オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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背番号
カサゴ 35


   十八話 第二試合、キックオフ

 開幕戦から十日後の昼過ぎ、晴れた幻想郷の上空に浮かぶサッカースタジアムの観客席にはパラパラと妖精や人間たちが席に座っていた。

 コチヤーズのベンチ前には十二人の選手が集まり、円陣を組んでいた。

「今日こそ勝ちましょう!」

 キャプテン早苗の気合のこもった声かけをすると、空からふらと萃香がベンチ前に降りてきた。カサゴが立ち上がり、明るい笑顔で手を振って迎える。

「萃香さん!」

「カサゴか。いや〜、監督に相応しい者に話したら駄目だった」

「いますけど監督……」

「え……」

 酔っぱらい気味だった萃香が酔いから醒めたようにハッとし、ベンチを見ると、そこには残無が座っていた。さらにその隣には濃い紫のロングヘアにラベンダー色のロベリア帽子を深くかぶり、チャイナドレスをしっかりと着こなした豫母都日狭美が立っていた。

「残無? それに地獄の案内人までいるな……私に勝ったから監督はやらないはずだが……」

「儂は監督ではない。監督は日狭美に任せる。ということじゃ」

「はぁ」

「萃香様、私が監督になったからには勝利は絶対に逃しませんから安心して見てくださいまし!」

 萃香は安堵するようにため息を吐き、残無の隣に腰掛けた。

「どっちにしろ同じだったのか……?」

「まぁ、共に見届けようスカウトマン萃香よ」

「スカウトマン萃香様!」

 残無と日狭美が同時にからかうように微笑む。

「変な呼び名やめろ〜!」

 数分後、対面のベンチにクリアナイトの選手たちが瞬間移動で現れた。その十一人は黒いユニフォームに白いキャプテンマークを付けた黒幕子。赤いユニフォームを着用している八人の玉兎。

 そして、同じく赤いユニフォームを着用しているのは、水色のロングヘアに桃の実を乗せた帽子を被る比那名居天子、白に赤いひらひら付きの羽衣に赤いリボンの触角帽子を被る永江衣玖の二名であった。

「残無様、来ましたわ」

「そのようじゃな」

「今回は黒幕子がキーパースタート……点取れそうですか? 魔理沙さん」

 妖夢の質問に魔理沙はニヤッと口角を上げた。

「誰が相手でも新しく覚えた必殺シュートで決めてやるぜ」

「さすが魔理沙さん! 頼もしいですね!」

 微笑みながら早苗は魔理沙の背中を軽く叩き、自身のポジションに向かっていった。

 ベンチとベンチの間にいる棒マイクを持つカナが大きく息を吸う。

「さぁやってまいりました! コチヤーズ対クリアナイト二試合です! 開幕戦と違うところはコチヤーズは咲夜選手に代わりカサゴ選手がスタメン、対するクリアナイトはキーパーに黒幕子選手、ツートップに天子選手と衣玖選手が入るところです!」

 センターサークルに置かれたボールの前に天子と衣玖が並ぶ。天子は無表情ながらどこか自信に満ちているようだった。

 クリアナイト(黒幕子のチーム)

      黒幕子

  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎

  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎

     天子 衣玖

    リード  魔理沙

  シラウオ フナ  キクラゲ カサゴ

  文  妖夢  早苗 アキス

      ラック

 コチヤーズ(早苗のチーム)

 審判の長い笛の音が鳴り響く。

「今、キックオフ!」

 天子が衣玖へ軽いタッチでパスした瞬間、黒幕子を除くクリアナイトの十人が一斉にコチヤーズゴールへ向かって走り出した。

「いきなり全員攻撃!?」

 素早い連続パスでボールはあっという間に天子と衣玖がゴール前へ駆け込む。二人は左右の立ち位置を瞬時に入れ替え片足ずつ重い蹴りを入れる。

「イナズマ1号!」

 激しい黄色い稲妻をまとうボールがゴールを襲い始める。ラックは渾身の力で両手を広げてボールを受けるも勢いは止まらず、ラックごとゴールネットまで吹き飛ばされた。

「ゴール!! 開始わずか1分でクリアナイトが先制しました!!」

 圧倒的な攻撃にフィールドの残無を除いてコチヤーズメンバーたちはゴールを呆然と見つめた。




天子と衣玖 イナズマ1号
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