異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜 作:raixip
マーカット鉱山の所有権を巡り。
町では。
複数の人間が。
古い権利書を持ち出し始めた。
鉱山の所有者がはっきりしない。
だからこそ。
誰もが。
自分こそ正当な権利者だと主張できる。
そして。
その混乱に。
M資金が絡み始めた。
M資金券の価格。
鉱山の価値。
採掘権。
所有権。
それぞれが。
互いの価値を押し上げ始めている。
そんな中。
ジョンたちは。
旧管理事務所へ向かうことを決めた。
そこで。
古い権利記録を探す。
しかし。
古地図には。
さらに奇妙な場所が記されていた。
「第零坑道・立入禁止」
第七坑道よりも古い。
それなのに。
現在の記録には存在しない。
そして。
その夜。
宿の外から聞こえた。
「カン。」
「カン。」
「カン。」
地下では。
誰かがまだ掘っている。
もしかすると。
その人物たちは。
第零坑道を知っているのかもしれない。
「まだ持っていないだけ?」
僕は。
貴族の男を見た。
「どういう意味?」
男は。
笑った。
「そのままの意味だ。」
「君が。」
「これから持つことになる。」
「……。」
僕には。
さっぱり分からない。
おっさんが。
僕の前に立つ。
「話を整理しよう。」
「はい。」
「ジョンは。」
「マーカット鉱山を所有していない。」
「うん。」
「採掘権も。」
「正式には持っていない。」
「うん。」
「なのに。」
おっさんが。
貴族を見る。
「なぜ売買の話ができる?」
貴族は。
平然と答えた。
「簡単だ。」
「権利を買えばいい。」
「誰から?」
僕が聞いた。
貴族は。
一枚の書類を取り出した。
「マーカット鉱山。」
「旧採掘権譲渡証。」
僕は。
紙を見る。
古い。
かなり古い。
「これ。」
「誰の名前?」
おっさんが覗き込む。
「……。」
「読める?」
「読める。」
おっさんの表情が変わる。
「旧王国鉱山管理局。」
「え?」
「この鉱山。」
「昔は国が管理していた。」
「じゃあ。」
「今も国のもの?」
「それが。」
おっさんは。
首を振る。
「管理局そのものが。」
「ずっと前に解体されてる。」
「……。」
「じゃあ。」
「誰のものなの?」
おっさんが。
答える。
「それが問題だ。」
貴族が。
笑う。
「所有者が不明。」
「だから。」
「誰でも権利を主張できる。」
「それって。」
「大丈夫なの?」
「大丈夫ではない。」
おっさんが即答した。
「でも。」
貴族は。
楽しそうだった。
「大丈夫ではないからこそ。」
「価値がある。」
僕には。
やっぱり分からない。
「価値がある?」
「そうだ。」
貴族は。
M資金券を一枚取り出す。
「今。」
「市場ではこれが。」
「一枚千五百Gほどで取引されている。」
「うん。」
「だが。」
「鉱山の正式な所有権が確定すれば。」
「さらに上がる。」
「……。」
「だから。」
「私は買っている。」
僕は。
少し考えた。
「じゃあ。」
「僕が鉱山を持ってることにすれば。」
おっさんが。
振り返る。
「待て。」
「何?」
「今。」
「何て言った?」
「僕が鉱山を持ってることに。」
「する?」
「うん。」
おっさんは。
頭を抱えた。
「簡単に所有者になるな。」
「でも。」
「みんな困ってるんでしょ?」
「そういう問題じゃない。」
マクダフが。
横から言う。
「旦那ぁ。」
「俺なら。」
「とりあえず看板を立てますぜ。」
「何て書くの?」
「『ジョン鉱山』。」
「……。」
おっさんが。
マクダフを見る。
「お前は黙ってろ。」
その時。
市場の奥から。
大きな声が聞こえた。
「新情報だ!」
「マーカット鉱山の所有権を示す古文書が見つかった!」
人々が。
一斉に振り向く。
「またか。」
おっさんが呟く。
一人の商人が。
紙を掲げて走ってくる。
「旧マーカット鉱山!」
「その所有権は!」
「かつての採掘会社にあった!」
「採掘会社?」
僕は。
古地図を思い出した。
「そんな会社。」
「記録にあったっけ?」
おっさんが。
僕の持っている。
旧マーカット鉱山の古地図を見る。
「……ある。」
「え?」
「ここだ。」
地図の端。
小さく。
会社名が書かれている。
『マーカット鉱業共同社』
僕は。
目を丸くした。
「知らなかった。」
「当然だ。」
「何十年も前の会社だからな。」
すると。
別の男が。
叫んだ。
「その会社の権利書を!」
「私が持っている!」
「え!?」
今度は。
別の商人。
さらに。
別の男。
「いや!」
「その会社は倒産している!」
「権利は別の商会へ移った!」
「違う!」
「王国が接収した!」
「いや!」
「接収は無効だった!」
「……。」
僕は。
人々を見る。
「なんで。」
「みんな権利を知ってるの?」
おっさんが。
苦笑する。
「今日。」
「急に知ったんだろうな。」
「……。」
つまり。
誰かが。
情報を流している。
僕は。
嫌な予感がした。
「おっさん。」
「何だ?」
「これって。」
「M資金と関係ある?」
「ある。」
即答だった。
「鉱山の所有権が決まれば。」
「M資金の価値も変わる。」
「だから。」
「みんな権利書を探してる。」
僕は。
市場を見る。
さっきまで。
M資金券を売っていた人たちが。
今度は。
古文書を探している。
「……。」
「なんか。」
「宝探しみたいだね。」
「そんな平和なものじゃない。」
その時。
貴族が。
僕に近づいた。
「ジョン。」
「はい。」
「一つ。」
「忠告しておこう。」
「何?」
「この鉱山。」
「金になる。」
「うん。」
「だから。」
「人が集まる。」
「うん。」
「そして。」
「金になるものには。」
「必ず。」
「奪おうとする者が現れる。」
僕は。
黙った。
「僕。」
「奪われるの?」
「君自身ではない。」
貴族が。
M資金券を見る。
「君の名前だ。」
「……。」
「M資金を作った男。」
「マーカット鉱山を復興させようとしている冒険者。」
「そして。」
「紫鉱石を見つけた人物。」
「それだけで。」
「君は。」
「価値を持ってしまった。」
僕は。
何も言えなかった。
その夜。
僕たちは。
宿に戻った。
机の上に。
古地図。
採掘記録。
謎の金属片。
紫鉱石。
そして。
今日拾った書類を並べる。
「これ。」
僕が言う。
「全部。」
「鉱山につながってる。」
おっさんが。
頷く。
「そうだ。」
「じゃあ。」
「明日は。」
「権利書を探す?」
「いや。」
「先に。」
おっさんが。
古地図を指差した。
「ここへ行く。」
「どこ?」
「旧管理事務所。」
「そんな場所が残ってるの?」
「古地図には。」
「そう書いてある。」
マクダフが。
嫌そうな顔をする。
「旦那ぁ。」
「また鉱山ですかい?」
「うん。」
「今度は。」
「管理事務所。」
マクダフは。
ため息をついた。
「俺。」
「採掘者になった覚えはないんですがね。」
その時。
キュ太郎が。
机の上に乗った。
「きゅ。」
そして。
古地図の。
ある場所を踏んだ。
「そこ?」
僕が見る。
地図の端。
そこには。
小さな赤い印。
そして。
その横に。
古い文字があった。
『第零坑道・立入禁止』
「第零坑道?」
僕が呟く。
おっさんが。
固まる。
「……。」
「どうしたの?」
「第七坑道より。」
「さらに古い坑道だ。」
「そんなのがあるの?」
「記録には。」
「存在しないことになっている。」
僕は。
地図を見る。
でも。
確かに書いてある。
その瞬間。
宿の外から。
「カン。」
音がした。
僕たちは。
顔を見合わせた。
「……。」
「まさか。」
また。
「カン。」
「カン。」
「カン。」
おっさんが。
ゆっくり窓を見る。
「ジョン。」
「うん。」
「この町。」
「もう。」
「鉱山だけの問題じゃないぞ。」
僕は。
窓の外を見る。
暗い夜の中。
誰かが。
こちらを見ていた。
そして。
その人物は。
僕たちに気づくと。
すぐに姿を消した。
【あとがき:現在のステータス】
【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13
■生産系
料理スキル 13
■その他
鑑定スキル 0.3
【所持金】
141G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))
ジョン
「今日もお金を使わなかった!」
おっさん
「増えてもいない。」
ジョン
「でも鉱山の権利書が見つかるかもしれない!」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺は権利書より飯が欲しいですぜ。」
【所持アイテム】
・???のスクロール 6枚
・採掘計画書
・旧マーカット鉱山の古地図
・マーカット鉱山 最終採掘記録
・謎の紫色の鉱石
・謎の金属片(鑑定不能)
・採掘した紫色の鉱石 2個
・新しく発見した謎の金属片(鑑定不能)
・『採掘は順調です。予定通り、地上へ出ます』と書かれた紙
・新M資金・マーカット鉱山復興応援券 1枚
・ガレスのツルハシ(借用中)
・第七坑道作業責任者のツルハシ
・中古の斧(30Gで購入)
・新しい帳簿 5冊
・余り紙
・ロープ
・水筒
・奴隷のマクダフの野郎
・武器破損した剣
・???の指輪(バンステ金策で入手)
・ゴブリン(テイム)
・ケムトレイル群
立場:保護対象
詳細:不明
・キュ太郎
【投資・契約】
・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
元本:金貨10枚
状態:運用中
想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)
詳細:非公開/高リスク
【M資金】
M資金券は。
完全にジョンの手を離れて流通中。
現在では。
・商人の決済
・商品の購入
・現金との交換
・転売
・投資
・信用の証明
などに使用されている。
さらに。
「マーカット鉱山復興記念券」
「M資金将来採掘利益券」
「新M資金・マーカット鉱山復興応援券」
など。
ジョンが発行していない券まで流通。
今回。
M資金券を大量に買う大口客が登場。
貴族まで市場へ参入。
さらに。
マーカット鉱山の所有権を巡って。
複数の権利主張が始まった。
M資金は。
ついに。
「鉱山の所有権」
そのものと結びつき始めている。
【本日の収支】
なし
ジョン個人の所持金に変動はありません。
【今回の進展】
✅ マーカット鉱山の所有権が不明確であることが判明
✅ 旧王国鉱山管理局の存在が判明
✅ マーカット鉱業共同社の名前が判明
✅ 複数の権利主張が発生
✅ M資金の価値が鉱山所有権と結びつく
✅ 旧管理事務所の存在を確認
✅ 古地図に「第零坑道・立入禁止」の記載を発見
✅ 夜の町で何者かに監視される
ジョンの一言
ジョン
「第零坑道って。」
「第七坑道より古いんだ。」
おっさん
「しかも。」
「存在しないことになっている。」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「存在しないなら。」
「行かなくてもいいんじゃないですかね?」
ジョン
「でも地図にはあるよ。」
マクダフ
「……。」
「そういうところが旦那ぁなんですよ。」
次回、旧管理事務所へ。そこで発見される古い権利記録が、マーカット鉱山とM資金の関係を大きく変える――。