オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話 作:みかづき椛
真空の闇に亀裂が入り、割れて一人の白い装束をまとう女の子が吐き出されるように出現する。
その女の子の特徴は黒髪のおかっぱで、首の左側に三日月形の傷跡がある若い女の子だった。
「私をクロマグロから突き放し、百年閉じ込めた神……」
女の子の目の前に刀が出現。柄の部分を女の子は両手で強く握る。憎しみを込めるように。
「あなたとあなたが創った世界を……消してやる」
◆
丸いテーブル一つと椅子三脚がある壁も床も天井も全て白い部屋で3人、椅子に腰掛けていた。
ほおずきみたいな赤のロングボブとおでこの角がある見た目が大学生くらいに若い女性、ユニ――
クリーム色の長い髪をなびかせ背中に純白の翼を持つ、同じく大学生ほどに若く美形の男性、ペガなどがいた。
「今日は急な呼び出しに応じてくれてありがとうございます」
水色長いポニーテールが特徴の若い見た目の女性、リードシクティスがその場に瞬間的に移動して挨拶した。
ペガが勢いよく立ち上がってバサリと翼を自慢げに広げると、リードシクティスに睨まれる。
「落ち着いてください。ペガ」
「リードちゃん、ペガはああいう奴なのは分かりきってるから気にしないほうがいいよ!」
クスクスと笑いながらユニはリードシクティスに指摘した。リードシクティスは頬を膨らませ、席に座る。
「相変わらず固いなリード君は。それで、本家地球の月から、異世界の魔力が感じられるという話についてだが……」
「はい。古い文献を当たったところ……百年ほど前に失敗した世界の神候補を宇宙に封印したらしいのです」
「神候補……!?」
ユニとペガが同時に目を見開き、声を揃えて叫ぶ。それは神々ですら驚く内容の事案だった。
「つまりリードちゃんの先代だったかもしれない人ってこと? なんで封印されたの?」
「はい。力が強すぎて暴走したせいなのか仕方なく封印したのだと思われます」
「ならば……百年もの間、封印されてたってことか」
「ねぇ、そういえばリードちゃんって弟さんと二人で神やってるよね? 一度失敗したから二人体制にしたとか?」
リードシクティスの肩がピクリと動くと、ペガが羽ばたくのを止めて席に座り、テーブルに片手をついた。
「どうする? 今から四人で戦って止めるのか?」
「それが……今、その子は幻想郷に移動したみたいで」
「幻想郷!? 少女ばかり活躍しているって噂の……?」
「だから……こちらも未婚の女性強者だけで編成しようと思っています。他の世界からの援軍は要りません。私が管理する世界の問題なので」
謎の提案をしたリードシクティスにむけてユニとペガは首をかしげ、不思議なものを見る目に変わる。
「……相変わらずルールに縛られる女だな」
「あ、リードちゃんが少女なら私も少女だよね!」
「ちょっとユニ、あなたの世界はどうするの?」
「え? 友達でしょ?」
リードシクティスへ軽い返事をしながら肩を組んできたユニに向けて、神の二人は顔をしかめる。
「リード君は弟がいるから、一人神が留守になっても大丈夫ではあるだろうがな」
ペガの一言の後、リードシクティスは顔に力が入り、完熟トマトのように頬が赤くなる。
「弟は……攻撃特化なんです……! 私がいなければ……!」
「過保護だな」
「……話は終わりです。皆さんにはあの女の子の動向にだけ注意してください」
ふてくされたかのように頬を膨らませたリードシクティスはその場から瞬間移動で姿を消した。
「リードちゃん……あの子、私たち三神が揃っても勝てるか怪しいのに……どうするつもりなんだろう……」
◆
異世界の野原に囲まれた小さな木造の家、その部屋にいるのは紺色のショートヘアの若い女性、サバミ。
サバミは椅子に座りながら横長のゲーム機を両手に握りしめ、そのゲームに熱中していた。
「よっしゃあぁぁ! 勝ったぁぁ!」
両腕を天井に向かって突き上げ勝利の雄叫びが部屋に響くと、部屋のドアノブが回る。
黄色いショートヘアの女の子――カサゴが入室し、少し呆れたような表情でサバミを見つめる。
「お姉ちゃんまたイナズマイレブン? 全然飽きないね」
「一生止めない! カサゴもやれって、なまら面白いから」
サバミは棚に手を伸ばし、四角いゲーム機をカサゴの胸に押しつけるも、受け取りを拒否される。
「男子とばっか遊んでると女子力なくなるよー?」
「元々ねぇから。私は酒とタバコとイナズマイレブンが好きなんだ。いつかリアルでやりたいぜ〜」
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