んだ。

 

「有名だからな。」

 

おっさんが。

 

男の前に出る。

 

「一つ聞いていいか。」

 

「何だ?」

 

「なぜ。」

 

「M資金を買う?」

 

男は。

 

少し考えた。

 

「価値があるからだ。」

 

「それだけか?」

 

「それだけで十分だろう。」

 

「何に使う?」

 

男は。

 

答えなかった。

 

代わりに。

 

市場の奥を見る。

 

そこには。

 

マーカット鉱山の採掘者たちがいる。

 

そして。

 

紫色の鉱石。

 

「鉱山。」

 

男が言った。

 

「この鉱山は。」

 

「これから価値が上がる。」

 

僕は。

 

少し嬉しくなる。

 

「そうだよね。」

 

「いっぱい鉱石があるから。」

 

男は。

 

僕を見た。

 

「鉱石だけではない。」

 

「え?」

 

「鉱山そのものだ。」

 

「……。」

 

おっさんが。

 

鋭い目を向ける。

 

「何が言いたい?」

 

男は笑った。

 

「まだ分からない。」

 

「だが。」

 

「鉱山を持つ者は。」

 

「強い。」

 

僕は。

 

疑問に思った。

 

「マーカット鉱山って。」

 

「誰のものなの?」

 

沈黙。

 

おっさんも。

 

答えない。

 

採掘者も。

 

黙っている。

 

僕は。

 

少し嫌な予感がした。

 

「もしかして。」

 

「誰のものか。」

 

「分からないの?」

 

男が答えた。

 

「その通り。」

 

「……。」

 

「じゃあ。」

 

「どうしてみんな掘ってるの?」

 

「それは。」

 

男が。

 

少し笑う。

 

「誰も止める人間がいないからだ。」

 

「ええ……。」

 

僕は。

 

頭を抱えた。

 

その時。

 

町の入口から。

 

馬車が入ってきた。

 

大きな馬車。

 

紋章が付いている。

 

人々が道を空ける。

 

「誰?」

 

マクダフが聞く。

 

おっさんが。

 

馬車を見る。

 

「……貴族だ。」

 

馬車が止まる。

 

扉が開く。

 

中から。

 

立派な服を着た男が降りてきた。

 

男は。

 

市場を見る。

 

そして。

 

一言。

 

「M資金券を。」

 

「全部買え。」

 

商人たちが。

 

一斉にざわめく。

 

「また大口客だ!」

 

「いくらで!?」

 

「市場価格の二倍で買う!」

 

「二倍!?」

 

僕は。

 

目を丸くした。

 

おっさんが。

 

険しい顔になる。

 

「……まずい。」

 

「何が?」

 

「大口客が。」

 

「二人になった。」

 

僕は。

 

二人を見る。

 

さっきの商人風の男。

 

そして。

 

貴族。

 

二人とも。

 

M資金を買っている。

 

しかも。

 

大量に。

 

「人気なんだね。」

 

おっさんが。

 

ため息をついた。

 

「そうじゃない。」

 

「何?」

 

「これは。」

 

「買い占めだ。」

 

市場のM資金券が。

 

急速に消えていく。

 

「売るな!」

 

「もっと高くなる!」

 

「一枚千Gだ!」

 

「いや千五百!」

 

価格が。

 

どんどん上がる。

 

僕は。

 

ただ見ていた。

 

「すごい。」

 

「昨日五百Gだったのに。」

 

「今は千五百Gだ。」

 

マクダフが。

 

嬉しそうに笑う。

 

「旦那ぁ。」

 

「俺の持ってるM資金。」

 

「三倍ですぜ。」

 

「でも。」

 

おっさんが言う。

 

「売らないと。」

 

「ただの紙だ。」

 

「……。」

 

マクダフの笑顔が消える。

 

「そうでした。」

 

僕は。

 

市場の中心を見る。

 

M資金券を買っている二人。

 

そして。

 

その周りに。

 

さらに何人もの買い手がいる。

 

「どうして。」

 

僕は呟く。

 

「急に。」

 

「みんな買い始めたんだ?」

 

その時。

 

貴族の男が。

 

僕を見る。

 

そして。

 

ゆっくり歩いてきた。

 

「ジョン。」

 

「はい。」

 

「君に話がある。」

 

「何?」

 

男は。

 

周囲に聞こえない声で言った。

 

「マーカット鉱山を。」

 

「私に売らないか?」

 

僕は。

 

固まった。

 

「……鉱山を?」

 

「そうだ。」

 

「でも。」

 

「僕。」

 

「鉱山なんて持ってないよ?」

 

貴族は。

 

笑った。

 

「まだ。」

 

「持っていないだけだ。」

 

僕は。

 

意味が分からなかった。

 

おっさんが。

 

僕の前に立つ。

 

「ジョン。」

 

「うん。」

 

「こいつら。」

 

「M資金を買ってるんじゃない。」

 

「……。」

 

「鉱山を買うために。」

 

「M資金を集めている。」

 

僕は。

 

もう一度。

 

市場を見る。

 

大量のM資金券。

 

そして。

 

マーカット鉱山。

 

僕の頭の中で。

 

何かがつながった。

 

M資金が。

 

鉱山そのものの値段になろうとしている。

 

そして。

 

それを。

 

僕が知らないところで。

 

誰かが始めようとしていた。




【あとがき:現在のステータス】

【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13

■生産系
料理スキル 13

■その他
鑑定スキル 0.3

【所持金】
141G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))

ジョン
「今日もお金を使わなかった!」
おっさん
「増えてもいない。」
ジョン
「でもM資金が高くなった!」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺の持ってるM資金も高くなりましたぜ。」
おっさん
「売ってないから意味はない。」

【所持アイテム】
・???のスクロール 6枚
・採掘計画書
・旧マーカット鉱山の古地図
・マーカット鉱山 最終採掘記録
・謎の紫色の鉱石
・謎の金属片(鑑定不能)
・採掘した紫色の鉱石 2個
・新しく発見した謎の金属片(鑑定不能)
・『採掘は順調です。予定通り、地上へ出ます』と書かれた紙
・新M資金・マーカット鉱山復興応援券 1枚
・ガレスのツルハシ(借用中)
・第七坑道作業責任者のツルハシ
・中古の斧(30Gで購入)
・新しい帳簿 5冊
・余り紙
・ロープ
・水筒
・奴隷のマクダフの野郎
・武器破損した剣
・???の指輪(バンステ金策で入手)
・ゴブリン(テイム)
・ケムトレイル群
 立場:保護対象
 詳細:不明
・キュ太郎

【投資・契約】
・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
 元本:金貨10枚
 状態:運用中
 想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)
 詳細:非公開/高リスク

【M資金】

M資金券は。
完全にジョンの手を離れて流通中。

現在では。
・商人の決済
・商品の購入
・現金との交換
・転売
・投資
・信用の証明

などに使用されている。
さらに。

「マーカット鉱山復興記念券」
「M資金将来採掘利益券」
「新M資金・マーカット鉱山復興応援券」

など。
ジョンが発行していない券も大量に登場。
今回。
M資金券を大量購入する大口客が出現。
さらに。
貴族まで市場に参入。
M資金券の価格は。

一枚500Gから1500G付近まで急騰。

その目的は。
単純な投資ではなく。
マーカット鉱山そのものを手に入れるための可能性が浮上。

【本日の収支】
なし

ジョン個人の所持金に変動はありません。
M資金券の市場価格が上昇しているだけで。
ジョン本人の資産には。
まだ現金としての変化はありません。

【今回の進展】
✅ M資金を大量購入する大口客が登場
✅ 商人風の謎の男がM資金を買い占める
✅ 貴族もM資金市場へ参入
✅ M資金価格が急上昇
✅ M資金の買い占めが始まる
✅ マーカット鉱山の所有権が不明確であることが判明
✅ 貴族からマーカット鉱山の売却を持ちかけられる
✅ M資金が鉱山そのものの価値と結びつき始める

ジョンの一言
ジョン
「僕。」
「鉱山なんて持ってないよ?」
おっさん
「それなのに。」
「鉱山を買いたい奴が。」
「お前に話を持ってきた。」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「これは儲け話ですぜ。」
おっさん
「お前は黙ってろ。」

次回、マーカット鉱山の「本当の所有者」が判明する。そしてジョンが知らない間に、鉱山の権利そのものが売買され始めていた――。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。