【読者参加型】スポットライトは当てられず   作:サイコロに魂を売れ

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プロローグ その一

 や、ようこそ。八百万の神々よ。あまり居心地のよい場所とは言えないが、それでも君達に縁ある者が関わる事なのでどうか飲み込んで話くらいは聞いて欲しい…………良いかな? よさそうだ。

 

 では、始めよう。

 

 この世界はあまりに不定形でこうと決めた形は存在し得ないが、そうであろうとも名乗ることはしておこう。私の名はガイド、テラリアと呼ばれるゲームでハードモードに行く手前で焼却されるような存在さ。言い換えると吹けば飛ぶ塵のような存在ともね。

 

 さて、親愛なる神々よ。

 単刀直入に言うのであれば君達にどうか頼まれて欲しい事がある。

 

 

 君達が愛する世界、そのうちの一つの惑星たる「地球」より光を当てられぬ者が別の世界に落ちようとしている。光というのは所謂(いわゆる)脚光、スポットライトのようなもので、ともすれば世界の主役にはなり得ない存在という事でもある。

 

 その世界は魔法と呼ばれる特異な法が世界を支配し、それに適応した地球では考えられない生き物が数多く存在する。もちろん、危険度は地球に比べるべくもない。そんな世界に何の因果すら持たず生まれ落ちようとしている。

 

 私はガイドでその役目は誰かを導くことである。私の助けを求める人間は多く、これまでに幾度となく路の先を照らす灯となったが、この度案内する事になった者は些か特殊な立場にある。それは決していいものではなく本人からすればはた迷惑で理不尽なものだろう。

 

 その者は取り分けて特別な力を持たず、かといって何も持ちえないワケではない。生まれた時より配られたカードはゼロではなく、といっても他より恵まれていると言えるほど上等なカードではないだろうね。一般的と言い換えられよう。

 

 才能を数値化してみるとこうなる。

 

───────────────

名前
性別
享年79歳
職業 環境分析技術者
趣味乗馬、変装
特技子供に好かれやすい

 

生まれ ステータス値
7 器用8敏捷8
4 筋力4生命5
11 知性6精神10

 

性格・特徴
中立・善
特徴
神経質
照れ屋
嗅覚障害
変装趣味がある
経歴
家族 父、母、妹、弟、弟
友人関係なし
結婚歴バツイチ(現在独身)
特徴
同じ夢を何度も見る
師と呼べる人物がいる
絶対に知られたくない秘密がある

───────────────

 

 彼はどうやら順風満帆に生を謳歌したようだ。高い『心』の生まれで国家資格である環境測定分析士の資格を取ったようだね。反面『体』の値が一般的な人よりも低い。でもステータスを見るにその短所を克服しようとした努力が見られる。長所を伸ばすよりも短所の克服に目がいくタイプなのだろう。

 

 結婚歴は1回でその後独身を貫いている。また、友人関係もなかったことからあまり外向的ではない。やや社交力に難があるように見える。全うに生を謳歌したのを見るに“やや”程度だがね。

 

 ……ふむ、趣味が乗馬、変装か。現代で言えばコスプレに当たるのかな。その趣味を隠して生きてきたのだろうね。隠すべきものとしての認識が強かったのだろう。後者はわからなくもないが前者を隠すのは珍しい。寧ろ外向的な趣味として興味関心を引かれるのだろうが、それが苦手だったのかもしれない。趣味に生きる人、といったところか。

 

 

 正直な事を言えばあまり“選ばれる”に足る人間にはないようにみえる。私自身のガイドの役目を全うした経験と照らし合わせるとね。そのどれもがあまり素養に恵まれぬ者達であり、二度目の生で取り返そうとするハングリー精神があった。それらと比較すると彼はどう見ても人生に満足しており、あまり積極的に動くようには見えない。

 

 ……だがこうして脚光を当てられない事になっていると見えてくるものもある。つまり彼はその生から主役足り得ないのだろう。だからこそガイドという特別とも言えぬものを与えられているだけだ。異界の神からすればそれだけで十分のように見えたのだろうね。ある種の慈悲がその生から最低限のものに落ち着いたとみなす事が出来る。

 

 ちなみにだがこうして選ばれてしまった者には総じてガイドが憑くことになっている。……あぁ誤字ではないよ。文字通り、監視の意味も含まれているから矢面に立つよりも影から導くように出来ているのさ。今回ばかりは些か裁量外……過干渉にあたるがね。

 私は別に超常的な存在でもなければ人々を陥れる悪鬼羅刹の類ではない。ただ、導く事が役目であり、少しばかりお節介なのさ。

 

 さて、話を戻そう。例え彼が異界の神より見捨てられようと私はガイドという役目を全うする為に君達八百万の神々に助けを求めた。此処まではよろしいか? あぁ、そうだとも。勝手に選ばれたのに見捨てられるのはあまりにもあんまりだろう。それがたとえ、二度目の生を望んでいなかったとしても。

 

 君達には私と一緒に彼を導くのを手伝ってもらいたい。もちろん、君達が介入する事は異界の神からすれば歓迎されない行いだろう。だから、一部制限を設けた。それは、彼が様々な目的……クエストをクリアした時点でその恩恵を与える事が出来るという制限だ。

 

 どうか、どうかよろしくお願いしたい。遠い世界に誘われる可愛い子供を。君達を敬い、時に恐れ、時に祀る。米を食べ、雨風と共に過ごしてきた日本人たる彼を、どうか共に導いて欲しい。

 

 

 ……君達がもし導いてくれるというのなら、最初の恩恵を選んでもらいたい。彼がその世界でどのように生きていくのか。その指標(みちしるべ)となる選択だ。

 

・肉体(既存の『技体』に+の補正)

・才能(才能一覧より選択)

・知識(その世界での一般的な知識、また既存の知識とすり合わせた情報追加)

 

 この三つから選んで欲しい。だが恩恵は必ずしもメリットばかりではない。祝福と呪いは表裏一体であり、だからこそバランスが保たれるものだ。

 

 

 肉体の恩恵はいわばその世界の適応だ。ランダムな要素を引けばその要因で性別が変わってしまうこともあろう。

 

 才能の恩恵はいわば外付けの適性だ。本来持ち得るものではないから、扱うのに苦労するかもしれない。

 

 知識の恩恵は異界の情報だ。適応するための時間を飛ばす事は出来るが、それがかえって邪魔になる事もあるだろう。

 

 

 こうでもしないと異界の神は納得してくれない。そもそも、異界の神の箱庭に手を伸ばしているのは此方の方で外様なのはやはりこちらだ。だからといって愛しい子供を見捨てる理由にはならないとも思うがね。

 

 さぁ、選択は君達に一任しよう。それがどのような因果を辿るにせよ、きっとそれが彼を救う手立てになる。




2026/04/10 追記
2026/04/12に投票を締め切り、次話を投稿します。
同票数の場合、抽選を行います。また、この抽選に限らず様々なダイスによる数値はすべて一発ぶりしたものを適用しています。
2026/04/13 追々記
特殊タグの採用により加筆、修正を行いました。

最初の恩恵はどれか

  • 肉体(既存の『技体』に+の補正)
  • 才能(才能一覧より選択)
  • 知識(その世界での一般的な知識)
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