オレと彼らのヒーローアカデミア   作:月神サチ

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頼久は能力全般かなり高いけど、行動や技の反動で行動不能になりやすいので、運用が難しいピーキー寄りなユニットです。

ではどうぞ。


第8話 とあるやり取りに学級委員、そしてひと騒ぎ

――Side 頼久

 

マスゴミのタゲ取りしたりで一仕事終えたオレは今……何故か教室とは別の部屋で葉隠の両親(葉隠さんと相澤先生も同席)に頭を下げられていた。

 

「この度は娘を助けていただき、ありがとうございます」

 

「聞けばオールマイトでも撃退がやっとな存在とか……あなたがいなければ娘は……」

 

「……顔を上げてください」

 

オレの言葉に2人は顔を上げてくれる。

 

「――申し訳ないがその言葉は受け取れない」

 

「!?」「何故ですか?」

 

「因果が逆だからです。――自分が居たから、アレは挨拶ついでにじゃれ合いをした。それにより葉隠さんが危険な目にあった。故に私は葉隠さんを危ない目に合わせたと誹りを受けることは有れど、感謝される理由はない」

 

「それは……」「しかしだね……」

 

困惑する2人に対して、オレは頭を下げる。

 

「むしろヤツの気配に気が付きながら、情報を得るためヤツの存在を隠蔽しギリギリまで彼女を手元に置いた挙句、肝心な時に油断して彼女を逃がす事が出来なかった。――本当に申し訳ありません」

 

「やめてよ千手君!」

 

葉隠さんの言葉に、オレはゆっくりと顔を上げた。

 

「私だってヒーローに憧れて、ヒーローになるために雄英(ここ)に来たの! たしかにあの敵は怖かったし、死ぬかと思った! でも千手君の判断を信じることを選んだのは私! トップヒーローたちのすごいところばかり見て、ヒーローになるなら直面する危険や恐怖を考えてこなかったのも私! だから選択した結果も『千手君だけの責任』で、私の責任まで奪わないで!」

 

「……すまない」

 

オレはそう返すしかなかった。

 

「それを言えば、授業中の生徒の安全保障は授業担当してる教員の責任だ。全部の責任をお前に持っていかれたらオールマイトが罪悪感で萎れかねない」

 

「死体蹴りやめてもらっていいですか?」

 

相澤先生の追撃に思わず返してしまった。

 

「仮免持ちとはいえ、お前は『生徒』だ。自発的犯罪行動ならまだしも、大人でも判断に迷う状況での選択だ。その責任全てがお前にあったらこまる。それにお前の選択は有益な情報とオールマイトが他生徒の安全確保までの時間を作った。オールマイトと情報共有した上であの判断しているのがベストだが、それ結果論だ。過程を踏まえ『その時できた最善かつ合理的』判断していたとオレは弁護してやる」

 

「……ありがとうございます」

 

「それはそれとして、公安からの機密保持と監視都合、安全上の観点から、お前や渡我、八百万、轟が住んでるという日向邸に葉隠も住まわせたい。可能か?」

 

なんか相澤先生がとんでもないこと聞いてきた。

 

「あの、年頃の娘を家族でもない男いる屋敷に共同生活は拙くないです??あと2人分くらいなら部屋ありますけど……」

 

「轟と八百万、渡我は家族だったか。……不純異性交遊していたら反省文なんだが??」

 

「ほぼ家族ぐるみの幼馴染と又従妹、ヒミコは叔父貴の養子で実質家族! 3人とも手を出したら責任問題!」

 

「……言質とれんな。まあいい」

 

懐からボイスレコーダー取り出してスイッチ押す相澤先生。

 

油断も隙もない。

 

「あの武家屋敷は住宅街から離れてるし、先ほど言ったように公安や雄英の思惑的に、葉隠をお前のところで面倒見たほうが都合がいいんだ。邸宅管理してるお前には悪いが、お前の両親には連絡済みで本来の所有者である日向ホノカさんから許可は出ている。つまり提案は合理的虚偽で事後報告の通達だ。あと未遂とはいえ、葉隠の全部見たとか聞いたぞ。責任とるべきじゃないか?」

 

「不可抗力を脅迫材料にするとか人の心ないんか?」

 

「見えすぎるのも考えものだな。とりあえず荷物搬入や部屋についてはホノカさんと柱間さんが昼の間に屋敷の確認ついでに対応しとくそうだ。空いてる部屋に運び込みしておくらしいから、帰宅後荷解きとかを手伝ってやれ」

 

「ふ、不束者ですが、よろしくお願いします?」

 

「アッハイ」

 

ここから(やったら親、公安、雄英、その他多数の面目や話し合いすり合わせの時間を無意味にしてしまうため)ちゃぶ台返しできるわけもなく、両親公認で葉隠さんが我が拠点こと日向邸に住むことになった。

 

 

 

 

「なんかすごく……胃痛してそうな顔してる」

 

透(同じ家の同居人で自分だけ苗字は……と泣き落としに負けた)と相澤先生とともに教室に戻ると、何やらオレと透以外の面々で投票?していた。

 

「ああ、学級委員選出するよう伝えておいたんだった。んで、誰になった?」

 

「いいんちょが緑谷で」「副委員長が八百万です」

 

相澤先生の言葉に生徒たちが答える。

 

緑谷か……クラスの重心になりそうではあるが、規律云々とかその辺大丈夫だろうか……。

 

「わかった、明日正式に学年情報として共有する。来週以降委員長と副委員長は雑務とか割り振るから、心構えしておくように」

 

「「はいっ」」

 

 

 

 

 

 

 

なんやかんやで昼休み

 

 

 

 

「とりあえず日向邸(ウチ)に住民が増えることになったから、よろしく」

 

「よろしくお願いします」

 

お弁当持参してきたので、机並べて5人(オレ、ヒミコ、百、焦凍、透)で食べることに。

 

峰田が血涙流してるけど、手を出せない生殺しだぞ?

 

「包囲網が強くなりましたわね」「連携して追い詰めるのは狩猟の基本」「私たちが見えないのを良いことに、頼久君のいるところで何も纏わず行動しないでくださいね?」

 

「お父さんじゃないんだからやらないよ!?」

 

「逆にやってた葉隠さんのお父様、よく嫌われませんでしたね?」「クソ親父がそんなのやってたら、私なら氷漬けにする」「実の家族より、養父より、頼久君といるほうが長いのでノーコメント!」

 

シングルファザーしてたほうが面倒くさいの寄ってこないとか抜かしてる叔父貴のネグレクトっぽい闇(実際養子になった小学生あたりからヒミコはほぼオレと母さんが世話してた)はさておき。

 

「オレは見えそうになったらセルフ石破天驚拳で顔面を破壊するから問題ない」

 

「ちがう、そうじゃない」「へんなところでズレてますわね……」「そこは透にタオルとか上着とか羽織らせたあと私たち呼んで説教タイム」

 

うーん、そういうもんか?

 

とか思ってたら、急に警報音。

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください』

 

「な、なんだ!?」「侵入者!?」

 

オレはすかさず六道仙人モードと白眼集中を発動。

 

敷地の一角が不自然に壊れ、取材陣が侵入している。

 

先生たちがそれを感知してそちらに向かってる。

 

「……陽動だとすると、本命は反対方向、あるいは……!?」

 

オレは悪意探知と白眼のフル活用で敷地内を調べていると、職員室に悪意の気配が2つと、1人の人間の気配を探知した。

 

しかもその悪意の片方は、人間の方に向かっており――

 

「間に合えっ!」

 

オレは構内にしかけたうち、職員室に最も近いマーキングを頼りに飛雷神を発動し、そのまま突貫。

 

扉が吹き飛んだが、その扉ごと悪意のソレを吹き飛ばせたのでヨシ!(現場猫)

 

「教師共は居なくなったってのに……なんなんだよ……!」

 

オレがドア毎吹き飛ばした相手――手だらけの男がそう呻く。

 

「死柄木! 目的は達成しました。 退きますよ」

 

もう一つの悪意……黒いモヤのようなヤツがそういうや否や黒いモヤで二人が溶けるように消える。

 

「……取り逃した……っ! すみません、大丈夫でし……た……か……?」

 

そのあとハッとしてオレは襲われた?相手を確認するが……声が急にでなくなった。

 

「えっと、大丈夫です。助けてくれて、ありがとうございます」

 

前世の記憶として脳裏に焼き付いている少女の、本来の姿と瓜二つで……。

 

「……えっと……?」

 

困惑する彼女を心配させないために、言葉をひねり出す。

 

「無事そうで何よりだ、イオン」

 

「えっ? なんでその名前――」

 

違う!彼女なわけない!オレは何を言っている!

 

「いや、とにかく……無事そうでよかった」

 

オレがそう零してる時に相澤先生が戻ってきた。

 

「おい、一体何があった!?」

 

そういえば突貫かました衝撃で色々散らかってしまったな……。

 

「敵2名職員室にいるのを察知し、同時にこの人に片方が近づいていたため、やむなく飛雷神の術などを併用した上、職員室の戸ごと突貫して敵を吹き飛ばしました。直ぐにワープような力で逃げられましたが、この職員室で残りの片方が何かを探して盗んだのは敵たちの会話でほぼ間違いないでゴホッ」

 

アカン、反動考えずに白眼集中して六道仙人モードも発動してたの、会話中に解除したせいで……(9割飛雷神の反動なのでもう少ししたら追加の反動が来る模様)

 

「良くやった。――先生方は手分けして盗まれたと思われる資料の精査と千手保健室への介助、それとこの女子生徒のケアを!」

 

とりあえず……必要なことを伝えられて、敵に襲われそうな……あのこそっくりな……娘……たすけ、られ……

 

「だ、大丈夫!? きゅ、救急車!?」

 

あの子と瓜二つな声だなぁ……とか思いつつ、意識を手放した。

 

 




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