オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話 作:みかづき椛
正邪
玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
玉兎 玉兎
リード 魔理沙
シラウオ フナ キクラゲ 咲夜
文 妖夢 早苗 アキス
ラック
コチヤーズ(早苗のチーム)
試合が開始される数分前、ベンチ前でリードシクティスと咲夜の二人が真剣な眼差しで話し合っていた。
「時間を操る能力に規制がかけられるのね」
「はい。ボールに触れた状態での時間操作は即退場。相手の必殺技発動中や、フリーキック中の時間操作も同様です。ただし、時間を操っても必殺技になる場合は違反になりません」
「なるほど、理解したわ」
話を終えた咲夜は平然とした顔で振り返り、他のチームメイトとともに準備運動を始めていった。
◆
開幕戦は後半25分を迎えた頃、双方無得点の状況で、ボールを保持する玉兎に妖夢が迫った。
「止めます! スピニングカット!」
妖夢は跳躍し、全身を横に一回転し、足先から放たれた三連の青白い斬撃が玉兎を吹き飛ばす。
「よし!」
妖夢は他の味方へ向けてすかさずボールを蹴り飛ばすが、軽々と玉兎にトラップされてしまった。
「みょん……! パス難しい……!」
「どうした!? 先程からミスが目立つぞ! コチヤーズ!!」
遠くから玉兎は無回転シュートを放つ。ボールは蛇のように軌道を変えながらゴールへ吸い込まれていく。
(くそっ……!)
歯を食いしばり、突っ立っていることしかできないラックの隣に、咲夜が瞬間的に移動した。
振り上げた咲夜の右足で無回転シュートは鋭く弾かれ、フィールド中央に向けて飛んでいった。
「あなたはパワーのあるシュートに集中して」
「分かった! すまん!」
ボールを受けた玉兎付近、黒髪ショートに赤い頭襟をかぶる少女――射命丸文が風を纏った右足を振り上げる。
「サイクロン!」
上昇気流のような風が玉兎を吹き飛ばし、浮いたボールを文が胸でトラップし、シラウオへパスを送る。
文のパスも虚しく玉兎にインターセプトされ、その様子を見ていた文は悔しそうに唇を噛み締めた。
「あやや……まだ慣れませんね……」
◆
咲夜はゴール前に現れては玉兎の無回転シュートを蹴り返していく、第二のゴールキーパーとなっていた。
ラックはただ、咲夜のプレーを申し訳なさそうに後ろから見ることしかできずにいた。
◆
後半アディショナルタイム残り1分になった頃、咲夜の蹴りで飛ばされたボールがタッチラインを割った。
審判の笛の音が鳴り響き、観客席がざわめき始める。コチヤーズの選手が一斉にベンチに視線を送る。
「ここでクリアナイト交代です! 背番号38の選手と代えるようです!」
赤と黒のユニフォーム姿、左腕に白いキャプテンマークをつけている黒幕子がフィールドに足を踏み入れた。
「なんと! 今までクリアナイトのチームを操作していた黒幕子選手が自ら出るようです!!」
クリアナイト(黒幕子のチーム)
正邪
玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
玉兎 黒幕子
リード 魔理沙
シラウオ フナ キクラゲ 咲夜
文 妖夢 早苗 アキス
ラック
コチヤーズ(早苗のチーム)
コチヤーズの選手たちが動揺する中、タッチライン際にいる玉兎がスローインの構えを取る。
「絶対に黒幕子にボールを渡さないでください!」
早苗の叫びに応えるように、文が突風のような走りでスローイン直後のボールを胸でトラップした。
「文選手! 黒幕子選手にボールを渡しませんでした!」
「シラウオさん、今です!」
パスを受けたシラウオはドリブルをし始める。視界の先、リードシクティスが三人の玉兎に囲まれていた。
(不調の理由はわからない……でもここはリードさんに賭けるしかない)
内心そう決断したシラウオはクロスを上げる。玉兎は誰も反応せず、リードシクティスのみ跳び上がった。
「ダイナソーブレイク!!」
恐竜の化石と踏みつけられたボールがゴールを襲い始めた時、五人の選手がゴール横に張り付いた。
(ゴールを抑えつければゴールずらしは使えない……! これで得点だ……!)
フナはゴールを抑えながら内心そう思った時、猛スピードで駆けつけた黒幕子がゴール前に立つ。
振り抜かれた右足の甲でボールの勢いは完全に殺されて芝生に落下。フィールドは静寂に包まれた。
「黒幕子選手! リードシクティス選手のダイナソーブレイクを片足のみで止めましたー!!」
「そんな……」
コチヤーズの選手たちが愕然としていると、黒幕子はリードシクティスの横をとてつもない速度で駆け抜けた。
「なんとしても止めてーー!!」
早苗の叫びに頷いた咲夜は能力で瞬間的に黒幕子の背後へ移動し、ボールを奪おうと右足を伸ばした。
(私の能力を使えば止められるはず……)
咲夜のつま先がボールに触れた瞬間、黒幕子はヒールリフトでボールを高く上げ、ドリブルを続けていく。
「かわされた……!」
常にクールを崩さない咲夜であったがこの一瞬、ショックを受けたような顔つきに変わった。
出てきた必殺技
妖夢 スピニングカット(アレス)
文 サイクロン
リードシクティス ダイナソーブレイク