オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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  二十六話 歯に優しいケーキ

 サッカースタジアムのミーティングルームにはコチヤーズメンバーが集合していた。青みがかった長い髪に緑の頭巾黄色いワンピースの上に緑のエプロンをかけた埴安神袿姫が入室する。

「あ……あなたは……! 埴安神袿姫!」

 妖夢が思わず声を上げると、前の席に座るフナが振り向いて妖夢を見上げる。

「歯に優しいケーキ? 妖夢さん、知ってるんですか?」

「えぇ……この人は埴輪を作る神様で、杖刀偶磨弓という埴輪兵団長とも会ったことがあります」

 サバミが突然にやりと口角を上げた。

「上等だぜっ! 杖刀偶だけにってか!」

 カサゴが呆れ顔に変わる。

「お姉ちゃん……つまらないダジャレはやめて……」

 リードシクティスが袿姫に恐る恐る近付く。

「あの……ここへは何の用でしょうか?」

「お前たちの特訓相手を造形してやろうと思ってね」

「造形……!?」

偶像(アイドル)がユニフォームを着てサッカーするなんて面白そうだと思ってね」

 席に座るサバミは斜め上に視線を合わせる。

「埴輪がユニフォーム着てサッカーか……なんかアニメで見たことあるな」

「お姉ちゃん……そんなシーンあったんだ……」

 二十分後、室内サッカーコートのセンターサークルに黄色いユニフォームを着た無表情の埴輪が一体立っていた。他にコートにはサバミのみで、外周にはコチヤーズのメンバーと袿姫が見守っていた。

「脚は……ラボーナくらいならできそうだな」

 サバミがそう呟いた瞬間、埴輪がサバミに向かってドリブルを開始する。サバミが反応してボールを奪おうとしたが、埴輪はフェイントで鮮やかに抜き去ってシュートを決める。

「うおっ! すげぇ!」

 コチヤーズメンバーたちが一斉に埴輪の周りに集まった。雰囲気は決勝ゴールを決めた直後のようだった。

「お前すげえな!」

 ラックは褒められた埴輪は口を少し開いたまま無表情で立っているだけだった。

「お姉ちゃん……普通に抜かれちゃったね……埴輪作りに協力したのに」

「最近サッカーしてなかったからな……腕じゃなくて脚がなまってたな……」

 数分後、コートの上空に小さな立方体カメラのような機械が浮かんだ。

「今、上空にカメラを出現させました。これから全員一人ずつオフェンスディフェンスキーパーを順番にやってもらいます」

 リードシクティスの説明にキクラゲは微笑む。

「なるほど〜これでリードちゃんみたいに隠してる人も炙り出されるってわけね〜」

 キクラゲの言葉にリードシクティスが頬を赤らめる。

「うぅ……みんなやってください! これで本当にやるべきポジションがわかるはずですから!!」

 一時間後、埴輪とのさまざまなシチュエーションでの一対一の対決終了。上空に出現した大きなモニターに結果が表示された。

 FW:アキス 魔理沙

 MF:シラウオ・フナ・キクラゲ・ラック・早苗・妖夢

 DF:リードシクティス・サバミ・カサゴ・文

 しかめっ面のラックがモニターを指差す。

「ちょっと待て! キーパーが一人もいないぞ!!」

「本当ですね……でもじゃあ誰がキーパーを?」

「私がやりましょうか?」

 リードシクティスが右手を挙げてそう名乗り出すも、サバミが首を横に振った。

「ダメだシクティスさん。あんたは反射神経がちょっとな……実は絶妙なドジっ子だから」

「え……!?」

「反射神経は弟に全部持ってかれちゃってる。神らしく強力な魔力はあるけどな」

「なるほど……って自分のことなのに納得しちゃいました……本当に私ダメですね……」

 ショックでうつむくリードシクティスに早苗が馴れ馴れしくと肩を組んできた。

「大丈夫ですよ! リードちゃんは強いですから!」

 リードシクティスの目がほんの少し潤む。

「うぅ……キャプテン……ありがとうございます……」

「……あれ!?」

 突然として早苗が叫び、斜め上を指さす。周りはその方向に注目すると、霊夢と華扇が並んで出入り口の扉の前に立っていた。

「霊夢に華扇! 練習を見に来たのか!?」

 魔理沙の大声の質問で霊夢は不機嫌そうな顔付きに変わる。

「サバミから超次元サッカーの話を何度も聞かされて……どんなものか練習を見に来たって感じよ」

「私もどんなスポーツか興味が湧いていてね、練習を見させてくれないかしら?」

 サバミは霊夢・華扇と肩を組み満面の笑みを浮かべた。

「よーし! じゃあ埴輪を十一体との練習試合を二人に見せようぜ!」

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