オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話 作:みかづき椛
ある日の夜、空は満天の星空であった。サッカースタジアムは幻想郷の妖怪の山の上で浮いていた。
スタジアム内の通路では、引き締まった表情の早苗と文が会話をしながら歩を進めている。
「スタジアムを妖怪の山に移したら諏訪子様と神奈子様を試合に出しますかね……」
「私も飯綱丸様と……ついでにはたてと椛も試合に出てくれればいいんですがね」
「観客の方はどうです?」
早苗の質問を受けた文はニヤリと口角を上げ、太々しくも不敵な笑い声が通路に響き始めた。
「もちろん宣伝しまくって観客大量の予定です。ふっふっふ〜……次の試合、完全アウェーで晴奈をやりづらくさせますよ〜!」
◆
一方その頃、ベッドがある簡易な部屋にいるサバミは険しい顔のフランドールと会話をしていた。
「ねぇサバミ。私、スタメンに選ばれるわよね?」
「さぁ……スタメンはカサゴとアシカが決めるが……私はフランドールが選ばれると思うぜ!」
サバミは笑顔でそう答えると、フランドールは感情がなくなったような真顔になり、サバミを見つめ始める。
「試合の時間が夜なのは、吸血鬼である私がメンバー入りしたってことを知ったからなのかしら」
「さぁ……フランドールがスタジアム入りしたの見かけたんじゃね? あいつは練習を覗くような真似だけはしないと思うし」
少しだけ慌てた顔付きのサバミはそう答えると、フランドールは部屋のドアノブに手をかけた。
「あぁ……そう言えば紅魔館でクリアナイトが負けた時、晴奈が私の心の中で、『あと引き分け以上で……』と、嬉しそうに言ったのよ」
(操る魔法が解けた瞬間、ギリ晴奈と繋がっていたから心の声が聞こえたのか……)
「負けたのにおかしいわよね。それじゃあ」
フランドールは部屋を出るとサバミはベッドに座り、力が抜けたようにうつむいて深いため息を吐いた。
(危なかった……あのことがバレたのかと……フランドールは毒が効かなかった分、操る魔法を解除した瞬間に晴奈の声を聞く余裕があったのか……)
◆
しばらくして、走る早苗は観客の声でざわつくフィールドに入り、クリアナイトベンチの方を見つめ始める。
そこには金髪のショートボブ、黄色いシルクハットを被る黒いユニフォーム姿の少女――洩矢諏訪子がいた。
さらに、髪が紫がかったボリューミーなセミロングで赤いユニフォーム姿少女――八坂神奈子の姿もいた。
「やっぱり……スタジアムを妖怪の山に移動させたから来た……!」
ベンチ前に立つ晴奈は早苗を鋭い目つきで見つめ始めると、空から文が早苗の前に降り立つ。
「私が目当ての方もいますねぇ……」
文は紺ロングに青い小さな被り物を乗せてキャプテンマークを巻いている少女――飯綱丸龍に注目し始めた。
龍の隣には紫のリボンで茶髪ロングツインテールにまとめている少女――姫海棠はたてが立っている。
はたて同様、龍の隣には白髪ショートに赤い小さな被り物を乗せて犬耳の少女――犬走椛も並ぶ。
「あれ? 二人とも早いね?」
その場に現れたアキスは不思議そうに二人を見た後、ベンチ前に立つ一名を見て真剣な眼差しに変わる。
「妖夢……」
半霊とともにいる赤いユニフォームを着用している妖夢もクリアナイトベンチ前に立っていた。
◆
コチヤーズの選手たちはベンチ前で準備運動などを行っていると、文がクリアナイト選手の二名に注目した。
一人は首元に紐で吊るした鍵があり、薄い青のツーサイドアップで緑色の帽子を被る少女――河城にとり。
もう一人はにとり同様鍵があり、薄緑色のセミロングに濃い緑色の帽子を被る少女――山城たかねであった。
「河童もいるようですね。にとりとたかねが」
ベンチに座る藍は鋭い目つきで狐の尻尾と耳がある金髪セミロングの少女――菅牧典を視界に入れた。
「下賤な狐もいるようです……」
「え〜! 下賤な狐だなんて卑しい〜!」
「……お前も下賤なキノコだろ」
ケラケラと笑うキクラゲの背後にいるラックはそう呟くと、毒キノコを投げつけられ、間一髪でよけた。
「危なかった……ツッコんではいけない者にツッコんでしまった……我は緊張しているのか……」
「あとの二人は……」
魔理沙は茶髪ショートで左目を覆う面と燃えている鳥の化石を身に着けている少女――磐永阿梨夜に注目した。
さらに、紺色のショートヘアーに白いマントと虹色カチューシャを着けている少女――天弓千亦にも注目する。
「市場の神もか……救っておかないと大変だな……」
◆
数分後、クリアナイトはポジションにつく。キーパーは諏訪子。DFは阿梨夜、椛、神奈子、典の四人。
MFはたかね、妖夢、はたて、トップ下のにとり、龍の五人。FWは千亦でワントップであった。