異世界金策 一攫千金!〜初心者冒険者必見?転移おっさんの怪しい儲け話Readme.exe〜   作:raixip

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第3話 蛇肉確定ドロップと???のスクロール

僕は朝早くから、東門の前に立っていた。

 

こんな時間に町を出るのは初めてだ。

 

昨日の稼ぎが頭から離れない。

今日はいくらになるのか——それが楽しみで、早起きも苦じゃなかった。

 

門の前でうろついていると、おっさんがやってきた。

 

昨日と同じ服装。

装備は……僕より軽装備だ。

 

まあ、僕も似たようなものだからおっさんの服装や装備品などに特に不満はない。

 

「やあ、ジョン。早いな」

 

眠そうな顔で言う。

 

「行くぞ。今日は"蛇狩り"だ」

 

そう言って、僕の前を歩き出した。

 

徒歩——つまり、近場だ。

 

「野蛇狩りをこの時間からですか?」

 

思わず聞く。

 

「野蛇なんて、初心者向けの魔物ですよ」

 

正直、拍子抜けだった。

 

もっと“何かある”と思っていたのに。

 

「その野蛇を狩る」

 

おっさんはあっさり言う。

 

「ただし場所が違う。この先の"森の入口"だ」

 

……森?

 

「そこ、"野良ウルフ"出ますよ!」

 

思わず声が大きくなる。

 

「こんな装備で近づくのは危険です!」

 

野蛇は弱い。

スラムの子どもでも狩れる程度だ。

 

だが、野良ウルフは違う。

初心者が一人でやる相手じゃない。

 

「それに……野蛇ってレアドロップありましたっけ?」

 

ドネタンみたいな話、聞いたことがない。

 

「大丈夫だ、俺について来い」

 

おっさんは振り返らずに言った。

 

「野良ウルフには遭わない。ルートがある」

 

「あと——野蛇にレアドロはない」

 

……え?

 

「今日は"蛇肉"だ」

 

それだけ言った。

 

十分ほど歩いて、目的地に着く。

 

森の入口付近。

少し開けた場所だ。

 

……本当だ。野良ウルフには一度も僕ば出会わなかった。

 

「ここだ」

 

おっさんが指す。

 

「ここは野蛇しか湧かない」

 

「そして——」

 

もったいぶって、一拍おく。

 

「必ず、"蛇肉を2個以上落とす"。確定ドロップだ。」

 

……え?

 

「確定……ドロップ?」

 

信じられない。

 

俺の知ってる野蛇は——

 

・蛇肉0~2

・蛇皮0~1

 

そんな感じだ。

 

むしろ”0”が普通のはずなのに。

 

「試せば分かる」

 

おっさんはそれだけ言った。

 

半信半疑で狩ってみる。

1匹、2匹、3匹――。

 

結果——

 

"蛇肉、6個"。

 

……マジかよ。

 

「沸きは無限だ」

 

おっさんが続ける。

 

「今日はひたすら狩れ」

 

「目標は……1,000個だ」

 

目標の桁がおかしい。

 

「俺は一度戻る」

 

そう言って、おっさんは町へ引き返した。

 

……僕は一人で残された。

 

だが、もう疑う理由はない。

 

目の前の現実が、証明している。

 

僕は、無心で狩り続けた。

 

——そして。

 

”37匹目”。

 

見慣れないアイテムが落ちた。

 

「???のスクロール」

 

なんだこれ。

 

野蛇からこんなの出るのか?

 

スクロール自体は知っている。

便利な消耗品だ。

 

でもこれは——“???”だ。

 

とりあえず、アイテム袋にしまう。

 

……後でおっさんに聞こう。

 

狩り続けていると——

 

いつの間にか、”100匹”を超えていた。

 

その頃、おっさんがやっと戻ってくる。

 

「どうだ、集まってるか?」

 

ちらっと僕のアイテム袋を見る。

 

「戦技も使えよ。上がるぞ」

 

……忘れてた。

 

野蛇が弱すぎて使う必要がなかった。

 

「それよりこれ!」

 

僕はスクロールを見せる。

 

「これ何ですか?」

 

「ああ、それか」

 

おっさんはあっさり言った。

 

「未鑑定のスクロールだな」

 

鑑定スキルを持っていなかった僕はこの「未鑑定のスクロール」が一体何なのかわからなかった。鑑定スキルが僕にもあればよかったんだけど。

 

”鑑定スキル”。

 

それは中級以上の冒険者なら、ほぼ全員が持っている必須スキルだ。

 

これを持っているかどうかで、冒険者としての格が変わる。

 

……でも、僕は持っていない。

 

というより、この鑑定スキルの取得方法すら知らなかった。

 

ギルドの依頼をこなしていれば、そのうち勝手に覚えるものだと思っていたからだ。

 

「鑑定スキルは便利だぞ」

 

おっさんが言う。

 

「これがないと話にならない」

 

一拍おいて、続けた。

 

「だが——普通はタダじゃ教えてもらえない」

 

……やっぱりか。

 

鑑定スキルには、妙なルールがある。

 

取得するには、すでに鑑定スキルを持っている冒険者に頼み、

鑑定している様子を何度も見て覚える必要があるらしい。

 

やり方自体は単純だ。

 

だが——回数が必要だ。

 

つまり、その分だけお金がかかる。

 

しかも厄介なことに、

 

鑑定スキルを持っている連中は、簡単には教えてくれない。

 

理由は単純だ。

 

「自分が苦労して覚えたから」

 

そして——

 

「安く教えると損だから」

 

結果、どうなるか。

 

初心者は高いお金を払わされる。

 

そして、スキルを覚えた側は——

 

今度は「教える側」に回る。

 

……つまり。

 

値段は下がらない。

 

むしろ年々上がっていく。

 

「だから鑑定スキルは金がかかる」

 

おっさんがまとめる。

 

「——普通はな」

 

そして、ニヤリと笑った。

 

「だが、俺のやり方ならタダで鑑定スキルが取得できる」

 

 

おっさんが未鑑定のスクロールの説明をしてくれた。この未鑑定のスクロールを使って鑑定スキルの取得方法を僕に教えてくれるようだ。

 

”日に透かすと紋様が見える”

”紋様でスクロールの種類が分かる”

 

大まかには四種類あるようだ。

 

・ドラゴンの紋様 = 魔物召喚

・武器の紋様 = 装備品ドロップ

・ゲートの紋様 = ランダム転移

・食料の紋様 = 食料品ドロップ

 

言われた通りに、光にかざす。

 

……見えた。

 

”ドラゴンの紋様”だ。

 

「マジか……」

 

「魔物召喚だな」

 

おっさんが言う。

 

「ジョンそれを使ってみろ。使い方は簡単だ。スクロール名を言ったら光る。光った後にそのスクロールを破るこれだけだ。」

 

「いや無理でしょ!?」

 

思わず叫ぶ。

 

「ドラゴンとか出たら僕たちじゃ倒せないよ!」

 

「大丈夫だ、ドラゴンは出ない」

 

即答だった。

 

「スクロールがドロップした場所のレベルに応じた魔物が召喚される」

 

……本当か?

 

恐る恐る発動させる。

 

「”魔物召喚スクロール発動”!」

 

光りだす。光ったことでこれが魔物召喚スクロールであることが僕にも確認ができたためおっさんが言った通りに破った。

 

そして——

 

出てきたのは、”小さなコウモリ”だった。

 

「……よかった」

 

一瞬で倒す。

 

ドロップは”コウモリの羽。

 

「コウモリの羽か、使えるぞ、それは錬金素材だ。」

 

おっさんが呟く。

 

そのとき。

 

——鑑定スキルが0.1上がった。

 

「鑑定スキルはな、こうやって上げるんだぞジョン。」

 

おっさんが言う。

 

「200~300枚もやれば上限だ」

 

……タダで?

 

普通はお金がかかる。

 

聞いたことがある。

 

でも——これは違う。

 

「今日からの日課だな」

 

おっさんがまとめる。

 

「蛇肉集め。スクロールで鑑定スキル上げ」

 

——その日の結果はこうだ。

 

野蛇を狩った数、約”300匹”。

 

ドロップは——

・蛇肉:720

・蛇皮:120

・コウモリの羽:2

・未鑑定のスクロール:4

 

……おかしい。

 

色々とおかしい。

 

「今日はここまでだ」

 

おっさんが言う。

 

荷物は持ちきれない。

大半をおっさんに預けた。

 

「今回必要なのは蛇肉だ。蛇皮はいらん」

 

そう言って——蛇皮は全部捨てた。

 

……もったいない。

 

「町に戻るぞ」

 

おっさんが歩き出す。

 

「町に戻ったらさっそく蛇肉を使った作業の開始だ。遅れるなよジョン……」

 

僕たちが町に帰った時にはもう日が、沈みかけていた。

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