オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        衣玖
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     天子 玉兎

      魔理沙
  文   早苗     萃香 妖夢
シラウオ   フナ   リード キクラゲ アキス
      ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  二十四話 普通の魔法使い

 コチヤーズ対クリアナイト第二試合の後半25分頃、スコアを0−9とクリアナイトが圧倒していた。

(せめて1点……! 可能性があるとしたらやっぱり魔理沙さんしかいない……!)

 考えごとをしている早苗の隙を突くように玉兎がスライディングでボールを奪う。

「しまった! せっかくのチャンスが!」

 玉兎たちはパスを天子へ送ろうとしたが、リードシクティスがカットし、再び早苗へパスを戻した。

「何度でもチャンスを作ります! なので攻撃はお願いします!」

「リードさん……!」

 早苗がボールを受け取ろうとした瞬間、ゴールから上がっていた衣玖が胸でトラップした。

「おっと! またもやキーパーの衣玖選手が上がっていました!」

「しまった……!」

「……シラウオさん! アキスさん! サイドを警戒するだけでお願いします! フナさんキクラゲさん天子さんをお願いします! 一人技なら必ず止めるので!」

 リードシクティスの指示に四人は迷いなく即座に指示通りの位置へ移動した。

 衣玖はセンターサークル付近でドリブルを止め背中から青と黒のオーラを噴き出した。オーラは赤と青の角を生やしたボサボサの白髪筋骨隆々のゴリラのような化身――超魔神エヴァースが出現する。

「衣玖選手! ここで超魔神エヴァースです!」

 衣玖が地面に両手足をつき、超魔神エヴァースが雄叫びを上げて右拳に強烈な雷を纏わせた。衣玖はジャンプし両足でボールを横から踏みつけ、超魔神エヴァースが右拳で力強く殴りつけた。

「!」

 巨大な雷の玉がリードシクティスに向かって迫る。

「止めます!」

 リードシクティスは気迫を込めてジャンプし後転しながら巨大な青いイルカのようなソウル――ドルファヌスへと変化した。

「なんとリード様!! 化身からソウルに変更した!」

 雷の玉にドルファヌスが激突し踏ん張りのみで威力を完全になくした。ドルファヌスは水色のポニーテールのリードシクティスの姿に戻り、ボールを右足裏で抑えた。

「止めたーー!! ドルファヌス1ミリも動かず!!」

「キャプテン!」

 リードシクティスは素早くボールを早苗へパスを送る。早苗は苦悶の表情を浮かべた。

(キャプテンとして私はどうすれば……)

「早苗!!」

 コートに早苗を呼ぶ魔理沙の怒号に近い叫びが響く。

(いや! キャプテンの私が仲間を信じなくてどうする! ましてや魔理沙さんを!)

 早苗は右足を振り上げる。

「頼みます! 魔理沙さん!」

「はぁ……やっと出番か……」

 魔理沙はボールに向かってジャンプすると四人の玉兎も追うように跳んだ。

「メテオシャワー!」

 魔理沙はオーバーヘッドの動きでボールを真下に蹴り出す。流星群のようなオレンジ色のエネルギーが降り注ぎ、玉兎四人は直撃して倒れ込んだ。

「行くぞ衣玖! 流星ブレード!!」

 地面に着地した魔理沙は右足を後ろに振り上げ、ボールに水色のエネルギーをまとわせてボールに上空へ蹴り上げた。ボールは巨大な水色の円形の光を放ち、魔理沙がジャンプして右足で力強く蹴りを入れる。

「ドリルスマッシャー!」

 衣玖は右手から巨大なドリルを出現させ、飛んでくる青と黄色グラデーションのボールに回転するドリルの先端をぶつける。

「砕けろ!!」

 ドリルにヒビが入り、砕け散る。ボールは衣玖の横を通り抜けてゴールネットを揺らした。

「ゴール! コチヤーズ! 魔理沙選手が放ったアレス版の流星ブレードで待望の1点!! 一矢報いたーー!!」

「やりましたね! 魔理沙さん!!」

 魔理沙のもとにニッコニコの笑顔の文・早苗・妖夢の三人が駆け寄る。

 その後、コチヤーズとクリアナイトの二回戦は1-9という一方的なスコアでクリアナイトの圧勝に終わった。クリアナイトの選手たちは誰にも何も告げずにフィールドから姿を消す。コチヤーズメンバーはベンチに集まる。

「あんたの指示……最初は何だこの作戦かと思ったが……実はベストだったんだな……」

 ラックに話しかけられた残無は睨み返す。

「ラックと言ったな。お主はなぜキーパー技を一つも覚えていない? 試合ではほとんど役に立っておらんかったぞ」

「うっ……」

 言葉を詰まらせたラックは両拳を握る。残無の視線はリードシクティスに移る。

「そしてお主、リードシクティスはなぜ攻撃が苦手だと黙っていた?」

「そ……それは……」

「お主は異世界を管理する神として情けない姿を見せたくなかったのじゃな……だから十一人揃っての練習をメニューに組み込まなかのだろう?」

「はい……仰る通りです」

 残無は深く息を吐く。

「異世界の住人に問う。魔理沙のパワーをそこそこだと思っていた者は挙手してみろ」

 その言葉にリードシクティス・フナ・シラウオ・キクラゲ・アキス・カサゴ・ラックの七人が少しためらいながらも手を挙げた。

「え、私のパワーがそこそこだと思われてたのか!?」

 慌てるようにリードシクティスは魔理沙に頭を下げる。

「すみませんでした! 私のせいで魔理沙さんにパスが1回しかこなくて」

「一生ボール来ないかと思ったな……」

「私は魔理沙さんのパワーが強いのは当たり前すぎてチームメイトにそのことを伝えませんでした……情報屋なのに」

 文がうなだれながらそう言うと、早苗の顔がぱっと明るくなる。

「よーし皆さん! これからは正直者になって私にしっかりついてきてくださいねー!」

 フナは早苗につられるように笑顔に変わった。

「キャプテンらしい明るさ! いいですね!」

「みなさん! 次こそ勝ちますよー! せーの! えいえいおー!!」

 早苗の掛け声に誰も乗らなかったが魔理沙が苦笑いした。

「まさか『えいえいおー』とか言い出すとはな」

 場は一瞬の静寂の後、柔らかな笑いに包まれた。その様子を見ていたベンチに座る残無もつられて微笑んだ。




出てきた必殺技
衣玖 モータルスマッシュ
魔理沙 メテオシャワー
魔理沙 流星ブレード(アレス)
衣玖 ドリルスマッシャー
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