異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜 作:raixip
マーカット鉱山の採掘権原簿は。
鉱山の所有者を。
単純な血筋や権利だけではなく。
実際に鉱山へどれだけ利益をもたらしたか。
という基準で選定しようとしていた。
その条件には。
採掘量。
販売額。
雇用。
設備投資。
地域経済への影響。
などが含まれている。
そこで。
ジョンは。
第零坑道で発見した紫色の鉱石を売ることで。
所有者選定に貢献できるのではないかと考えた。
しかし。
紫色の鉱石には。
まだ市場価格がない。
そこへ。
貴族側の鑑定士が。
魔力を吸収する性質を発見。
大量に存在するなら。
非常に高い価値になる可能性が浮上した。
貴族は。
鉱石を買うと申し出る。
そして。
ジョンが提示した価格は。
一個1000G。
まだ。
売買は成立していない。
だが。
採掘権原簿は。
この価格交渉そのものを。
所有者選定の実績として計測し始めた。
マーカット鉱山の所有権を巡る争いは。
ついに。
「誰が一番高く売れるか」
という。
妙な商売勝負へ突入した。
「マーカット鉱山を。」
「最も儲けさせた者?」
僕は。
箱に浮かんだ文字を見る。
「それが所有者になるの?」
「どうやらな。」
おっさんが。
箱をじっと見る。
貴族も。
後ろの男たちも。
黙っている。
さっきまで。
「箱を渡せ」
と言っていたのに。
今は。
誰も手を出さない。
「……。」
マクダフが。
小声で言う。
「旦那ぁ。」
「これ。」
「俺たちにもチャンスがあるんじゃないですかい?」
「そうかも。」
僕は。
少し考える。
「だったら。」
「僕も参加していいのかな?」
おっさんが。
嫌な顔をする。
「お前。」
「その顔。」
「何か思いついただろ。」
「うん。」
「何を?」
「鉱山で儲ける。」
「それは。」
「所有者選定の条件そのものだ。」
箱の表面に。
新しい文字が浮かんだ。
『第一条件』
『マーカット鉱山に利益をもたらした実績』
「実績?」
僕が聞く。
すると。
次の文字が浮かぶ。
『第二条件』
『採掘資源を無駄にしないこと』
さらに。
『第三条件』
『鉱山を継続的に運営できること』
僕は。
おっさんを見る。
「結構。」
「普通だね。」
「いや。」
おっさんが。
首を振る。
「普通に見えるだけだ。」
「どうして?」
「お前。」
「鉱山を運営したことあるか?」
「ない。」
「採掘会社を経営したことは?」
「ない。」
「人を雇ったことは?」
「ない。」
「資金は?」
「……。」
僕は。
黙った。
「ないね。」
マクダフが。
頷く。
「旦那ぁ。」
「そこは大事ですぜ。」
貴族が。
一歩前に出た。
「ならば。」
「私が有利だ。」
「どうして?」
「私は商会を所有している。」
「商会?」
「大規模な商業組織だ。」
「人員も資金もある。」
貴族は。
自信満々だった。
「鉱山を運営することなど。」
「容易い。」
僕は。
少し考える。
「でも。」
「まだ鉱山を持ってないよね?」
「……。」
「実績も。」
「これからじゃない?」
貴族の顔が。
少し引きつった。
「小僧。」
「口を慎め。」
おっさんが。
僕の肩を叩く。
「ジョン。」
「正しい。」
「え?」
「今回は。」
「お前の言っていることが正しい。」
「やった。」
ガレスが。
箱を見る。
「だが。」
「条件には。」
「一つ問題がある。」
「何?」
「利益をもたらした実績。」
「それを。」
「どうやって判断する?」
僕も。
気になった。
すると。
箱の文字が。
変わった。
『鉱山の利益を数値化します』
「数値化?」
次の文字。
『採掘量』
『販売額』
『雇用人数』
『鉱山設備への投資』
そして。
最後に。
『鉱山周辺地域への経済効果』
「……。」
僕は。
思わず。
おっさんを見る。
「これ。」
「かなり本格的だね。」
「だから。」
「罠かもしれん。」
貴族が。
笑った。
「なるほど。」
「それなら。」
「私の勝ちだ。」
「どうして?」
「資金力が違う。」
貴族は。
部下に命じる。
「銀貨を出せ。」
男たちが。
袋を並べる。
ドサッ。
「これだけあれば。」
「採掘設備など。」
「すぐに整えられる。」
僕は。
袋を見る。
「すごい。」
「金持ちだ。」
おっさんが。
小声で言う。
「ジョン。」
「感心するな。」
「でも。」
僕は。
別のことを考えていた。
「設備に。」
「お金を使えばいいんだよね?」
「条件の一つではな。」
「じゃあ。」
「僕も何か買えば。」
「いいのかな?」
僕は。
荷物を見る。
ツルハシ。
斧。
ロープ。
水筒。
そして。
紫色の鉱石。
「……。」
「これ。」
僕は。
紫色の鉱石を持ち上げる。
「売ったら。」
「利益になる?」
ガレスが。
慌てて止める。
「待て!」
「それは。」
「まだ価値が確定していない。」
「そうなの?」
「市場価格がない。」
「じゃあ。」
「値段をつければいいんじゃない?」
「誰が?」
「僕が。」
おっさんが。
頭を抱えた。
「また始まった。」
僕は。
考えた。
M資金だって。
最初は。
何でもない紙だった。
でも。
「これは価値があります」
と言った人がいて。
人が信じて。
使い始めた。
今では。
商人まで使っている。
なら。
この紫色の鉱石も。
「価値がある」
と認めてもらえばいい。
「おっさん。」
「何だ?」
「鉱石の価値を。」
「どうやって決める?」
「市場だ。」
「市場?」
「買いたい人と。」
「売りたい人がいれば。」
「値段が決まる。」
「まあ。」
「理屈としてはそうだ。」
僕は。
笑った。
「じゃあ。」
「売ってみよう。」
その瞬間。
箱の文字が変わった。
『利益実績を確認』
「え?」
次の文字。
『紫色鉱石 二個』
『市場価格 未確定』
そして。
『所有者選定への貢献度』
『現在:0』
「ゼロ?」
僕は。
がっかりした。
「まだ何もしてないから?」
「そうだろうな。」
おっさんが。
答える。
「でも。」
僕は。
紫色の鉱石を見る。
「売れば。」
「増える?」
箱には。
新しい文字。
『販売が成立した場合、利益を計上』
「なるほど。」
僕は。
笑った。
「じゃあ。」
「売ろう。」
貴族が。
鼻で笑う。
「そんな石ころ。」
「誰が買う?」
僕は。
少しムッとした。
「石ころじゃないよ。」
「鉱石だよ。」
「同じだ。」
「じゃあ。」
僕は。
紫色の鉱石を掲げる。
「買ってくれる人。」
「いる?」
沈黙。
誰も。
手を挙げない。
マクダフも。
黙っている。
ガレスも。
困った顔。
おっさんだけが。
腕を組んでいる。
「ジョン。」
「何?」
「売るなら。」
「相手を選べ。」
「どうして?」
「価値を理解している相手じゃないと。」
「安く買われる。」
「なるほど。」
僕は。
考える。
すると。
キュ太郎が。
突然。
僕の足元へ走ってきた。
「きゅ!」
「どうした?」
キュ太郎は。
紫色の鉱石を。
鼻で押した。
コロコロ。
鉱石が。
床を転がる。
そして。
貴族の部下の足元へ。
「……。」
男が。
鉱石を見る。
「これ。」
「何だ?」
「鑑定できるか?」
男が。
鑑定スキルを使う。
「……。」
「どうした?」
男の顔色が。
変わった。
「これは。」
「何?」
男は。
震える声で。
言った。
「この鉱石。」
「微量ですが。」
「魔力を吸収しています。」
「魔力?」
僕は。
驚く。
「じゃあ。」
「使えるの?」
男は。
頷く。
「もし。」
「大量に存在するなら。」
「かなりの価値になる可能性があります。」
貴族の顔が。
変わった。
「大量に?」
僕は。
坑道の奥を見る。
そこには。
まだ。
大量の紫色の鉱石がある。
「じゃあ。」
「これ。」
「売れるかも。」
おっさんが。
小さく呟く。
「……所有者選定。」
「鉱石の価値。」
「市場価格。」
「M資金。」
全部。
つながってきた。
貴族が。
部下に命じる。
「その鉱石を買え。」
「いくらで?」
「言い値でいい。」
僕は。
目を丸くした。
「え?」
「今?」
「そうだ。」
貴族が。
僕を見る。
「その二個。」
「買おう。」
僕は。
おっさんを見る。
「どうする?」
おっさんは。
しばらく考え。
「……。」
「市場価格がない状態で。」
「相手が言い値を出すなら。」
「交渉してみろ。」
「分かった。」
僕は。
貴族を見る。
「じゃあ。」
「一個。」
「1000G。」
「……。」
空気が。
止まった。
マクダフが。
目を丸くする。
ガレスも。
固まる。
おっさんだけが。
目を閉じた。
「ジョン。」
「何?」
「お前。」
「急に強気になったな。」
「だって。」
「鉱山の所有者になれるかもしれないんでしょ?」
僕は。
笑った。
「だったら。」
「安く売る理由。」
「ないよね?」
貴族の顔が。
引きつった。
そして。
箱の文字が。
再び変わる。
『価格交渉を確認』
『所有者選定への貢献度:計測開始』
マーカット鉱山の所有者を決める戦いは。
剣でも。
魔法でもなく。
ついに。
値段交渉から始まった。
【あとがき:現在のステータス】
【スキル】
■武器系
刀剣スキル 20
盾スキル 3
戦闘技術スキル 13
■生産系
料理スキル 13
■その他
鑑定スキル 0.3
【所持金】
141G(銀行預け金:250G(銅貨2枚、半銅貨5枚))
ジョン
「今日も自分のお金は使ってない!」
おっさん
「増えてもいない。」
ジョン
「でも。」
「鉱石を1000Gで売ろうとしてる!」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「それ。」
「売れたら大金ですぜ。」
【所持アイテム】
・???のスクロール 6枚
・採掘計画書
・旧マーカット鉱山の古地図
・マーカット鉱山 最終採掘記録
・謎の紫色の鉱石
・謎の金属片(鑑定不能)
・採掘した紫色の鉱石 2個
・新しく発見した謎の金属片(鑑定不能)
・『採掘は順調です。予定通り、地上へ出ます』と書かれた紙
・新M資金・マーカット鉱山復興応援券 1枚
・第零坑道採掘許可証0007
・第零坑道採掘管理記録
・第零坑道・旧採掘権証券 1枚
・マーカット鉱山・採掘権原簿(箱ごと確保)
・ガレスのツルハシ(借用中)
・第七坑道作業責任者のツルハシ
・中古の斧(30Gで購入)
・新しい帳簿 5冊
・余り紙
・ロープ
・水筒
・奴隷のマクダフの野郎
・武器破損した剣
・???の指輪(バンステ金策で入手)
・ゴブリン(テイム)
・ケムトレイル群
立場:保護対象
詳細:不明
・キュ太郎
【投資・契約】
・中立共栄大金庫投資案件(ポーシャ支店)
元本:金貨10枚
状態:運用中
想定利回り:2倍〜5倍(説明ベース)
詳細:非公開/高リスク
【M資金】
M資金券は。
引き続きジョンの手を離れて流通中。
商人の決済。
商品の交換。
現金との交換。
転売。
投資。
信用の証明。
など。
さまざまな用途に使われている。
さらに。
マーカット鉱山復興記念券。
M資金将来採掘利益券。
新M資金・マーカット鉱山復興応援券。
など。
ジョンが直接発行していない券も。
引き続き流通中。
今回。
マーカット鉱山の所有者を決める。
「所有者選定」
の条件が判明。
その条件には。
鉱山への利益。
採掘資源の有効利用。
継続的な運営能力。
などが含まれている。
さらに。
紫色の鉱石には。
魔力を吸収する性質があることが判明。
市場価格はまだ存在しない。
ジョンは。
その価値を。
一個1000G
と提示した。
まだ売買は成立していない。
【本日の収支】
なし
※紫色の鉱石はまだ売れていません。
※ジョン個人の所持金に変動はありません。
【今回の進展】
✅ 採掘権原簿の所有者選定条件が判明
✅ 鉱山への利益が評価対象になることが判明
✅ 採掘資源を無駄にしないことも評価対象
✅ 継続的な鉱山運営能力も評価対象
✅ 紫色の鉱石が魔力を吸収する性質を持つことが判明
✅ 紫色の鉱石には市場価格がまだ存在しない
✅ 貴族が紫色の鉱石の購入を申し出る
✅ ジョンが一個1000Gを提示
✅ 価格交渉が所有者選定の評価対象として計測開始
ジョンの一言
ジョン
「1000Gって。」
「高すぎたかな?」
おっさん
「市場価格がないから。」
「何とも言えん。」
マクダフ
「旦那ぁ。」
「俺なら。」
「もっと高く言いますぜ。」
おっさん
「お前は黙ってろ。」
次回、貴族が提示した金額はまさかの――1000Gでは終わらない。ジョンの紫色の鉱石を巡って、坑道内で競りが始まる。