異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜 作:raixip
第零坑道管理者から。
マーカット鉱山の過去が語られた。
かつて。
マーカット鉱山では。
現在と同じ紫色の鉱石が採掘されていた。
しかし。
当時は価値が分からず。
一部は秘密裏に保管された。
そして。
その鉱石を担保として。
将来の採掘権や保有価値を示す証券が作られていた。
つまり。
ジョンが作った現在のM資金よりも前に。
似た発想の仕組みが。
この鉱山には存在していた。
そして。
保管されていた鉱石の大部分は。
マーカット鉱業共同社によって搬出された。
しかし。
その後。
会社は倒産。
鉱石の行方は分からない。
さらに。
古い証券だけが。
現在まで残っている可能性がある。
そして。
今。
その古い証券を探す者がいる。
第零坑道で採掘を続ける謎の人物も。
「鉱石ではない。」
「権利書だ。」
と告げた。
鉱石そのものより。
鉱山の権利に価値を見いだしているようだ。
M資金。
紫色の鉱石。
マーカット鉱山。
そして。
古い採掘権。
すべてが。
少しずつつながり始めている。
しかも。
ジョン自身は。
まだ何一つ。
鉱山の所有者になっていない。
それなのに。
周囲だけが。
どんどん話を進めている。
翌朝。
僕たちは宿を出た。
目的地は。
旧マーカット鉱山管理事務所。
「地図だと。」
「この辺なんだけど。」
僕は古地図を見る。
おっさんが周囲を見回す。
「……何もないな。」
確かに。
あるのは。
古い建物の跡。
崩れた石壁。
雑草。
それだけ。
「ここに事務所があったの?」
「昔はな。」
マクダフが。
瓦礫を蹴る。
「旦那ぁ。」
「これじゃ事務所じゃなくて廃墟ですぜ。」
「でも。」
僕は。
壁の一部を見る。
「ここだけ。」
「綺麗だ。」
他の石は。
苔だらけ。
でも。
一か所だけ。
妙に新しい。
「誰か。」
「最近触ったんじゃない?」
おっさんが。
しゃがみ込む。
「……確かに。」
僕が石を押す。
動かない。
もう一度。
押す。
ゴトッ。
「動いた!」
石が。
少し沈んだ。
その瞬間。
壁の奥から。
「カチッ。」
音がした。
「え?」
ゴゴゴゴ……。
壁が。
横へ動いた。
隠し扉だった。
マクダフが。
青ざめる。
「旦那ぁ。」
「こういうの。」
「普通の事務所にはないですぜ。」
「そうなの?」
「普通じゃないからですぜ。」
おっさんが。
中を覗く。
「入るぞ。」
「うん。」
中は。
真っ暗。
ランタンをつける。
細い通路。
壁には。
古い文字が刻まれている。
「採掘量。」
「作業員数。」
「搬出量。」
僕は。
記録を見ていく。
「普通の管理記録だね。」
「最初はな。」
おっさんが。
一枚の帳簿を拾う。
ページをめくる。
「……。」
「どうしたの?」
「採掘量と。」
「搬出量が合わない。」
「え?」
僕も見る。
採掘量。
一日五十。
搬出量。
一日三十。
「二十は?」
「記録されていない。」
「どこに行ったんだろう?」
おっさんは。
答えない。
さらに奥。
別の部屋があった。
そこには。
大量の木箱。
「何だろう?」
一つ開ける。
中には。
古い紙。
そして。
金属製の札。
「これ。」
僕は。
一枚持ち上げる。
「採掘許可証?」
表には。
番号が刻まれている。
0007
「七番。」
おっさんが。
札を裏返す。
裏には。
小さな文字。
『第零坑道専用』
僕は。
固まった。
「……。」
「第零坑道。」
おっさんが。
低い声で言う。
「存在しないはずの坑道だ。」
その時。
奥から。
音がした。
「カン。」
僕たちは。
同時に振り向く。
「まただ。」
「ここでも掘ってる。」
「カン。」
「カン。」
マクダフが。
僕の服を掴む。
「旦那ぁ。」
「帰りましょう。」
「でも。」
「この先にいるよ。」
「だから帰るんですぜ!」
おっさんが。
手を上げる。
「静かに。」
音を聞く。
「……下だ。」
「下?」
「この建物の地下。」
僕は。
床を見る。
「地下室?」
「違う。」
おっさんが。
木箱をどかす。
床に。
小さな扉。
「これだ。」
扉を開ける。
階段。
下へ。
ずっと下へ。
「深い。」
僕が呟く。
階段を降りる。
十段。
二十段。
三十段。
そして。
広い空間に出た。
壁に。
古い標識がある。
『第零坑道』
僕は。
思わず声を出した。
「本当にあった。」
おっさんが。
周囲を見る。
「しかも。」
「かなり大きい。」
坑道は。
第七坑道より。
古いはずなのに。
しっかり残っている。
床には。
レールまである。
「ここ。」
「使われてたんだ。」
「昔はな。」
僕は。
壁を見る。
そこには。
採掘跡。
でも。
変だった。
「おっさん。」
「何だ?」
「これ。」
「新しい。」
壁の傷。
まだ。
削った跡が新しい。
おっさんが。
触れる。
「……最近掘られてる。」
「じゃあ。」
「ここにも誰かいる。」
「カン。」
今度は。
近い。
僕たちは。
音の方向へ進む。
すると。
遠くに。
灯りが見えた。
「誰かいる!」
僕が叫ぶ。
灯りが消える。
「待って!」
走る。
でも。
誰もいない。
そこには。
ツルハシだけが置かれていた。
「……。」
僕は拾う。
まだ温かい。
「さっきまで。」
「誰かが使ってた。」
おっさんが。
床を見る。
「足跡もある。」
僕は。
足跡を追う。
すると。
突然。
足跡が。
壁の前で消えた。
「まただ。」
「同じだな。」
おっさんが。
壁を調べる。
「隠し扉か?」
僕が。
壁を押す。
ゴトッ。
開いた。
「やっぱり!」
その先には。
小さな部屋。
机。
椅子。
そして。
一冊の帳簿。
僕は。
帳簿を開く。
最初のページ。
そこには。
こう書かれていた。
『第零坑道採掘管理記録』
日付は。
数十年前。
僕は。
ページをめくる。
すると。
最後のページだけ。
新しい。
「これ。」
おっさんが。
覗き込む。
そこには。
今日の日付が書かれていた。
『本日、ジョン一行が第零坑道へ接近。予定を変更する。』
僕の手が。
止まった。
「……。」
「僕たち。」
「見られてた?」
おっさんが。
帳簿を閉じる。
「その可能性が高い。」
「誰に?」
返事は。
なかった。
その時。
背後から。
声がした。
「私だ。」
僕たちは。
振り返った。
暗闇の中。
誰かが立っている。
「ジョン。」
「君がここへ来ることは。」
「最初から分かっていた。」
僕は。
ツルハシを握った。
男は。
ゆっくり歩いてくる。
その胸元には。
古い鉱山章。
そして。
その章には。
小さく。
『第零坑道管理者』
と刻まれていた。
「……。」
おっさんが。
低い声で言う。
「まだ。」
「管理者が生きていたのか。」
男は。
笑った。
「生きているとも。」
そして。
僕を見た。
「それより。」
「君のM資金について。」
「話をしようか。」
僕は。
嫌な予感がした。
マーカット鉱山の秘密は。
まだ。
始まったばかりだった。
【あとがき:現在のステータス】
【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13
■生産系
料理スキル 13
■その他
鑑定スキル 0.3
【所持金】
141G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))
ジョン
「今日もお金を使わなかった!」
おっさん
「増えてもいない。」
ジョン
「でも第零坑道を見つけた!」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「見つけなくてもよかったんですがね。」
【所持アイテム】
・???のスクロール 6枚
・採掘計画書
・旧マーカット鉱山の古地図
・マーカット鉱山 最終採掘記録
・謎の紫色の鉱石
・謎の金属片(鑑定不能)
・採掘した紫色の鉱石 2個
・新しく発見した謎の金属片(鑑定不能)
・『採掘は順調です。予定通り、地上へ出ます』と書かれた紙
・新M資金・マーカット鉱山復興応援券 1枚
・第零坑道採掘許可証0007
・第零坑道採掘管理記録
・ガレスのツルハシ(借用中)
・第七坑道作業責任者のツルハシ
・中古の斧(30Gで購入)
・新しい帳簿 5冊
・余り紙
・ロープ
・水筒
・奴隷のマクダフの野郎
・武器破損した剣
・???の指輪(バンステ金策で入手)
・ゴブリン(テイム)
・ケムトレイル群
立場:保護対象
詳細:不明
・キュ太郎
【投資・契約】
・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
元本:金貨10枚
状態:運用中
想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)
詳細:非公開/高リスク
【M資金】
M資金券は。
引き続きジョンの手を離れて流通中。
現在では。
・商人の決済
・商品の購入
・現金との交換
・転売
・投資
・信用の証明
として利用されている。
さらに。
「マーカット鉱山復興記念券」
「M資金将来採掘利益券」
「新M資金・マーカット鉱山復興応援券」
など。
ジョンが発行していない券も流通。
今回。
第零坑道の管理記録から。
過去の採掘量と搬出量が一致していなかったことが判明。
さらに。
現在も第零坑道で採掘が行われている。
そして。
第零坑道管理者を名乗る人物が登場。
その人物は。
ジョンが第零坑道へ来ることを。
事前に把握していた。
【本日の収支】
なし
ジョン個人の所持金に変動はありません。
【今回の進展】
✅ 旧マーカット鉱山管理事務所を発見
✅ 隠し通路を発見
✅ 「第零坑道」が実在することを確認
✅ 第零坑道専用の採掘許可証を発見
✅ 過去の採掘量と搬出量が一致していないことが判明
✅ 現在も第零坑道で採掘が行われている
✅ 最新の日付が書かれた採掘管理記録を発見
✅ ジョンたちの行動が事前に把握されていた
✅ 第零坑道管理者を名乗る人物と遭遇
✅ M資金について話したいと言われる
ジョンの一言
ジョン
「第零坑道にも。」
「鉱石があるのかな?」
おっさん
「今は。」
「鉱石より。」
「管理者の方が問題だ。」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺は管理者より出口を探したいですぜ。」
次回、第零坑道管理者が語る「本当の採掘量」。そして、過去に地上へ運ばれなかった鉱石がどこへ消えたのか、その答えが明らかになる――。