オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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  二十八話 最強のイレブン

 昼の太陽に照らされているサッカースタジアムのメインコートを霊夢と華扇が上空から眺めていた。

「霊夢手が痺れている今だからこそ、試合に出てみるのも悪くないんじゃないかしら?」

「華扇、なんでそんなに乗り気なの? あんたこそ出ないの?」

「ごめんね、当日はちょっと予定があって」

 霊夢は小さくため息をつき、スタジアムを背にする。

「サバミには一応感謝してる。巻き込まれた側だけど……でもあの毒の治療のおかげで命は拾ったし。だからちょっとだけなら試合に出てもいいかなとは思ってるけど……」

 華扇の顔がパッと明るくなった。

「ついに正直になったわね! じゃあ練習のためにスタジアムに戻りましょう!」

 華扇が興奮気味にコートを指差すと、霊夢はスタジアムから遠ざかっていく。

「帰る。練習なんて面倒くさいし」

「えっ!? 練習はした方がいいって!」

「それより、境内の掃除が残ってる……華扇、掃除やって。じゃないと試合出ないから」

(はっ……! 認めたのは実は掃除を押しつける魂胆だったの……? でも少しでもやる気になってくれたならそれでよしとしましょう!)

 華扇は苦笑いしながら霊夢の背中を追いかけていった。

 その日の夜、月明かりに照らされるコチヤーズのミーティングルームでは部屋の中央に立つ黒幕子は無言でテーブルの上に一枚の紙を置いた。その内容は『次の試合の当日、永遠亭で待っている』であった。

「あの造形神……頼んだ通りに造ってくれた……これで少しは楽しくなる」

 黒幕子はそう呟き、その場から姿を消した。

 同じ頃、サバミは自室のベッドで布団に深くくるまり、規則正しい寝息を立てていた。

「あなたにとって最強のイレブンは?」

 夢の中に響く声に対して、サバミはボソボソと喋り始める。

「最強のイレブン……? パッと思いつくのは時空最強イレブンかな最強って入ってるし……」

「ではその時空最強イレブンの特徴を教えてください」

「え? えっと……」

 サバミの意識の中で、イメージが文字となって浮かぶ。

 一の力:人を見抜き大局を見抜く 静と動を合わせ持つ 真実のゲームメーカー

 二の力:仲間の勇気を奮いたたせ 鉄壁の守りに変えるカリスマDF

 三の力:未来をも見通す状況推理能力で敵の急所をつく 正確無比のMF

 四の力:大国を治める力 強靭な行動力と実行力を持つ 鉄壁のキーパー

 五の力:海のように広い心で 攻守を繋ぐ架け橋となる スーパートリッキーMF

 六の力:稲妻のように 素早く切り込む速さ 電光石火のスピードストライカー

 七の力:自由自在に 空間を生かす 空を制する フライングDF

 八の力:太古の力を宿し その牙は海を割る ダイナミックMF

 九の力:野獣の獰猛さと 賢者の頭脳を持つ ファンタジックリベロ

 十の力:絶対的な勇気と 揺るぎない実行力で大地をも味方にする キングオブMF

 十一の力:灼熱の熱風と 激震する雷鳴の力で 全てを貫くオールラウンドプレイヤー

 翌朝、朝陽が窓から差し込むサバミの部屋に勢いよく扉が開き、黄色いジャージ姿のカサゴが飛び込んで来た。

「お姉ちゃーーん! 早く起きてーー! 紙がーー!」

 サバミは左眉をぴくりと動かし、ゆっくり上体を起こす。

「うるさいな……シクティスさんがなんかしたのか……?」

「違うよ! ミーティングルームに黒幕子からの手紙があったの!」

「……はえあ?」

 コチヤーズのミーティングルームではホワイトボードに貼られた一枚の紙の周りにメンバーたちが集まっていた。サバミとカサゴが引き戸を開けて入室する。

「ホワイトボードに例の紙が貼ってあるのか」

 サバミは人垣をかき分け墨で書かれた文字をジッと見つめ始めた。

『次の試合の当日、永遠亭で待っている』

「永遠亭……? どっかの居酒屋の名前か?」

 隣に立っていた魔理沙がサバミを肘で小突く。

「違う。鯢呑亭ならあるけどな」

「お姉ちゃん……居酒屋のことは頭から離してよ……」

「そうか。で、永遠亭ってのは?」

「それより黒幕子は『永遠亭で待っている』なんてメッセージを? あそこには月の頭脳と呼ばれる八意永琳さんがいるけど……」

 早苗はそう呟くと、サバミは窓の外に視線を移す。

(月の頭脳……九の力野獣の獰猛さと賢者の頭脳……まさかあの夢は時空最強イレブンを幻想郷最強イレブンに置き換えろというメッセージだったのか?)

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