文才に乏しく拙い文章となっております。
気がついたら暗い路地にその身1つで放り出されていた。
記憶より小さい手、小さい足、小さい体。
何が起きたか分からなかった。
暗い、夜だろうか?
周囲を見ると一定の感覚を開けて似たような子供がちらほら見えた。
皆一様に困惑の表情で周囲を見回している。
少しの安堵感を覚え声をかけに向かおうとした矢先、なにか遠くから
人数が特定不可なないほど多くの足音。
そちらを向けばここよりやや広い路地を防護服のようなものを着たもの達が波となって子供達を押し流していった。
「な、なんだ!?!?」
「化け物!!」
「きゃぁぁぁ!!」 「掃除y」「たすけ!」「嫌だぁぁぁ!!!」
逃げる者、立ち尽くす者、立ち向かう者、それら化け物?の全員が波に飲まれ蹂躙されていく。
そんな地獄絵図を前に体が無意識に動いた。
建物の隙間、記憶の中では入ることもできないような小さな隙間に小さくなった身体を無理やり押し込み逃げ込む。
外壁で身体中に傷が出来ようが構わず奥へ、少しでも奥へ。
やつらに捕まらないよう逃げていく。
その隙間の外では、子供達の悲鳴と裂ける肉の音と
それら全てを押し流す大軍の足音が鳴り響く。
これは、一体なんなんだ、ここは地獄か、悪夢というならば早く覚めてくれ。
必死に息を押し殺し、見つからぬよう祈りながら目をつぶっていると酷く響いていた足音が遠ざかっていくのを感じた。
目を開け、僅かに見える外を見る。
先程まで前を通り過ぎていた大群は姿形も無くなっていた。
「…ッスー
はぁぁぁぁ…」
軽く息を吸うとようやく生きている実感が沸き上がりフッと力が抜けた。
時間にして81分、永遠とも感じた長い地獄を生き抜くことができた。
「うっ、オエッ」
その実感とともに死の恐怖、目の前で起きた残酷な死
それら過度のストレスによって湧き上がった物を口から吐き出した。
「なんなんだよ、ちくしょう」
何も考えられず、ただそう呟きながら
何も無くなってしまった路地をとぼとぼと進み出した。
ふと、周囲を光が明るく照らす。
「うぉ、眩しっ
朝…か?」
暖かい光は優しく照らし、疲れた目にはとても眩しかった。
「そうか、やはり夜だったか
本当に、本当に酷い夜だった。
あれはなんだったんだ。
いや、そんなことはもういい。
…他に人は、生き残った人はいないのか?」
安心感で満たされた途端、急に、ひとりが寂しくなってきた
隠れる前、そこそこの人数の子供がいた。
彼らは全員死んだのか?
生き残りは俺だけか?
はっきり言って、何も分からないこの場所で一人で生きていける気がしない。
「 …ろ……だ…」
…ふと、人の声が聞こえてきた。
「…!!!!!」
思わず一目散にそちらに駆けていく。
誰かいる、今唯一と言っていい希望を逃さぬよう駆ける。
路地を曲がり、ゴミ箱を飛び越え、看板を避けながら走る。
次第に声は近くなり、人の存在を確信させてくる。
「おーい!誰でもいい、助けてく…」
最後に大きな路地から脇道にそれると声の主を見つける。
それはぐしゃりと頭に鈍器を振り下ろされていた。
彼は知らないであろうが、ここは都市の裏路地
その中でも悪名の高い23区
「あ…は、はは」
心の折れる音がした。