The Hypocrite's Archive 作:Xelphyr
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ところ変わって、シャーレの執務室。
彼はゲーム開発部に見送られミレニアムを後にし、日付が変わった今に至るまで仕事を続けていた。
「やれやれ、やってらんないな」隆一
そんな事を言いながら、執務室に置いてあるヒュミドールからシガーを一本、取り出す。シガーカッターで先端を切り落とし、火をつけるとシガーの心地良い匂いが辺りを満たす。
「(コイーバやらダビドフやら、他にも美味い銘柄はあるが、やっぱパルタガスの素朴な味が良いんだよな…親父みてぇに高けりゃ良いってもんじゃないんだよな)」隆一
そんな事を思いつつ、彼は黙々と仕事を進める。
「しっかし、夜中とは言えど、こんな堂々と葉巻吸ってたら医者の一人や二人来ても…」隆一
「呼びましたか?」???
「来たよホントに」隆一
別に呼んだわけでもないのにセリナが来て、彼はどう誤魔化せば良いのか分からなくなってしまう。
「…先生?」セリナ*1
「あ…ドウモセリナサンゴキゲンウラヤマシク…」隆一
「ええ…その箱の中の大量のシガー…何か弁解はありますか?」セリナ
「…クセです」隆一
「…びっくりしましたよ。いつも清廉な好青年かと思っていましたが、まさかこんな一面があるだなんて…」セリナ
彼がヒュミドールを自前で持つほどのシガー通である事は、生徒の誰にも言っていない。リンにも。
「…うちは親父にじいさん、ひいじいさんと親子四代の筋金入りの
「…だからと言って、書類の前で吸わなくても…それに身体にも障るでしょうし」セリナ
セリナの心配するような顔を見て、彼は自分を誤魔化すように言葉を紡ぐ。
「セリナ。いずれアンタも、この気持ちがわかるようになるさ」隆一
「だとしても…私には分かりません。ただでさえ身体に悪いタバコを、こんなに好んで吸うなんて」セリナ
「タバコじゃない。葉巻だ。…まあ兎も角、いずれ大人になれば、時間もなくなる。俺みたいに、どんな時間も山積みの仕事に吸収されてろくに休息も取れなくなる。かと言って無理に休息すればその分書類の処理が滞って各方面に迷惑がかかる。だからこうやって、自分を無理矢理にでも
「…大変ですね。それに、もう夜中の2時ですよ!?明日も早いでしょうし、早く寝て休息を…」セリナ
セリナの心配を、彼は遮る。
「あ〜心配すんな。睡眠なんて大人になりゃほんの一、二時間で十分になるし、そして俺は精神空間というハンデ付きだ。睡眠さえ取れりゃ、どうって事はない。」隆一
「せ、精神空間…?」セリナ
「…?あっ、忘れてくれ。それにもう遅い。セリナもトリニティに帰りな。」隆一
「いえ、私はD.U.の総合病院でレクチャーがありますので、このままD.U.に残ります。おやすみなさい、先生」セリナ
「ああ、おやすみ」隆一