オレと彼らのヒーローアカデミア   作:月神サチ

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第1章 雄英高校生活に慣れた頃
第7話 朝の頼久とちょっとした一幕


――Side 頼久

 

「頼久!頼久はおるか!」

 

まだ朝日の登らぬ中、鍛錬も兼ねて傀儡五体と厨房フル活用で朝食と弁当を作ってると玄関口から大声が聞こえてきた。

 

厨房と離れてるので傀儡維持しながら窓から屋根を登る。

 

そして屋根伝いに移動して――玄関口にいる我が祖父であり無個性最強と名高い武術家『東方不敗』に声かけた。

 

「朝からどうしたん?まだ朝の5時よ?」

 

「すまんな!うっかりスマホまた壊してしまったので直接用件伝えに来た!」

 

「用件ってなにさ」

 

色々ツッコミどころあるが、話が進まないので続きを促す。

 

「――うちの門下生を朝3時から雄英周辺で走り込みさせていたのだが、校門前に多数のマスメディアがたむろしておったのだ。雄英高校に教員の気配もなく、かといってあやつらは破壊工作してる訳でもないのでな……。どう対処するか確認しておらん故、責任者と繋ぎ取れるお主に確認しに来たのだ」

 

「なるほど……とりあえず朝飯食べる?」

 

「む、孫の誘いは嬉しいが……」

 

爺婆が孫には甘いというのは、世界共通らしい。ちなみにかつて父さんが同じこと言ったときは『食事作る暇があるなら、基礎鍛錬せぬか馬鹿者!』とか返したらしい。

 

それはさておき

 

「どのみち今責任者とか叩き起こしても寝ぼけた反応しかもらえんだろうし、最悪飯食ったあと、オレと爺ちゃんでそいつらの注意引けば生徒が絡まれずに済むかなって」

 

日本のNo.1ヒーローてあるオールマイトが教師してるってネタで視聴率とか売上狙っての生徒待ち伏せな気がするけど……とは言わずに返しておく。

 

「むう……揚げ足取りしかせぬ者たちの相手は殺意のある敵の攻撃を流すより骨が折れるが……」

 

「それに登校する時間帯なら扉間の叔父貴や父さんとかも周辺巡回に加わるだろうし、雄英高校側がなにも手を打たないとは考えにくいし大丈夫」

 

「それもそうだな。ひとまず門下生たちに通達してくる。朝餉に同伴できるよう、20分以内に戻ってこよう」

 

そういうと無個性とは思えぬ速さで町中に消えていった。

 

 

 

 

 

とりあえず人数分の朝食(千手家の朝は基本米主食の和食系である)を掘りごたつ式になってるダイニングにて用意してると、パジャマ姿で寝ぼけまなこなヒミコがやってきた。

 

「おはようございまふ……」

 

「顔洗ってこい」

 

「ふぁい」

 

入れ替わりで焦凍が入ってきた。

 

「……あれ?なんで頼久?」

 

「昨日ウチに百と一緒に転がり込んできたやろがい!」

 

「……そうだった」

 

「はい、顔洗ってきて、どうぞ」

 

「ん」

 

そして焦凍が部屋をあとにして間もなく顔も洗って制服に身を包んだ百がやってきた。

 

「……ん、おはよう」

 

「おはようございます。……指摘とかないのですか……?」

 

「朝の支度も概ねおわって、食べて追加の歯磨きしたら出られるヤツに何か言う必要なくない?」

 

「……たしかに?」

 

宇宙猫顔なオレの言葉に宇宙猫顔で納得する百。

 

たまにポンコツ化するよな、こいつ……。

 

「強いて言えば頼久君的にデコ出し気味なその髪型より、寝るときとかの後ろ解いてるほうが好きくらいですかね」

 

「……!?」

 

顔洗ってスッキリしたヒミコがしれっと暴露し、それに目を丸くする百。

 

アカンコレで髪型変えたりしてソレを八百万夫妻とかが見たら変な勘繰りされる!

 

「理にかなってるし、似合ってるのを無理に変えないほうがいいと思います(必死)」

 

「……プライベートのときは、頼久さんの好きな髪型にしますから……ちゃんと教えてくださいね?」

 

なんか外堀が埋まる音がしたなぁ(白目) 

 

「諦めろ頼久。儂も息子も、なんなら死んだ儂の父や祖父も知らん間に外堀埋められていつの間にか結婚してる。儂の知る範囲の千手の系譜で三十路超えても独身な男は扉間くらいなものだ」

 

なにその(いつの間にか横で爺さんが配膳手伝いしてるの含めて)ホラー

 

「あ、でも安心して下さい。私たちの誰を正妻に選んでも、ほかの子はダメとは言いませんから」

 

「大叔母様みたいに妄執的独占欲はありませんので」

 

「ん、淑女協定」

 

ここから入れる保険、ありませんかね?

 

まあいいか(現実逃避)。

 

とりあえずご飯支度ができたので

 

「日々の食事に感謝を いただきます!」

 

「「「「いただきます」」」」

 

 

 

 

 

特に変わったことはなく、食事終えて傀儡で片付けしながら自分の支度等を確認。

 

そのままオレたちは雄英高校へ登校するのだった。

 

 

 

 

「オールマイトが教員とのことで、何かひと言!」

 

「「「うわぁ……」」」

 

「やはり報道の自由を盾に好き勝手する輩はろくなものではない。だいたいそういうのに限って、自分の不手際は『報道しない自由』と宣って隠蔽するから尚更な」

 

雄英高校の校門前で陣取る取材陣にマイクやカメラ向けられて困惑したり、なんか自己紹介したり、関係ないこと語ってドン引きさせたりと色々居たが……。

 

「あっ!?アレは無個性最強と名高い東方不敗!?」「取材滅多に受けないし貴重なチャンスでは!?」

 

同行していた爺様を目ざとく発見したメディア。

 

8割くらいこっちに駆けてきた。

 

「頼久、儂が囮をやる。残り2割はお主がなんとかして小娘たちの登校を邪魔されぬようしてみせよ」

 

「アッハイ」

 

オレの返事聞いたか怪しいくらい勢いよく明後日の方向に足早に去っていく。

 

地味に取材陣集団が追いつけそうな速度なのが意地悪だが……オレが何か言える立場じゃないから放置だな……。

 

そう思いつつ……校門前にのこってる取材陣へ向かう。

 

3人には傀儡をつけて別口……相澤先生がいる雄英の隠し通路のある壁に誘導する。

 

コレで何とかなるだろう。

 

「! たしか千手柱間の息子だ!」「東方不敗の孫でもある!」「取材ついでに何がいいネタないか聞き出さねば!」

 

さて、適当にのらりくらりしますかね。

 

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