遊戯王GX 転生しましたがシンクロやエクシーズ等の召喚方法は使えない。何故かガチャ運はメッチャ良い件 作:zero3 ガイル
今回は自分が好きな格闘漫画ネタが盛り沢山です(笑)。
「次の日に行われる賭けデュエルは、来年発売される予定のあらゆるゲームデータの機密データを賭けてデュエルが行われる。これに勝利すれば我が社はKC社とより親密になり、どの会社よりも来年のゲームマーケットを独占できる」
いやいや、そういう事じゃなくて!
風情がある畳部屋で俺は、春樹の父親で大企業の会長のいきなりの提案に頭の処理が追いつけず、頭がフリーズしてしまった。
「ハハハ先走ってすまない。なぜ我が社の賭けデュエルの代表デュエリストを君にお願いしたい理由を説明する前に歴史の話をしても構わないかね?」
「ど、どうぞ」
「大阪夏の陣で豊臣家が敗北し、豊臣家は滅亡。大阪夏の陣の勝者となった徳川家による天下が確定し、弱肉強食の修羅道の世界であった戦国の世は終焉し、後に幕末と呼ばれる激動の時代が始まるまで徳川を中心とした江戸幕府による統治で日本は天下泰平の世となった。ここまでは知ってるかね」
「ええ、歴史の教科書レベルですが」
「よろしい。戦国の世が終わり、世の中は泰平の世となった。しかし、それは戦のみを自己表現の場としていた武芸者達の生きがいの場をなくした事に等しい事でもあった。多くの武芸者は新たな世に適応し、武を捨て去り文の道に進んだ。しかし平和な世の中に適応できない武芸者は各地で血なまぐさい事件を起こした。そんな武芸者に目をつけた商人達は自分の商売敵を殺す為に武芸者を雇った。だがこれが悲劇を生んだ」
金山会長は一息ついて話を続けた。
「商人達は平和の世の中に適応できない武芸者達を自分達にとって都合が良い駒と思い込んでいた。しかし、弱肉強食の世を生きた武芸者達を制御することなど不可能であり、商売達の予想に反して武芸者達は暴走し、商人達もあらゆる手を使って雇った武芸者達をコントロールしようとしたが全て無駄に終わり、そんな武芸者達の暴走により、ようやく掴んだ泰平の世は修羅の世界である戦国の世に逆戻りになりそうになった。
そんな混沌とした時代に泰平の世を築いた徳川幕府はその事態を考慮し、治安維持を名目に武芸者達の自己表現の場である闘技場の設置を決意し、そんな武芸者達を雇った商人達には争いの原因である利害が衝突し、互いに納得が出来ないなら最終的な決着の場として雇った武芸者達よる一対一による決闘で決める様にと通達された。
幕府の命を受けた商人達は直ぐに組合を設立した。商人同士の利害が対立し、話し合いで決着がつかなければ商人が雇った武芸者、果てはヤクザや喧嘩自慢を一対一のステゴロ勝負で決め、勝者が全ての利益を得る。
こうして戦国の世に戻りかけた日本は、戦いを求める武芸者達が自己表現の場と、商人達も最終的な決着の場を得られた事により泰平の世を維持する事が出来た」
そうして金山会長による昔話を終えた。
え、何で俺はグラッ○ラー刃○とケンガ○アシュ○がミックスした歴史の裏話をいきなり聞かされないといけないの。
いや……まさか(汗)。
俺の心を見透かした様に金山会長はニヤリと笑みを浮かべた。
「やはり君は察しがいいね。そう、今の話は昔話ではない。徳川幕府か倒れても商人達は利害が対立した場合に商人が雇った代表者による一対一による決闘にて決着する方式は現在でも続いている」
成る程ね。どうしていきなり俺を賭けデュエルの代表にしたいのかわかったよ。
「会長。貴方は俺を会社を代表するデュエリストとして雇いたいと言いましたね。今の商人達による最終的な決着はデュエルモンスターズなんですか」
「その通りだ。今の世の中はデュエルモンスターズが中心。それは経済界も例外ではなく、今までは腕自慢による一対一によるステゴロ勝負だったが今はデュエルによって決着がつく。大企業対大企業による賭けデュエルの勝敗が経済の全てを決める為に組織名も変わり、今の組織名は単純な名だがシンプルに決闘会と呼ばれている」
やっぱり。つうか何で俺なんだよ!俺は確かに同世代のデュエリストの中では強い自覚はあるよ!この手の話で賭けデュエルは絶対にプロデュエリストも混じってるだろ!
「いや、私は君こそ今回の賭けデュエルに我が社の代表に相応しいと思っている。君のデュエルを春樹経由でよく見ていたが私が知る限り君以上にデュエルモンスターズをよく理解しているデュエリストは伝説と呼ばれたデュエリスト以外にいない」
「でも金山会長ならプロリーグを経験したデュエリストや現役のプロデュエリストにも雇っているでしょう。どうして学生の俺に」
「最も質問だね。君の言う通り、我が社にはプロリーグを経験した元プロや、スポンサーがつかなくてプロを断念したプロデュエリストに匹敵するデュエリストを雇っている。だが、私が直接雇ったどのデュエリストよりも君が強い。私が君を雇いたい理由はそれだけだ」
いやいや、色々と無理があり過ぎるわ!
「いや無理ですよ!そもそも賭けデュエルに出場した事がデュエルアカデミアにバレたら俺は退学処分なんですよ!」
そんな危ない橋を渡れるか!賭けデュエルをやってデュエルアカデミアを退学しましたなんて経歴に残ったらデュエルモンスターズ関係の仕事だけじゃなくて、マトモな会社に就職できるのも怪しいし。
「安心しなさい。決闘会に参加する資格がある企業は必ずとは言わないが、参加者や賭けデュエルをした事実の秘密は厳守する。君が我が社の代表デュエリストとして参加しても問題はない。もし表に決闘会による賭けデュエルに関する情報を流せば決闘会に参加している企業の顔に泥を投げつける事に等しい行為であり、それ即ち日本経済界に対する宣戦布告。だから空君、君は安心して決闘会のデュエルに参加できる」
「いや、だから俺は」
「空君、もし決闘会のデュエルに参加するなら報酬はこれだけ出そう」
金山会長が提示した金額に俺は驚愕する。ちょ、こんなに貰えるの!明らかに桁を間違えてるだろ!
「どうする。勝利すれば追加報酬で更に増えるよ」
その悪魔の囁きに負けて俺は賭けデュエルに参加する契約書にサインして、俺は金山株式会社の代表デュエリストとして賭けデュエルに参加する事が確定した。
どうして賭けデュエルに参加するかだって、しょうがないじゃん!一試合デュエルするだけで数百万、下手したら数千万の金額を提示されたらメンタル一般人の俺が断るなんて無理だって!俺は遊戯王の主要人物達に鋼で出来た強固なメンタルなんて持ち合わせてないし!
だったら何でブラマジガールはタダ同然で売ったかって、あれは完全に命を危険を感じたし、何より今回の様に金山株式会社の様な強力な後ろ盾がなかったからだ!
ーーー。
次の日の深夜。
俺は金山会長が用意してくれた高級車に乗せらて試合会場に向かった。決闘会による賭けデュエルが行われる試合会場につくと、俺は廃ビルの中に入って今にも崩れ落ちそうな階段で地下に降りていく。
どうして廃ビルの地下が大企業対大企業による賭けデュエルの場所に選ばれている理由としては、企業対企業による代理戦争による賭けデュエルの為に世間に公に出来ない為に会場は一般人があまりより付かない場所や、マスコミに知られない様に会場を固定化しない事が暗黙のルールとの事だ。
て、まんまケン○ンアシュ○の世界観やんけ、ここ一応遊戯王だよね。
俺はいつの間にケン○ンアシュ○の世界に迷い込んで来たんだろと現実逃避しているとデカい扉の前にグラサンと黒スーツが似合う厳つい男性が二人立っており、金山会長が前に立つと黒服二人は頭を下げた。
「「お待ちしておりました金山会長」」
「うむ」
「「大変失礼ですが、金山会長を含めたお連れの方のボディチェックをさせていただきます」」
厳つい男性2人によるボディチェックが完了して黒服二人が大きい扉を開ける。
大きい扉の中は広大なイベントホールであり、ただ廃ビルの地下室のイベントホールである為に中はボロボロであり、照明がついてない場所がいたる所に存在しており、本当にこんなオンボロイベントホールで大企業対大企業による賭けデュエルが行われるのかと疑問に思うが、オンボロのイベントホールに集まっている観客達の熱気は凄まじかった。
「あれが金山会長の代表デュエリストか!」
「まだガキじゃないか!」
「本当にデュエルが出来るのか!」
あまりの汚い口調に、コイツら本当に日本を代表する大企業の関係者なのかと疑いたくなったが大企業の関係者の口調が悪くなるのも訳があった。
理由は、決闘会に所属する企業関係者は必ずデュエルの結果を見守らないといけないというルールがあるが、それは表向きの理由であり、決闘会の企業関係者が集まっている本当の理由は賭けデュエルで、どの企業の代表デュエリストが勝利するのか予想する賭けが行われており、賭けデュエルとは別に決闘会では勝敗予想による賭けも行われている。因みに名のある大企業達による勝敗予想の賭けであるため最低でも総額数千億の金が動く事も珍しくないとの事だ。
金銭の桁が違いすぎて成金ではなく、本当の金持ち達の金銭感覚はヤバすぎと実感するのであった。
「私はここまでだ。観客席で君の勝利を期待してるよ空君」
俺一人を残して金山会長は護衛の人と一緒にその場を後にした。
「では金山株式会社の代表デュエリストはコチラへ」
俺はまた別の黒服に案内されてボロいイベントホールの中心に案内され、イベントホールの中心のデュエルフィールドに到着すると、黒服からデュエルアカデミアで使っている馴染みのデュエルディスクではなく、バトルシティで使用された初期型のデュエルディスクが手渡された。
なお決闘会の賭けデュエルは、決闘会から派遣された人間から支給されたデュエルディスク以外の使用は禁止であり、ソリッドビジョンシステムもKC社製ではなく決闘会の独自規格のソリッドビジョンシステムを使用する事が原則となっている。
その理由は、金山会長からここに来る前に説明されたが、決闘会のデュエルは一回のデュエルで最低でも数百億が動くデュエルの為に決闘会から支給されたデュエルディスクを使用しないと反則のオンパレードになるとの事だ。実際にデュエルモンスターズによる決着方式に変更した決闘会黎明期は先ほど話した様に反則が横行したからである。
そしてKC社製のソリッドビジョンを使用しないで決闘会独自規格のソリッドビジョンの使用も決闘会の賭けデュエルの痕跡を世間に知られない様にする為の最低限の防犯措置との事だ。
KC社製のデュエルディスクに内蔵されてるソリッドビジョンシステムは、KC社が誇るサテライトシステムにより、どんな場所でもデュエルが出来る素晴らしシステムなのだが、KC社製のソリッドビジョンを使用するとKC社にデュエルの対戦ログが残る為に一般人でもKC社のサイトにアクセスすれば簡単にデュエルログの観覧が可能となる。そのためKC社製のソリッドビジョンを使用した場合は簡単に賭けデュエルの詳細が一般人にバレてしまうからだ。
そういえば無印でもパンドラがアテムとデュエルする時は、KC社にバレたくない為に自分の施設独自のソリッドビジョンでデュエルする事を説明していたな。
そんな風に考えていると、褐色肌が似合う二十代前半の見た目をした綺麗なお姉さんがデュエルフィールドの中心に立つと、マイクを持ってイベント会場にいる観客に向けて宣言した。
『大変長らくお待たせ致しました!ハイランダー社対金山株式会社によるデュエルを開始致します!!』
賭けデュエルの開始宣言により、イベントホールに観客の熱気は更に上昇した。
イベントホールが漆黒の闇に包まれると、直ぐにライトは点灯して漆黒の闇から解放されたがライトは赤く照らし出されており、賭けデュエルの開始宣言をしたお姉さんによる選手の説明が行われた。
『昆虫は弱い、否!!昆虫ほど世界的に繁栄に成功した生物は存在しない!昆虫は弱い、否!!昆虫ほどパワフルな生き物は存在しない!それを証明する為に昆虫を弱いと言ってきた相手を俺は倒してきた!試合成績16勝無敗、企業獲得資産3523億6089万!!ハイランダー社所属『インセクトデストロイヤー』ジャベリン山崎!!』
「うぉぉおお!!」
赤いライトが筋骨隆々なゴリマッチョなデュエリストを映し出すと、ゴリマッチョのデュエリストはポージング披露して叫ぶ。
なんでゴリマッチョと疑問に思うが、これも遊戯王あるあるだから気にしたら負けだ。
てかこれ、紹介が完全にケンガ○アシュ○の例のトーナメントの紹介とほぼ同じじゃね。本当に俺は遊戯王の世界に居るか本気で心配になってきたよ。
そしてライトの照明がまた切れると、イベントホールは漆黒の世界に戻る。しかし直ぐにライトが照らし出される。今度のライトの色は青色であった。
『弱肉強食の決闘会の世界に、メジャーな公式大会に参加もしてない経歴が全く不明な若きデュエリストが突然の参戦だ!金山会長の酔狂か、それとも隠し球なのか!決闘会初参戦!起業獲得資産5216億3458万!金山株式会社所属『ニューフェイス』美幸空!!』
俺の紹介が終わると青色のライトが俺を中心に映し出される。そんな俺に対してイベントホールにいる観客達はやっぱり俺に対して懐疑的な印象が強く、どうしてあんな子供が此処に?とか、金山会長は酔狂すぎるという声が聞こえてきた。
まあ、そうだよな。初参戦するにしても決闘会のデュエルは一回行うだけで当たり前の様に数百億の利益が動く。そんな会社の命運を決めるならアマ・プロ問わずに実績があるデュエリストを採用する事が当たり前であり、実際に俺が対戦するジャベリン山崎は二大リーグであるKCリーグに所属する中堅のプロデュエリストだし、俺がもし賭けデュエルのデュエリストと契約するなら実績があるデュエリストを採用する。
そんなプロがどうして賭けデュエルに出場しているのか疑問に思うが、まあそれを言ったら俺は金山会長が提示したファイトマネーに目がくらんで参加したからな。
デュエルを始める前に自分のデッキを相手に渡してシャッフルするカットシャッフルが終わり、相手にデッキを返すと俺の賭けデュエルの相手であるジャベリン山崎は俺を馬鹿にした様子でニヤリと笑った。
「へへへ、今日はついてるな。お前を瞬殺して特別ボーナスは確定だぜ」
「そう思うなら貴方の目は節穴ですね。だから中堅から抜け出せないんですよ」
「吠えたな小僧。だったらお前が馬鹿にした中堅プロデュエリストの実力をお前に教えてやるぜ!」
実際は俺の頭を一捻り出来そうなゴリマッチョのジャベリン山崎に内心ビビっていたが何とか表情を表に出さないように返事を返して俺はデュエルする位置に戻り、デュエルディスクにデッキをセットするとデュエルディスクが起動する。
「「デュエル!」」
こうして遊戯王世界では場違いな、ケンガ○アシュ○の様な世界観で俺は賭けデュエルを始めるのであった。