――Side 頼久
「レディースアーンドジェントルメン! 雄英高校体育祭三日目! トリを飾る1年生の部だ!」
実況席にて実況三日目だと言うのにテンション変わらんプレゼントマイクプロ実況者のプライドが見てたり見えなかったりするのに感心しつつ生徒確認ついでに周辺確認。
「実況は前日に続きこのプレゼントマイクが! 解説は今回雄英とオールマイトと公安により出禁食らった生徒! あの東方不敗の孫にして不死身の怪物千手柱間の息子!千手頼久だ!」
「自分が何処まで解説できるかわかりませんし、そもそも本職じゃないのであまり解説できるかは……」
「大丈夫だ。昨日の解説もグダグダだったし」
「それでいいのか……」
プレゼントマイクのフォロー?に困惑しかできなかった。
「さあ、選手入場! 敵の襲撃で敵とも実際交戦した生徒が多数いる――ヒーロー科A組の入場だろ!」
「山田先生、あからさま過ぎてオレ、ドン引きですわ。B組も交戦までいかずとも、敵と遭遇したりしてるし……」
「辛辣ぅ!」
いや、会場の声もオレに同意してるし……。
「まあ、(青山以外)敵と戦闘という、『実戦』を経ているから、例年より一足先に有精卵から生まれたてのヒヨコくらいにはなってるだろう……とか担任してるイレイザーヘッドならいうかと」
「あ、わかる。アイツなら言いそうだわ」
頷くプレゼントマイク。
「っと、続いてB組の入場です。根津校長の秘密メモと自分の見解的に……A組は個々の素質高めですが、連携とかそういうのに関してはピンキリといったところ。B組は個々の成長具合はややA組に劣りますが、基礎的な部分や連携に関しては、A組より高いと思われます。担任のスタンスとかもあるかもですね」
「しれっと実況までぶんどっていかないでくれない?」
いや、実況してない山田先生がわるいやんね。
「続いて普通科C、D、Eだ!」
「普通に入試の実技内容が違ったならヒーロー科に入れてる実力持ちが居るから油断できない。上ばかり見てると脚を掬われるかもな。お前のことだぞ爆豪。こっち向いて中指立てんな。そっちがいきなり殴りかかってきたから全避けして煽り倒したのまだ根に持ってるんか?」
「精神年齢高いのか低いのかわっかんねぇなこれ」
「続いてサポート科F、G、H。サポート科は自作したアイテムを持ち込むことが可能だ。まあサポートアイテムを審査するパワーローダーよるチェックをパスする必要があるがな。あと競技に役立つかは蓋を開けてみるまで分からないのが難点ではあるかな」
校長メモを踏まえて解説。
「最後は経営科I、J組!……やっぱりテンション低いなぁ……」
「彼らは経営をメインにしてるので致し方ないかと……まあ、何が起こるか分からないのがお祭りあるあるということで」
そんな感じで実況解説を進めてると、選手宣誓の時間に。
「選手代表が爆豪……普通入試試験の最高成績って聞いてたけど……嫌な予感しかない」
「なんでだろうな、オレもそう思う」
オレの言葉に頷くプレゼントマイク。
「せんせー。オレが1位になる。――あと解説席でふざけたこと抜かしてる舐めプ野郎も後でぶっ潰す」
その言葉に生徒から大ブーイングの嵐。
観客席は困惑一色。
まあ順当である。
にしても舐めプ野郎は酷くない??
「はい、第一競技は、障害物競走。この競技場内の出入り口からスタートし、時計回りに一周して競技場内の出入り口に戻ってくる約4キロのコースだ。途中色々に障害物が待ち受けてるから、個性や運動能力、サポート科はサポートアイテムとかを使ったりして、なんとか乗り越えてくれ」
「解説……まあ楽できていいけど」
さっきと逆のことが起きてるがそれはさておき。
ちなみに外周には上級生の有志が脱落者を安全に保護できるよう、スタッフとしてスタンバイしている。
裏方で地味だが、こういう経験が生きてくるからと、オールマイトの洗脳(ちがう)でそこそこの人数が手をあげたのは此処だけの話。
「さあ、スタートの合図が鳴った!最初は外周までの道のり!すし詰め状態の出入り口!」
「これ単に生徒が殺到してるから詰まってるだけなんだよな……証拠に先頭集団は外周に出たようです」
モニターにドローンからの先頭集団の様子が映される。
なんかマリオギャラクシーのアイスマリオのスケートみたいな方法で氷の足場の生成しながら爆走する焦凍にソレを鬼みたいな形相で追いかける爆豪という映像だ。
少し離れて先頭集団。
エンジン使ってる飯田を先頭に十数人で形成された集団。
「リアルタイムで道を作ってそれに乗ってスケートしてやがる……あっ、第1関門のロボットを通りすがりに全部氷の彫像にしちまった!」
「焦凍ぇ……まあ完全に機能停止してないので、ある程度……中団あたりが来る頃にはまた動きだすかと」
そう言ってる間に先頭の二人は第2関門へ到達。
「第2関門ザ・フォールに先頭の二人が到着だ!」
「えっと……校長メモには『平たく言えば谷のエリア。各所にロープが張られてるから飛行手段ない場合はそれを伝って突破すべし。なお……』なんか途切れてる。たぶんそれだけじゃないんだろうな」
爆豪は自身の個性で飛翔、焦凍も空中に氷で道を作る方法を選んだが――的確に腕や脚を撃ち抜かれる。
それぞれ空中ジャンプみたいなことしたりして、安全地帯に入り、そのまま防御しながら器用に通り抜ける。
「スナイプ先生ェ……オトナ気なさすぎる」
「ゴム弾だから貫通とかはないらしい。まあダメージそれなりにあるだろうけどな!」
先頭集団が、2人のクリアと入れ替わるように第2関門に入る。
瀬呂や口田、なんか爆豪が破壊したロボの装甲抱えた緑谷が個性で空中移動するが、スナイプ先生の狙撃はない。
どうやら前二人が突出しすぎてるがゆえの処置らしい。
……口田については鳥たちの協力による空中移動だから狙撃したら法律云々で面倒事になりそうも有るだろうけど。
そんな中、百がパクティオーカードのグローブを装備して、使えるようになった力を発揮した。
「なんだ!? 谷の一部が変化したりして、岩の橋のようなものができた!?」
「ちゃんと谷の間にある浮島みたいなところを中継してるあたり、一直線に対岸までの橋は難しいみたいですね」
錬金術――どこぞの真理の扉の通行料払わないと手にはいらない力と、どこぞのアトリエ世界郡のような特定の手順で材料を別のものに変化させる力――それが彼女の仮契約で獲得した魔法。
まあ、仮契約なので本来より格段に効率落ちてると思われる。
だってエドワード・エルリックならデカい谷に巨大な腕を伸ばして対岸まで届かせた実績あるし(某映画)。
「おっと!八百万選手の作った橋に生徒が殺到して――橋が崩れた!」
「たぶんあそこまて殺到しても大丈夫な橋にしてない。安全地帯に居る本人が渡った橋崩れて困惑してるし」
「あ、ちゃんと谷底には安全用のクッション材が敷かれてるし、有志の上級生たちが保護してるので安全です!」
「代わりに脱落扱いになってるけど」
とか言ってたら焦凍と爆豪が最終関門に。
「最後の関門は怒りのアフガン! 指定のエリア全域に失禁級の衝撃に音と光が放たれる専用の地雷が敷き詰められてるぞ!」
「コレ全国放送して大丈夫?」
「ちゃんと気をつければ踏まずに通れるようなってるらしいから大丈夫だろ」
「ほんとかなぁ(ゴロリボイス)」
とか言ってるが、二人は慎重に進んでる
「絵面が地味!」
「まだ後続が来てないですしおすし」
あの谷でそこそこ足止め食らってるみたいだしな。
「おっと!? 先頭集団も合流!」
「ん?緑谷がガッツポーズしてる。まさかこの関門来ることを期待していた……?」
「まあ、関門はある程度種類決まってるのからランダムだし……ヤマ張るにはちょっと確率低めだけどな……っと!緑谷選手、第1関門のロボ装甲をサーフボードにしてまさかの地雷サーフィンだと!? 爆豪と轟といい、とんでもないなA組!」
「個々の能力は高いですね。協調性は……んにゃぴ……」
「うん?なんだあれ」
オレが言葉濁してるとなんかコース上を飛んでるのをドローンが捉えた。
なお緑谷、焦凍、爆豪で上位3枠をA組が総なめしたが、それどころじゃない。
マジかよ、第七世界神示*1じゃん。
スナイプ先生が攻撃するが、詩魔法で創り出された概念的存在にダメージはいるわけもなく、そのまま最後の出入り口手前まで素通り。
「あっ、降りた」
「出入り口ぶち壊していいならたぶんやったでしょうけど、結城選手自重しましたね」
「ヒーロー科や普通科は名簿見てたけどあんな子いたっけか??」
「サポート科です。本人の気質的に戦うの嫌いですけど」
「ファッ!?」
なお、本人の身体能力的に、後続で来た飯田はじめとした先頭集団に普通にまけて、24位になったのは言うまでもない。
活動報告に本作第一競技の順位があります。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=339129&uid=85604
次回予告(予定と変更の可能性あります)
第一競技の上位46人が勝ち残り、第二競技の騎馬戦が宣言される。
ヒミコたち頼久の女性陣で騎馬作ったり、寧がぼっちしてた娘に騎馬を頼みレイドボスみたいなドラゴン召喚からの大惨事を引き起こしたりと思ったより混戦が発生して……?
次回 「第17話 雄英高校体育祭 その2 第二種目・騎馬戦」お楽しみに!
モチベーションアップのため、
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