オレと彼らのヒーローアカデミア   作:月神サチ

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第3話 雄英高校生活1日目の午前中……

――Side 頼久

 

「この4つの英文の中に1つ文章的間違いがある。……渡我、どれが間違ってるか回答してくれ」

 

「答えはCです。前後の文を踏まえると逆接が妥当ですが接続詞に順接が使われています。他は前後の文の繋ぎ方が妥当なため、消去法ですがCが妥当と判断しました」

 

「正解だ」

 

(思ったより普通の授業だな……)

 

雄英高校入学後、最初の授業。

 

プレゼントマイクこと山田先生の授業なのでてっきり某ドラゴン桜の英語の先生たちみたいなダンスしながらとか追い読みとかするのかと思ったが、そうでもなかった。

 

(まあ、初日から飛ばしてたら、倍率高い受験超えたとは言え、脱落者が出かねないから最初は助走としてゆっくり目なんだろう)

 

そう思うことにして思考をきり上げる。

 

 

 

 

 

「現代文、つまり国語とは文章に込められた作者の伝えたいことと君たち、そして問題者とのキャッチボールです。そして意思疎通や教養の土台となる科目でもあります」

 

セメントス先生が黒板にキャッチボールの絵(なんか上手い)と力強い『意思疎通と教養の土台』の文字を書き、それにズレた感心を向けている生徒。

 

「ここを疎かにすると会話で困る事があるでしょう。極端なことを言えば相手の抽象的な例えと相手が伝えたい本題が自分の頭のなかで噛み合わず、何を伝えたいのか理解できない……あたりですかね」

 

『抽象的な例え→伝えたい本題』と書いて矢印のところに斜線が引かれる。

 

「今までと違う『物事の受け取り方』を身につけるのは大変です。しかし会話をする中で、日常で物事を見る時、なぜを考える時、自分たちの心強い味方になるはずです。この授業を通じて、身につけていただけたらと思います」

 

個人的に前置きにしっかりと時間を使って伝えたいことを伝えてくれる先生にはとても好感が持てた。

 

まあなぜを自分で考えるのがベストであり、基本でもあるんだが、こうやって意識させてくれる人っていうのは本当にありがたいものだ。

 

 

 

 

 

 

『国語ガ意味ノキャッチボールナラ、数学ハ物事を数字デ分析スル為ノツールダ。物理、化学、経済ニ統計……人類ハ数字デ曖昧ナモノヲ理解シ易イモノニ引キ摺リ降ロシテキタ。詐欺師ハ数字ヲ使ウガ、正シク数字ヲ理解スレバ騙サレナイ。サア、マズハ……君タチノクセヲ見セテモラオウカ』

 

 

エクトプラズム先生の数学は単純計算、分野ごとの文章題と数式から計算組み立ての2つの側面からオレたちの計算能力と文章から必要な数字と式を組み立てられるかをテストで確かめた。

 

数学は前提の分野の理解が足りてないと苦しくなる。

 

何処が危ういのか、何処は問題ないか、次の授業で明らかになるだろう。

 

 

 

 

 

 

「漸く昼休みか……」「疲れた……」

 

上鳴と芦戸が伸びてる。

 

「お前ら弁当とか購買のなんか食うのか? ランチラッシュの食事は人気だから長蛇の列になってゆっくり食べれなくなるぞ?」

 

「「それはこまる!」」

 

峰田の言葉にすぐ起き上がって廊下に飛び出す二人。

 

「大変ですねぇ」「頼久の手打ち蕎麦が一番だから」「轟さん頼久さんにまた蕎麦の準備させてたんですの!?」

 

3人寄れば姦しいというが、見てる分にはほほえましいからヨシ!

 

あ、蕎麦ね、ちゃんと用意してあるよ。ほら、解すための水もちゃんと用意してある。

 

スープ入れられる弁当箱のスープのところに麺つゆ、追加の水筒でほぐし水、ご飯入ってるところに蕎麦が入れてあるものだ。

 

「流石私の旦那様」「おっと、既成事実化は見逃しませんよ」「相変わらず轟さんに甘めですわねぇ……」

 

「ほれ。ヒミコのサンドイッチセットに百の好きな食戟のソーマの再現料理の幸平弁当」

 

「流石ですね!」「感激です!」

 

「リア充爆発……いや、蕎麦朝から用意してるのか!? それで自分と他二人に別々の弁当とかお前そこらの主婦が裸足で逃げ出すようなことしてるのなんなん!?」

 

なんか峰田が絡んできた。

 

「オレは3人の奴のあまりものと日の丸弁当だけどな」

 

「ある意味すがすがしいな……?」

 

オレのおかずのタッパーの中身とご飯詰め込まれた日の丸弁当見せたらなんか振り上げたこぶしの下ろしどころを見失ったような顔になる峰田。

 

「……あれ、コレ私たち女子力で頼久に負けてる?」「能力としても、家庭面でも、私たちの立つ瀬がない!?」「お気づきになられましたか(横山孔明顔)」

 

ヒミコは悲痛な顔をなんで個性の応用のモンタージュで横山孔明の顔にしていうかな……?

 

「というか、入浴中に突撃しても身代わりで離脱かますので色仕掛けも成立しないんですよね……」

 

「おめーこんなかわいい子たちに言い寄られてるのに逃げるとか、玉ついてるんか? あぁ?」

 

ヒミコの言葉に青筋立てた峰田がかみついてきた。

 

「ヒミコに手を出したら叔父貴に24時間命狙われておちおち寝られなくなるし、百に手を出したら八百万家に婿としてドナドナ確定だし、焦凍に手を出したらエンデヴァーが焼き殺しに来るし、なんなら完全に責任取れない段階だと誰に手を出そうとソレを理由に爺様と父母が手加減なしの連携でオレをミンチにするって殺害予告されてるからなぁ。少なくとも成人して、一定の経済力持たないと手を出すとかそういうの考えられんのだわ(株とか公安案件でその辺でつつましく暮らせる程度の資産あるけど、百のところからみたら月と鼈だからな……)」

 

「……おまえんちどうなってるの????」

 

オレの説明に宇宙猫みたいな顔したあと、峰田が素で困惑一色な表情で聞いてきたが

 

「私にもわからん」

 

としか返せなかった。

 

「「「(くそでかため息)」」」

 

好意はうれしいんだけどねぇ……優柔不断なのと環境の柵で何とも言えないのだ。

 

 

 

 

 

 

 




頼久豆知識その1
母親の個性白眼を自分の一部として持ち合わせているためか、透明化とか光学迷彩とか大体看破できる。なおそれを今のところA組のほとんどは知らないので……?
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