The Hypocrite's Archive   作:Xelphyr

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襲撃第二波

「校舎より南15km地点付近で兵力を確認!」

 

 

 

 

アヤネが敵を捕捉していた。

 

 

 

 

「ヘルメット団?」シロコ

 

「い、いえ! ヘルメット団ではありません! この装備は……傭兵です!」アヤネ

 

「へぇー、傭兵かあ。あれ結構高い筈なんだけどなぁ」ホシノ

 

「ホシノ先輩も利用経験が?」セリカ

 

「うへぇ、まさかぁ。カタログ見たことあるだけだよー……アビドスにバイト代払えるようなお金ないしねー」ホシノ

 

「これ以上接近されると危険です!耐久力と物量に物を言わせて、無理矢理校舎まで押し入ってくる可能性があります!こちらから迎撃しましょう!」アヤネ

 

「オッケー」

 

 

 

 

隆一は椅子から立ち上がり門へ行こうとするが、それをホシノが掴んで止める。

 

 

 

 

「あー先生?」ホシノ

 

「…何か不都合が?」隆一

 

「先生は相手の幹部の対処をしてくれない?雑兵は私たちがやるから」ホシノ

 

「そうか……分かった」隆一

 

「よーしじゃあ先生が戦ってくれている間、おじさん達は雑魚の対処……行ってみよー!」ホシノ

 

「「「「おー!!!」」」」アビドス一同

 

 

 

 


 

 

 

 

『前方に傭兵部隊を確認! ……あれっ、あの姿は』

 

「あれって柴関ラーメンの時の……!」

 

 

 

 

集団を率いて歩いている4人の影、便利屋の4人だった。

 

 

 

 

「ん。流石についさっき見たから忘れない。……なんでここに?」シロコ

 

「この恩知らず!」セリカ

 

「あはは!それについてはありがとね!バイトちゃん!でもそれはそれ、これはこれ。こっちも仕事でさー」ムツキ

 

「残念だけど公私はハッキリ区別しないと。受けた仕事はキッチリこなす。それが便利屋68のモットー……でしょ? 社長」カヨコ

 

「うふふ……そうよ。それが私たちのモットー! よくわかってるじゃないカヨコ!」アル

 

「……そこでそんな嬉しそうな顔されても」カヨコ

 

 

 

 

「とりま……殺っちゃっていいですか?」隆一

 

「「「「「ダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ」」」」」一同

 

 

ひょっこりと彼が姿を現した。

 

 

 

 

「ほ、ほらぁ!!」傭兵X-1

 

「どどどどうしよう!!!」傭兵X-2

 

「でもお金はもらっちゃったし……」傭兵X-3

 

 

 

 

ワーワーギャーギャーと彼を見た()()で騒ぎ散らす傭兵に、カヨコは困惑する。

 

 

 

 

「な、なんなの?そんなにやばいのあの人」カヨコ

 

「ヘイローもないし……別に普通だと思うけどなー」ムツキ

 

「ど、どうしますか?社長」ハルカ

 

「え、えぇーと……(……!そうだ!)全員、手榴弾は持ってるわよね!」アル

 

「え、待ってまさか」ムツキ

 

「前衛!アビドス校舎へ向けて手榴弾を投げるのよ!」アル

 

「社長!?何考えてるの!?」カヨコ

 

「大丈夫よカヨコ、あの人はヘイローを持っていない……つまり!この手榴弾を受けたら結構な怪我を負うのよ?だから怪我をしないために逃げるはず!」アル

 

「た、確かに!」

 

「そりゃそうだー!」

 

「いくよー!!!」

 

 

 

 

前衛の傭兵達、計十三名は一斉に手榴弾を用意、そして振りかぶって彼へ向けて投擲する。

 

(フフッ、これであの人は退去……ついでに他のアビドス生もそれで動揺したところを追撃!完璧よ私……!)

 

アルは自信満々な笑顔を浮かべる──が

 

うぉ邪魔しま〜す!!!*1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドドドドドドドド!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キャァァァァッッ!!!?』

 

 

 

 

「は?」カヨコ

 

「ふ?」アヤネ

 

「へ?」アル

 

「ほ?」セリカ

 

手榴弾を投げた傭兵達は皆、ダメージを喰らって地面に倒れ込み、便利屋達は全員口を開けたまま固まっていた。

 

「う…うぅ…」

 

「痛い!何よこれ!」

 

「──!?い、今何があったの?」アル

 

「ぼ、暴発ですかぁ!?」ハルカ

 

「……違う、私見てた」カヨコ

 

「カヨコちゃんほんと!?」ムツキ

 

「うん……さっき、手榴弾があの人に投げられた瞬間」

 

 

 

 

スッ

 

 

 

 

「あの人の少し手前あたりで、手榴弾が吸い込まれるみたいに消えて、その瞬間に、傭兵達の列に突入して射撃して倒した………」

 

 

 

 

(いや…どゆこと?)*2

 

 

 

 

便利屋全員どころか辛うじて耐えていた傭兵達は支離滅裂な情報の玉突き事故を受け、理解が追いつかなくなった結果全員の脳内でWindowsXPのエラー音が鳴り響く。

 

 

 

 

「──き、きっと何かの見間違いよ!取り敢えず、今はあの胡散臭そうな人を無力化しないと!」

 

そう言って彼の方を向くが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お客さん、ではないか。ここじゃあ…

 

招かれざる客、かな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不敵な笑みを浮かべ、自身が操る銃の銃口を向けながら威嚇していた。

 

 

 

 

「傭兵が一撃で……先生、特殊な弾使ってるね〜」ホシノ

 

「ん、今がチャンス」シロコ

 

「前衛が崩れたなら残るは後ろの奴らだけ!」セリカ

 

「天音先生!社長と呼ばれた人の対処をお願いします!」アヤネ

 

「おっけ」隆一

 

「じゃあみんな……いきますよ〜♧」ノノミ

 

 

 

 

ノノミがミニガンを掃射し始めると同時にホシノ達は前進、爆発のせいで動けない者達は放っておいて後ろにいる者達へ向けて攻撃。

 

 

 

 

「ハイハイどいたどいたー!!」セリカ

 

「ん、やっぱり戦いやすい!」シロコ

 

「このまま押し切っちゃえ〜、あ、そこ攻撃しようとしてもダメだよ?」ホシノ

 

 

 

 

セリカとシロコは素早い動きで相手を翻弄、ホシノは脅しても尚向かってくる敵に容赦なく銃弾を発射、さらにアビドスの一行には攻撃なんてほとんど当たっていなかった。

 

 

 

 

「アワワワワワ!」アル

 

「落ち着いて社長、敵は今のところ傭兵達に集中してる……この隙にあの人を無力化しないと」カヨコ

 

「そうは言ってもカヨコ!あの人は強い!一か八かで勝てるかどうかなのよ!」アル

 

「だ、だとしても……やるしかないでしょ?一か八かの大博打であったとしても」カヨコ

 

「アッハハ!カヨコちゃんの言う通り!……大博打、やっちゃおう!」ムツキ

 

ごめんなさいごめんなさい死んでくださいごめんなさい!」ハルカ

 

 

 

 

彼に銃を向け行動を開始した便利屋、最初に仕掛けたのはムツキ。

 

 

 

 

「ごめんね〜お兄さん!」

 

 

 

 

銃を向け彼へ向けて移動しながら撃つ、彼はそれを巧妙に避けながらムツキを追う。

 

 

 

 

「アッハハハハ!凄いね!お兄さん!」隆一

 

「俺言うてお兄さんの歳じゃないんですわ、もう21なんすよ」隆一

 

「そうなんだ……なんかごめんね?」ムツキ

 

「ごめんもクソもねぇよ。15の時に32と勘違いされた事もザラだ。そんなのに比べちゃ屁でもねぇよ、だからこそ…なぁ!

 

 

 

 

ダァン!!!

 

 

 

 

「──ムツキ!?」

 

 

 

隆一はムツキの撒いた地雷を巧妙に避けつつ、ムツキの眉間にリボルバーの弾丸を撃ち込む。おまけに弾丸はキヴォトス人に対し相応のダメージを与えるよう改造されており、それをモロに喰らったムツキは脳震盪を起こし反応する間も無く気を失う。

 

「敵沈黙…んじゃ次は…って危な!狙撃銃(スナイパーライフル)を人に撃っちゃダメだろ!威力的に!というか人に向けて……やっべ、俺も撃ってたんだった

 

 

 

 

今度はスナイパーとハンドガンの弾が飛んでくるが、隆一はそう言って顔の前で握り拳を作っていた左手を広げる。すると、アルとカヨコが撃った銃弾が握り潰された状態で、地面にコトン、と落ちた。

 

「なんでスナイパーとこっちの弾を弾けるの?完全に気配は消してたのに」カヨコ

 

「いや普通に風切り音したから、気持ちこの辺かなって思って」

 

しかし、彼女らもまた、単なる(デコイ)に過ぎなかった。

 

 

 

 

カチャ

 

 

 

 

「う──動かないで……くくください」ハルカ

 

「ナイスよハルカ!」アル

 

「あ、アル様に褒められた……うへへ」ハルカ

 

 

 

 

いつのまにかハルカが彼の背後に立っており、ショットガンを隆一に向けて構えていた。

 

彼が話をしている間、こっそりアルはハルカに合図していたのだ……これであとは捕まえるだけ!と自信満々にハルカ達は笑顔を浮かべていたのだが。

 

 

 

 

「ラッキ〜」

 

「──へ?」隆一

 

しかし彼はそんなのお見通し、銃を掴み、ハルカが反応する間も無く手に持っている銃を重心?に背負い投げ〜*3をかます…そして

 

 

 

 

「きゃあ!?」ハルカ

 

「ハルカ!……え!?」ムツキ

 

「カヨコ!あの人は何をするつもりなの?!」アル

 

「見たらわかるでしょ社長……キヴォトス人の()()、あの人はもう理解しているわ…」カヨコ

 

 

 

 

彼はハルカを倒し、倒れ込んだハルカの両腕と両足に、自らが操る銃を出現させる。

 

そして肝心の自身は、腰に隠していた日本刀を抜刀し、彼女の喉に突き立てる。

 

 

 

 

「なんのつもりかな〜」

 

 

 

 

「ハ、ハルカ!?……」

 

 

 

 

ダァン!!!

 

 

 

 

彼は刀を左手に持ち替えると、今度は右手にリボルバーを持ち、ハルカを撃つ。ハルカもまた、強化弾を前に成す術なく気を失った。

 

彼は締めにリボルバーをアルとカヨコに向ける、

 

 

 

 

「君達に恨みはないけど、

 

ここを襲うのなら容赦しないよ

 

 

 

 

「「──!!!」」

 

 

 

 

ダダン!!!

 

 

 

 

二人の頭部に弾丸が直撃し、2人はノックダウン。彼は服についた埃をはたきつつ、門の方へと向かった。

*1
「お邪魔します」が彼独自に訛った言い方

*2
その場にいた全員の脳内

*3
IKKO風

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