オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話 作:みかづき椛
闇夜に包まれし幻想郷にあるサッカースタジアム内では、早苗・シラウオ・フナの三人が会話をしていた。
「あ、そう言えば試合は満月の夜になったから昼夜逆転しないといけませんね……」
「期間が延びたんですか?」
「何かの謝罪ってことで晴奈からの提案です」
早苗はシラウオの問いかけに静かに答えると、フナは口を塞ぐシラウオの手を振り払った。
「あんまり延びてないけどね!」
「そう言えば……フナちゃんはよく大きな声を出してるけど、くノ一なの?」
「お姉ちゃんとは正反対で私は不器用で居合切りが好きなだけ……つまり忍者ではないんで。あと、私たち姉妹は不死で、先祖代々から受け継いだ無属性の魔法が使えるんです!」
フナの笑顔による説明を聞き終えてから数秒経つと早苗が突然、ハッとした表情に変わる。
「じゃあシラウオさんはこの命に代えてもレミリアを守る! じゃなくて、命に代えなくても守るだったんですね!」
「はい……」
「それにしても……フナちゃんは無感情な姉の反動でも出たのかってくらい、よく声が出てますね」
「お姉ちゃんのせいなんです。お姉ちゃんが全然構ってくれないから……」
フナは寂しそうな表情で無表情のシラウオを見つめ始めると、早苗は苦笑いを浮かべていった。
◆
次の日の夜、コチヤーズはサッカースタジアム内で埴輪も参戦している紅白戦を行っていた。
「あれ?」
ドリブルをしている最中、違和感を覚えた様子の早苗は足元を見ると、ボールが消えていた。
「やっほ〜」
「また取られた……! 難しすぎません!?」
ボールを足の裏で抑えているこいしが手を振られた早苗はふくれっ面に変わり、文に近付かれる。
「ちょっとでもボールが変に動いたら即反応した方がいいですね」
「文さんも奪われまくってるじゃないですか」
「……恐らく咲夜さんはもっと手強いはずです。頑張りましょう!」
「逃げた……ってあれ?」
何かに気付いた様子の早苗は斜め上を指差すと、普段着のレミリアが上空で練習風景を見下ろしていた。
「あそこにいるのはーー!! 復活したレミリアさんーー!!」
文は叫び声を上げると、レミリアは静かにライン際に降り立った。そこへコチヤーズメンバーが集まる。
「おっ、もしかして練習に参加したいとか?」
「するわけがないでしょう」
サバミは質問に対し、レミリアは首を横に振ってきっぱり断る。サバミの表情が沈み、うつむいた。
「うぅ……」
「実はあなた……シラウオが私と一つになる運命を見てね……わけもわからず来てみたわ」
レミリアは右手の人差し指をシラウオに向けながらそう言うと、サバミは勢いよく走り始めた。
「ぬおー! それってミキシマックスってことかー! 紅白戦を一旦中止しよう!」
「え……?」
レミリアがきょとんとした顔に変わり、数十秒後にサバミが赤いリュックのようなものを背負って現れた。
「早速行くぞ!! ミキシマーーックス」
マイナスの刻印がある銃とプラスの刻印がある銃から黄色い光線が放たれ、レミリアとシラウオに衝突する。
二つの刻印が点滅し始め、歯を食いしばるシラウオは白髪ショートから薄青紫色のショートに変わった。
「運命で見たやつってこれだろ? レミリアのオーラをシラウオにぶつけ、強化する……」
「え……?」
レミリアは戸惑うもすぐさま真顔に変わり、変化したシラウオの顔をじっと見つめ始める。
「まぁいいわ。私のパワーとスピードを使って負けたら許さないから。覚悟しておきなさい」
「分かりました」
シラウオは軽くお辞儀をしながら返事をした直後、紅白戦が再開されてシラウオにボールが渡る。
(……来た)
足元のボールが消えた瞬間、シラウオはすぐさま振り向いて足を伸ばし、こいしからボールを奪った。
「ついにこいしからボールを奪ったーー!! さすがお姉ちゃん!!」
興奮気味にフナは叫ぶと、シラウオは立ち止まり、周りに数羽のコウモリが群がって飛び始める。
「ヴァンパイアロード」
赤色エネルギーがまとわりついたボールをシラウオは蹴り飛ばし、コウモリと共にゴールを襲わせた。
「ゴッドフィンガーズ!」
ゴール前に立つ橙の背後に出現した巨大な結晶が砕かれ、中から黄金で骨組みの右手が出現した。
橙は右手を払うような動きをすると、ゴール前に橙色のエネルギーで出来た線が五本出現。
五本の線が束ねられ、ボールと激突するも、威力を止められずに橙の横を通過し、ゴールを許した。
「強い……!」
「さ……さすが過ぎるお姉ちゃん! これで白組リード!」
両腕を突き上げたフナは笑顔でそう言うと、立って観戦しているレミリアがしょんぼりとした顔に変わった。
「え……紅組じゃない……」
出てきた必殺技
シラウオ ヴァンパイアロード
橙 ゴッドフィンガーズ