オレと彼らのヒーローアカデミア   作:月神サチ

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第10話 USJ襲撃 前編

――Side 頼久

 

透が旧日向邸に住み始め、結城寧と知り合ってから数日。

 

「何も起きないな……」「これが嵐の前の静けさってやつですね、わかります」「……何もなければいいけど」「なんかトラブルに巻き込まれ慣れてる発言……!」

 

「命の危機とか人類滅亡の危機とか前世でもあったけど、今世は頼久が……私も個性を鍛えたりして最低限自衛できるようにしたほうがいいかな……?」

 

昼休みの会話がこれである。

 

ちなみに寧はわざわざクラス違うのにやってきている。クラスメイトからある意味生え抜きエリートなA組に凸してる寧を勇者認定してるのがいるとか……。

 

「その必要ないよう頑張らねば……(使命感)」

 

「うーん、寧ちゃんに対してダダ甘感あふれてますね頼久君!」「昔の頼久がそうだったし……庇護欲駆り立てる相手にはダダ甘だった……?」「ヒーローを目指したい意思と、頼久さんの帰る場所になりたい欲望がせめぎあいしてますわ……!」「うーん、温度差!」

 

何処かネジかブレーキあたり壊れてる3名(と寧)を見てからまだ理性的な透を見て一安心するオレがいた。

 

「っと、そろそろ帰るね。また夜とかにお話しようね」

 

「ああ、またな、寧」

 

女子5人の視界に映らぬ絶妙な位置で峰田と上鳴がポプテピピックの2人のキレ顔で両方中指立てしている。

 

そろそろ表情筋硬直しない?大丈夫?

 

 

 

 

「次の授業は災害訓練だ。コスチュームは災害エリア次第で足枷になったり、着替えてる暇がない場合も想定し、任意とする。コスチューム着用しない場合は体操服だ。会場は校舎から離れているため、バス移動だ。10分後に校舎横の校内用バス停に集合。以上だ」

 

昼休み終わって直ぐのこと。

 

相澤先生は必要事項を言い切ると直ぐに去っていく。

 

相変わらずの速さである。

 

ぶっちゃけコスチュームじゃなくてもあんまり差はないからな……。

 

まあ、普段着で事故とか災害の救援をしたことあるし……コスチュームにしておこう。

 

 

 

 

「こういう並び方だったか……!」

 

バスに乗り、ゆらゆら揺られる中、無念と言いたげな委員長こと飯田がそう零す。

 

バスが来た時に『番号順に!』とか言ってたが、中が旅客のやつではなく、市バスとかの席の配置が変則的なソレだったのがそんなにショックだったのか……。

 

「委員長真面目だな」「薬も過ぎれば何とやらにならなきゃ良いが」「でもこういう引き締め役は居ないと集団が混沌化すると言うか……」

 

 

そんな長閑な話から、いつの間にかそれぞれの話になる。

 

「にしても……緑谷ちゃんの個性、オールマイトみたいね」

 

「うぇっ!? そそそうかな?」

 

蛙吹さ「梅雨ちゃんって呼んでちょうだい」キッショ、心の中ナチュラルに読まんといてくれる?(反射的ドブカスリアクション)

 

「はっ、オールマイトは自傷しねぇし、出せる力も天と地、月とすっぽん、太陽とテニスボールくらい違うだろうが」

 

「爆豪のここぞとばかりの罵倒である」「でも間違ってないのよねぇ……」

 

瀬呂と芦戸が遠い目したりする。

 

「しかし増強型の個性はシンプルで強いよな。オレの『硬化』は対人戦に向いてるが、いかんせん地味だしよぉ」

 

手を硬化させたりしてぼやく切島。

 

そういえば鍛錬の誘いとかしてないな(同居人の世話とか屋敷の手入れのために放課後直ぐ帰宅するため)。

 

「斬撃や打撃、銃撃にかなり強く出られるのは強みだと思うがな」

 

「それはそう」「全身硬化して体丸めて転がればゴロン族……」「たしかに!」

 

一部ゲームからできそうなことを例えられ、なにか閃いたような切島。

 

役に立ちそうならヨシ!(現場猫)

 

「それにしても、派手に分かりやすい個性してるの、爆豪と轟に、木人?出す千手だよな」

 

対して自分は尻尾だからなぁ、と半ば自虐する尾白。

 

「千手ゥ!個性とは別枠らしいその白眼よこせよ!更衣室とかで着替えてる女子とか覗き放題だろ!」「「「「そんなやましいことに使おうとする峰田にだけはもってほしくない」」」」「それはそれとして、父親譲りの力とか色々できて本当に多才だよな……」

 

唐突にキレた峰田に対して女性陣の絶対零度の目線が炸裂したり、常闇の感想がこっちに色々飛んできた。

 

「反動で下手すると全身粉砕骨折するんですがそれは」

 

「なんつーか、使える力がでかすぎて反動もデカい。それのせいで体が壊れたりするんだよな……出力落としても意味ないのか?」

 

「残念だが発動した時点で多少の反動はほぼ確定するらしくてな。これでも全身粉砕骨折するまでの時間延びたから総合的に反動は抑えられつつあるんだよ」

 

「破壊と再構築で少し耐えやすくなってるだけのようにも見えますけど、たぶん個性と違って身体にそこまで合わないから再構築で適応が全然追いつかないとかある気がしますけどね」

 

ヒミコが見解述べてくれてる。

 

……いやー、たぶんエリクサーや柱間細胞の回復力任せにしてる所あるからやろうなぁ(自分に蘇生包丁できんし、オレ自身の治癒能力が一般人にくらべても格段に低い)。

 

「なので力の反動を耐えられる身体づくりとかが現在のオレの行動方針というか目指してる方向かな」

 

とか会話してたらバスが到着した。

 

 

 

 

入り口からはいり、中央の噴水広場が見える少し高台のような所に移動したオレたち。

 

そこには宇宙服フルアーマーなヒーローがオレたちを待っていた。

 

「はじめまして、私はこのUSJ(ウソの災害や事故ルーム)の管理をしています13号といいます」

 

宇宙服フルアーマーなので分からなかったが……中身美人さんだな……

 

あれ?そういえばオールマイトはまだ来てないのか?

 

この授業はオールマイトもいるはずなんだが……。

 

とか思ってたら、照明や電子機器の異常が起きる。

 

同時に噴水広場の中央に、先日の手のオブジェだらけの男に黒いモヤの男、そしてなんか4メートルくらいある脳丸見えな化け物に【傲慢な太陽】が現れ、USJ内部のあちこちに気配が現れた。

 

「ナニコレ抜き打ちテスト?」

 

「違う。――敵の襲撃だ!」

 

能天気な上鳴の言葉に対し、相澤先生がそういうや否や13号先生も臨戦態勢に。

 

「――中央噴水広場にヤツ含め強敵数名。それとUSJ内部に多数の人間の反応を確認。あと陽動なのかここから一番遠い施設にも敵と思わしき集団出現。親父たちはそっちの対処に向かった!」

 

オレは先生にそう告げる。

 

「13号先生は生徒の避難誘導!千手はオレと殿だ」

 

「おっとそれは困りますね」

 

オレは反射的に個性の鎖で近くの生徒を押し出す。

 

一瞬でオレの目の前に着地する【傲慢な太陽】。

 

「オールマイトがいて、一当てできればそれで終わりだったのですが……来ないとなると帰れませんので――この少年をオールマイト来るまで預からせていただきますね」

 

いつの間にか気絶してる青山を手にしてる【傲慢な太陽】。

 

「貴様っ!」

 

オレと相澤先生が攻撃するも、次の瞬間には先ほどの噴水広場に戻っている。

 

「くそっ!」

 

オレと相澤先生は、示し合わせたわけでもないが、いつの間にか駆け出していた。

 

 

 

 

 

――Side 渡我被身子

 

「……私たちは避難しますよ!」

 

「あの反動で即オチする女たらしいが残る理由が納得いかねぇ!」

 

爆豪君が噛み付いてる……。

 

「彼は仮免持ち!同時にいくつもの死線を掻い潜り、覚悟をもっています! そして大人であり、プロヒーローの私は、あなたたちを安全なところに避難させる義務があるんです!」

 

「っ!」

 

「正面ゲートから出ますよ、早く!」

 

先生の誘導に私たちはついていく。

 

 

 

 

 

「【傲慢な太陽】が人質にした少年を死柄木に渡してくれなかったので……代わりとしてプロヒーローの卵をいくつか今のうちに潰しておきますかね」

 

いつの間にか正面ゲートにて待ち構えていた黒いモヤのような敵。

 

「くっ!」

 

13号先生が個性を使おうとしたけど――

 

「邪魔だ!」「退いてもらう!」

 

爆豪君と常闇君が敵に飛びかかったせいで射線に二人が入ってしまう。

 

「なっ!?」

 

慌てて個性のブラックホールの発動をとめる13号先生。

 

ソレを敵が見逃すはずもなく――

 

「彼の言葉を借りるとするなら……『己の力を過信し、最悪の結果を招く姿は実に傲慢そのものだ』と言っておきましょう」

 

いつの間にか私たちは足元にできた黒いモヤに落ちて――見慣れないところに着地した私。

 

どうやらみんなとはぐれてしまいました。

 

「なかなか可愛い子じゃん」「あたりだねぇ」「適当にボコしてから楽しませてもらおうか」

 

「……」

 

肉欲しか感じない獣のような視線に辟易する。

 

早く片付けて、他のクラスメイトの安否確認しなきゃ……

 




結城寧メモ1
前世は次元を渡る機械を開発したせいで7次元先の異世界に魂を連れて行かれたりした。
詳しくはシェルノサージュ、アルノサージュをプレイすればわかるはずだ。
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