『退屈だ』
次元移動を誤ってしまった俺は今、転生に近い形でこの世界に産まれ平穏な人生を送っている、争いはなく、危険思想が跋扈する事もなく、はたまた人智を超えた力や生物もいることのない平和に近い世界...
「一限は...数学だったか」
こっちの世界では今年15歳の中学3年、新学期が始まったばかりだが正直これ以上の勉強のしようは無かったりする、元いた世界の教育形式とは全然違うが伊達に長生きしてないおかげで順応は思っていた以上のスピードをみせ、大学までの範囲は早い段階で抑えることが出来た
現段階で環境要因以外で出来ることは網羅している事もあり、この一年は耐えの一年になりそうだ
ヌルッフフフ...
「ん?」
何だ今のヌルヌルしてそうな嫌な笑い声は?
「コンビニの横か」
学校まで時間もある、やばい奴だった場合かなりおもし...危険な可能性が高い為一旦確認してみる事にする(ワクワク)
(...は?)
何かアカデミックガウンを着た黄色いデカいタコ?の様な生き物がビニール袋片手にグラビア雑誌読んでいるんだが?
「こんなとこで読むなよ...」
「にゅ?」
「あ、どうも......」
「「...」」
「しまったー!!私国家機密なのに一般人に見られてしまった!!烏間先生に怒られてしまいます!!」
「国家機密?何か余計な事まで言って「すみませんが一緒来てもらいます」
な、何だ?瞬きの間に一瞬で拘束された、動く頭もなかった...
『期待』
不意に今まで忘れていた感情がうちに湧き上がってくるのを感じた、窮屈感が少しずつ薄れていく...捨てたもんじゃないな何処の世界も、今年の一年は退屈しなさそうだ
1日後...
「トホホホ...」
「...」
「「「(なんか、めちゃくちゃ空気重い)」」」
3年と同時に始まった暗殺教室、目まぐるしい速さで1週間を迎えた僕らは徐々にこの環境に慣れつつある。
教卓の前で泣いている超生物であり僕らの担任、規格外の授業と徹底された暖かい教育方針はみんなの心を少しずつほぐしていた。
「殺せんせー、何で泣いてるの?」
状況を見兼ねた茅野が、みんなが思っているだあろう質問を切り込んだ。恐らく殺せんせーが何かして、烏間先生にこっぴどく怒られたのだろう...状況的に
「その事について俺から話そう、単刀直入に言うと、本日より新しく暗殺者として1人転校生が配属される事になった」
「「「!!」」」
この時期にこの教室に転校生...それだけの事実で僕らは警戒を上げる。
このタイミングで来る転校生は恐らく...
「だがそれ程身構えなくても大丈夫だ、今日から配属される生徒は元々暗殺者でない一般の人間だ」
暗殺者...じゃなかった、どうやら殺せんせーは学校に来る途中に変装を解いた姿を見られてしまったらしい。
殺せんせー色々ハイスペックなのに所々油断する所があるのが最近分かってきた。
「面目ないです...せんせい、国家機密失格です」
「何やってんだよ殺せんせー」
「国家機密の自覚持ってよねー」
「はい、申し訳ないです...さて、此処で長く待たせてしまっては失礼ですし私達の新たな仲間に入ってきてもらいましょう、どうぞ中へ」
遂に対面、暗殺者ではないけど、どんな人が来るのか各々が期待を膨らませていた...
「(!?...でかい!)」
僕が最初に抱いた感想はそれだ、180を優に越えてるであろう中学生にしては大き過ぎる背丈、服の上からでも発達しているのが分かる筋肉、烏間先生がもう1人いるかの様な感覚に陥る。
銀髪の髪に若干赤みがかった瞳は異様な威圧感を放っていて、正直な所暗殺者と同じくらいの雰囲気にみんな驚いてる。
「時逢 与求だ、よろしく...聞きたいことがあれば質問してくれれば答えるが、なければ俺の自己紹介はこれで終わりだ」
特に自分を語らないとても簡素な挨拶、すごい独特な人だ
「はいはーい!私 倉橋陽菜乃、付き合ってる子とかいるの?」
「「「(え?最初にそこ切り込むの!?)」」」
「初めましてでその質問は躊躇なさ過ぎだろ、いないよ」
「じゃあどんな人がタイプ?」
「いやだから躊躇は?......元気があってよく笑う子は好きだな」
「おぉー、じゃあ好きな動物とか」
「好きな動物か...熊とか好きだな、毛は硬めだが腹の上は結構柔らかいから丁度いい寝床になる」
「「「ん?」」」
「ッ!?...そうなんだ!私も気になるなぁ」
「「「(今、サラッと凄いこと言ってた様な)」」」
「機会があったら行くか?襲ってきたのボコしたら懐いたやつらが沢山いるし」
「「「(え?)」」」
「いいの!?行きたい行きたい!!」
「「「(いや、その反応はおかしいだろ!!)」」」
あまりに淡々と語られる超展開に、僕らの心の声は何度も重なりを繰り返していた。
ていうかやばい、時逢君、思ってたより何倍も強烈な人だった、暗殺者よりも全然キャラクターが濃いと思う。
「んじゃ、倉橋は一旦質問ストップで、他にも聞きたそうな奴らで溢れてるからな」
「はーい!!」
「にゅ、それでは1時間目はこのまま与求くんへの質問タイムにしてしまいましょう」
殺せんせーの言葉を皮切りに怒涛の質問攻めが始まった
「身長と体重は?」
「188の95キロだ、前の中学ではフィジカルとか変な渾名つけられてたな」
「渾名まで独特だ!!」
「てかこれで本当に同じ中学生なのか?」
「好きな漫画とかある?」
「マッシュルってのに最近ハマってるな、小細工無視の肉弾戦で魔法を蹴散らしていくのは見ていて爽快だ」
「めちゃくちゃしっくりくる」
「好きな教科は何ですか?」
「基本どの科目も好きだが、強いて言うなら歴史だな、勉強範囲のみに限らず様々な歴史は俺の好奇心を高めてくれるからな、今は武の歴史を片っ端から調べてる所だ」
「好きな食べ物とか気になる、あと嫌いな物も」
「甘い物全般が好きでよく作ったりしてるな、嫌いな物は特にないが、辛い物はあまり得意じゃない」
「にゅ、与求君お菓子やスイーツが作れるんですか?」
「はい、よかった今度作って来ますよ」
「ヌルフフフ、それは楽しみですねぇ」
「趣味とか特技あったら教えてくれよ」
「趣味は一人旅だな、特技は...観察とインプットかな?」
「何フェチだ?」
「「「おい岡島」」」
「脚だな」
「「「答えるのかい!!」」」
「じゃあ...胸派?尻派?」
「「「岡島!!」」」
「尻だな」
「「「答えなくていいって!!」」」
「...ホッ」
「座右の銘はありますか?」
「飽くなき探求、終わりなき研鑽...俺の人生はこれに限る」
「いい言葉だな、精神性も合わせてうちに欲しいくらいだ」
「ええ、与求君の伸び代はまだまだ計り知れません、先生この先が楽しみで仕方ないです」
此処までで分かったことは、時逢くんはかなりノリがいい、僕らの質問に包み隠さず答えてくれるし、ユーモアを持って返してくれる。
最初は少し...いや、かなり怖いなんて思ってたけど、今ではその印象はサッパリ消えてしまった
「渚も何か質問してみたら?」
「そうだね...はい!」
「ん、どうぞ」
「潮田渚っていいます、ええっと...このクラス、と言うか僕らの印象ってどんな感じかな」
「...そうだな、まだ第一印象でしか話せないが、先ずは個性的な印象を受けたな、得意不得意や趣味趣向がこのクラス内で完結出来るくらいには各々に強い個性を感じる。
そして雰囲気の良さ、転校生の俺でも早く馴染めそうな程にこのクラスの空気感は居心地が良い、誰かのボケを誰かが拾ったり乗っかたりして笑いが生まれたり、誰かの成功や失敗を励まし合ったり慰め合って高め合えるそんな印象を感じた。
とても良いクラスだと思う」
「「「おぉ〜...」」」
「そうなんだ、ありが...」
「ただ」
「何故か暗く自信がない」
「「「!?」」」
彼のべた褒めとも言える言葉に少し嬉しくなったのも束の間、あまりにも正確かつ明確な刃が僕らの胸に突き刺さる
「諦め...周りにも自分にも何処か期待出来ず自信と現実ばかりが遠のいていく、理解して欲しいのに理解されない、分かって欲しいのに分かってもらえない、押し付けられるばかりの周りの重圧に折られてしまう...まだまだありそうだな」
見透かされていた、この短時間で僕らの根底に根付くものの殆どを時逢くんは言い当てて見せたのだ
「積み上がっていく劣等に足掻く事をやめて、遂には自分の得意や好き、そして才能も何処か曖昧になって、ただただ疲れていくばかり」
「(底が...しれない)」
さっきまでの和やかさは鳴りをひそめ、形容しがたい居心地の悪さと恐怖感がE組の教室を包みこんだ
「そこが...て、あれ?もしかしてあんまり良くなかったか今の」
「いえいえ、とても興味深い回答でした、素晴らしい洞察力、先生与求君の色々な面が知れてとても嬉しいです」
「そ、そうすか...」
「ヌルフフフ...さてもうすぐ1時間目が終了しますが、最後に与求君、一度先生を暗殺してみましょう」
「ああ?...あぁ、だから入る前このナイフ持たせたのか、てか目の前で話したらもう暗殺云々じゃないだろが」
「いえいえ今の君の実力を知るのには十分です、第一君1人で私を殺す事は出来ませんのでね、ヌルフフフ」
「そうすか...んじゃ」
スッ....
簡潔な開始の合図を溢した瞬間...時逢くんの姿が消えた
ぱしゅっ!!...
「にゅや!!」
「!?」
「「「なっ!?」」」
「お、本当に切れるんだなこれ...」
ありえない...僕たちはそう心に溢す事しかできなかった、僕らの一斉射撃や騙し討ちでも、殺せんせーに対して触手一本どころか擦りもしなかった。
だけど、そんな殺せんせーの触手を、彼はナイフ一本のみで切り落としてしまった。
「いやぁ...確かに俺1人じゃ無理そうだな、ニ撃目に移る頃には警戒強められてギリギリ避けられちまう、もう少し距離詰めといた方が良さそうだな」
きっと、時逢くんがいれば暗殺の成功率は格段に上がる...だけど僕らはそれを素直に喜ぶ方ができなかった。
「まぁ1人だから出来る不意打ちみたいなもんだったからなぁ、連携をするにはあまり向かないな...殺せんせー的にはどう?今の暗殺」
「大変素晴らしい暗殺でした、不意打ちなんてとんでもない、殺気の一切を出さずに私の油断をしっかりと突いた一太刀、ニ撃目を考慮に入れた体捌き、改善点を瞬時に判断する思考力、そして何よりも思い切りの良さ...正直先生かなり焦ってしまいました、少し恥ずかしいです」
圧倒的とも言えるその差に各々が焦りを感じていた
「べた褒めじゃん、殺る気上がってきたわ」
僕ら全員の一週間と彼の数分は余りにも差が大きかった...その現実が劣等感としてただただ重くのしかかる
「...それでは此処までで三時間目は終了です」
あれから二時間...結局その後僕たちは、時逢くんに引け目を感じてしまい話しかける事が出来なかった...たった1人を除いて
「そういえば、さっきのどうやったの?あのシュッて消えたやつ!」
「あぁあれか、あれはだな...」
倉橋さん、彼女だけは質問の頃からずっと同じテンション感で時逢くんと接していた。
「倉橋の奴良く萎縮せずに話せるよな...」
「うん...」
こう言う時の倉橋さんはとても羨ましく思う
「えーとつまり...どゆこと?」
「フッ...まぁ、マジシャンの手品みたいなもんだよ」
...時逢くんってあんな風に笑ったりするんだ
「陽菜乃楽しそう...私も話しかけたいけど...」
「うん、なんて言うか雲の上って言うか、同い年の筈なのにね」
「初対面の時の烏間先生みたいな感じするよね」
「まぁあんなの見せられたら気軽に話しかけられねーよな、レベルが違いすぎる」
はぁ...僕にもう少し勇気があれば
「...!!?」
「?どうかしたのか倉橋?」
「...えへへ、何でもないよーだ」
「?そ、そうか」
「...」
「おやおや、これは面白くなって来ましたねぇ」
「...はぁ」
今の今まで倉橋以外のクラスメイトに何故か距離を取られてしまっている、どうやら途中で話したクラスの印象...あそこでほぼ全員の地雷に触れてしまったのだろう
「迂闊だった」
過度な人間観察は裏目に出るのは心得ていた筈だ、少し浮かれ過ぎていたのかもしれない、何万年経ってもこの子供の様な心は中々変わらないみたいだな
「嬉しいやら悲しいやら」
「何やら浮かない顔をしているな」
「...烏間先生」
「俺も一教師だ、何か悩みがあるなら聞こう」
...懐かしい、悩みや考え事をしている時に、寄り添う様に動いてくれる人は師匠以来だ。
「...少し迂闊だったなと」
「迂闊?」
「はい...クラスの印象を答えた時のことです」
「...あの時か」
「俺は変わり映えのない日常からの非日常に浮かれて他者への配慮を怠った、俺のあの発言はきっと触れられたくなかった奴もいたと思うんです。
だから迂闊だった」
「...」
本校舎と別にあるこの教室、山奥に距離を置かれたこの環境は何のために建てられたのか、何故彼らはここに通っているのか、俺にはその一切がわからない。
俺は3年E組を知らな過ぎるのだ
「だから距離を置かれてる今の状況は仕方ない事なんです」
「...実の所、俺も今日から副担任としてここに来ているから全てはわからない、だが分かっている範囲でなら君に話す事が出来る」
「じゃあ、教えてください烏間先生...何も知らないままじゃ謝罪も反省も出来ませんから」
昼休み、時逢くんは時間になると昼食を持って、他の人が気づかない速さで外へ出てしまった...今日初めて会ったばかりなのに気を遣わせてしまったのかも知れない
「ヨグヨグどっかいっちゃったよ〜...」
「よ、ヨグヨグ?時逢くんのこと?」
「フィジカルより全然良いけど、ヨグヨグってそんなゆるっとした感じはしないでしょ」
「す、するよ!!ヨグヨグ笑う時とかめっちゃ優しい顔になるから、ギャップの男なの」
それは僕も思った、ほんの一瞬だったけど、何処か尊ぶ様な優しい顔をしていた
「そんなの倉橋以外話してないからわからねーって」
「てかそうだよ!何でみんなヨグヨグのこと避けてるの?最初の自己紹介の時は、あんなに盛り上がったのに」
「それは...」
「「「...」」」
「...だって時逢は俺らとは違うじゃねーか」
「え?」
「最初の自己紹介もそうだけどさ、授業の時殺せんがチャレンジ問題で出した難問解いたのアイツ1人だけだぜ?なんて言うかデキが違うんだろうなぁー」
「暗殺でも私達全員でやるより、何倍も成功率高そうだしさ」
「まぁここに来た理由が成績とか素行とかが原因じゃないしね」
「頭良くて見た感じ運動能力超高そうで、そんで初対面の俺らの事簡単に見抜いちゃうし」
「改めて落ちこぼれてんなって思わされたわ俺」
「勝手に親近感湧いちゃって浮かれてたね私達」
「正直見下されてると思っちゃって話かけらんねーよな」
皆んなのこの言葉に悪意があるわけじゃない、ここに..,エンドのE組に落ちてしまった僕らは、完全なる弱者の立場を強いられる事になる。
劣悪な環境、本校舎から飛んでくる罵詈雑言の嵐やぞんざいな扱いの数々、戻りたいと言う気持ちと反比例する様にやる気は落ちていき、本試験では惨めさだけの結果が残る、そうして僕たちは完全な弱者に育っていく。
だから僕らは、自分を確立してる時逢くんが怖くて受け入れられない
(でも...)
教室を出た時の時逢くんは何処か寂しそうな...悲しそうな顔をしていた
「あのさ...『何で!!』...く、倉橋さん?」
「何でそんな酷い事が言えるの!?ヨグヨグはそんな風に私達を見てない!!」
「ちょ、落ち着けって」
「落ち着いてらんないよ!?...皆んなはヨグヨグの話ちゃんと聞いてなかったの?」
「...え?話って」
「まだ第一印象でしか話せないって...それってこれからちゃんと関わっていきたいって事なんじゃないの?」
「「「...」」」
「確かにヨグヨグすごい頭いいし私達が必要ないくらい強い...でも連携するにはどうしたらいいかって言うくらいに、私達と暗殺しようと考える」
『連携するにはあまり向かないな...』
「...マジじゃん」
「これってただ...私達が」
「「「...」」」
「え?何この状況?」
言葉なく立ち尽くしていた僕たちに、教室に戻って来た時逢くんは、困惑した表情で僕らも見ていた
「もしかしてもう授業始まってる感じ?だったらやばじゃん俺」
「いや、まだ昼休みだよ時逢くん」
「そうか、なら良かったわ、ありがとな潮田助かったわ」
「!」
「!...てか何で倉橋泣いてんの?」
「え?...あぁいやこれは...」
「あぁダメダメ、手で擦っちゃ...ほれハンカチ、まだ使ってないやつだからこれ使いな」
「うん......ありがと」
「おう」
「「「(あ、甘酸っぱい)」」」
自然な気遣いと対応、時逢くんは紳士的な一面もあるみたいだ、咄嗟の彼の対応と甘酸っぱい状況は、さっきまで弛緩してた空気を綻ばせて、元のクラスに戻りつつあった...けど
「...んで?何話してたんだ」
分かっていたけど、彼はこの状況を見逃すよう人じゃない、真剣な眼差しで僕たちを見渡した後、息を軽く吐き、全体が見える位置に移動して僕らを見た
(・・・)
「...まぁ、無理に答える必要はない、強要するなんて事もしない...ただ、今から俺が話す事を聞いてから、良かったら皆んなの事も聞かせてくれよ」
「皆んなすまなかった」
身構えた僕たちに聞こえて来たのは謝罪の言葉だった、、、
皆んな心の中で『何で?』と言った感じで混乱していた、本来なら謝るべきは僕らで、時逢くんは悪くない
「ほんといいクラスだな...何でって思ったろ?」
「それはそうだよ...だって、今こうなってるのは僕たちが悪いから」
「何も悪くねぇよお前らは...全部じゃないけど烏間先生から聞いたよ、このクラスについて」
「「「...」」」
「そんで思ったのさ、俺は馬鹿だったってな」
「「「...え?」」」
「俺がクラスの印象話した時、あれのせいで各々の触れられたくない部分に多少なりとも触れちまった...あの迂闊な行動のせいで変な蟠りを作る要因になったんだろ?だから配慮とか、自分の考えの至らなさとかを謝りたくて色々考えてた」
「浮かれてたんだよ俺は、お前らと一緒にあの面白おかしい怪物を暗殺...そんな環境に勝手にはテンション上がって踏み込み過ぎた...ここのことも、クラスメイトの事も知らないのに」
「だからすまなかった、、、」
そう言われて恥ずかしかった...ようやく僕らは気づいた、彼は最初から僕らを見て対等な関係を築く為に手を伸ばしていた事を
勝手に劣等感を増長させて、伸ばされてた手を見ない様にして、自分たちとは違うと決め付けて距離を置いた...
(最低だ...)
「俺はお前ら全員と暗殺がしてぇ......だから聞かせてくれよお前らの気持ちを」
だから次は、伸ばされた手を掴んで、向けられた視線を逸らさずに、僕たちが彼を見る番だ
「お前は行かなくていいのか?」
「今は彼らの時間ですから、私の出る幕ではありません...」
「そうか」
「しかし悔しいですね、私より先に先生をされてしまって...マッハ20が聞いて呆れてしまいますねぇ」
「先生なんて事はやってないがな、対等なプロとして話しただけだ」
「ヌルフフフ、素直じゃないですねぇ」