オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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  三十 話 永遠亭へ

 迷いの竹林に出来た落とし穴に取り残されたキクラゲに向けて、魔理沙が仰向けになって手を伸ばしていた。

(キクラゲさんの手を掴もうだなんて……魔理沙さん凄い勇気……)

 薄目で魔理沙を見ているフナが内心そう言った瞬間、キクラゲの足元から巨大な赤いキノコがぐんぐんと伸び上がった。キクラゲはキノコの上から着地した。

「なんだキクラゲ……自力で上がってこられたのか」

「手を伸ばしてくれてありがとね〜」

 キクラゲはにこにこと笑って礼を言いと、巨大キノコをぱっと消えた。

「それにしてもこの落とし穴はいったい誰が掘ったんだ!」

「きっとてゐのイタズラでしょう。そういうのが大好きですから」

 苛立つラックの質問に文が静かに答えると、足音が近付いて来た。その正体は白髪のロングヘアに紅白のリボンと小さなリボンをいくつか付け、白いカッターシャツと赤いズボンにサスペンダーを着けた藤原妹紅だった。

「誰!?」

 フナが驚きの声を上げると妹紅は軽く微笑む。

「……あんたらが私を呼んでたんじゃないのか?」

「え……じゃああなたが……てゐ!?」

「いや、妹紅……」

 その後、コチヤーズメンバーは永遠亭に案内されることになる。

 永遠亭のふてぶてしく床に座る輝夜と静かに立つ永琳、その二名にリードシクティスが黒幕子と超次元サッカーについて説明し終えた。

「なるほどね大体わかったわ。その試合はここでやるってこと?」

「えっと……いくら永遠に廊下が続くと言ってもサッカーフィールドを作るのは難しいですよね……」

 リードシクティスがぺこぺこと頭を下げながら答えると永琳の表情が曇る。

「ウドンゲ……最近急にいなくなったと思ったらまさか誘拐されていたなんて……」

「うどん? 食べ物の話か?」

 ラックが首を傾げると、文が苦笑をする。

「食べ物じゃなくて名前ですよ。鈴仙・優曇華院・イナバ」

「長いな!」

「ウドンゲは私の助手だから……早く帰ってきて欲しいんだけど……」

 コチヤーズメンバーの後ろにいる硬い表情の依姫が前に出て、永琳と目を合わせる。

「八意様、もしかしたら次の試合にそのウドンゲが出るかもしれません……」

「え……依姫いたの?」

「はい。姉様が行方不明に遭いまして……恐らく黒幕子の仕業かと」

「そうかそうか……それは辛いな。代わりにこいつで我慢してくれ」

 サバミが突然、困り果てた顔をしているカナを無理やり前に押し出し始め、カナのウサギ耳が激しく揺らされていった。

「ふあぁん! なにするんですかぁサバミさ〜ん!」

「あら〜? この兎は?」

 輝夜が興味津々に立ち上がってカナを凝視し始めるとサバミは満面の笑みに変わった。

「こいつはカナって名前で異世界の兎だ! 代わりと言っちゃあなんだが、ウドンゲを取り戻すまでこいつの頭をわしゃわしゃでもしててくれ」

「わしゃわしゃねぇ……」

 サバミの乱暴な紹介後、永琳は興味深そうにカナに近付き、カナが握りしめているマイクに視線を落とした。

「そのマイクは?」

「あの〜……私、超次元サッカーの実況を担当させていただいているカナと申します〜……」

 カナが恥ずかしそうに自己紹介すると、永琳は優しく手を伸ばしカナの頭をわしゃわしゃと撫で始めた。

「ふ……ふえぇ〜ん……くすぐったいですぅ〜……」

(カナは実況してないとああなんで……)

 妖夢は永琳を頭を撫でられて照れているカナを真剣な表情で観察しながら内心そう呟いた。

 一方、永遠亭の長い廊下ではオレンジ色のジャージ姿で真剣な表情のアキスがサッカーボールでドリブルしていた。そこへ、巫女服の霊夢がゆっくりと近付いてきたことに気付いたアキスはドリブルを止め、霊夢に視線を向けた。

「ん……? もしかして今日から入ったばかりの巫女?」

「コチヤーズだなんてチームの一員になったつもりはないから。あくまで助っ人よ」

「霊夢は練習しないの?」

「もちろんよ。助っ人だからね」

 霊夢は自信ありげに胸を張ってそう言うと、その場に残無と日狭美が姿を現す。

「霊夢は天才型じゃ。超次元サッカーでもいい結果を残すかもしれん。駄目ならすぐ交代させればよい」

「残無……監督を日狭美に任せて裏で指示する……あんたらしいわね」

 アキスは不満げな表情に変わり、残無と目を合わせる。

「……霊夢はスタメン確定ってこと?」

「そうじゃ」

 重い空気が流れる中、キクラゲが明るい笑顔でその場に現れた。

「アキスは天才型でもあるし努力家でもあるけどね〜」

「あっ! お姉ちゃん……! 私はサボる天才型は嫌いって言いたいんだよ」

 アキスが頬を膨らませてキクラゲに鋭い視線を送ると、その場にフラフラと歩く萃香が現れる。

「まぁまぁ、味方同士でバチバチするのは止めよう〜」

 霊夢はフラフラと歩く萃香を見て、怒気を含んだ顔付きに変わる。

「って萃香! なんでもう飲んでるの!?」

「私が酒飲んだら悪いか〜霊夢〜」

「勝利のした後に宴会するんだから先行はズルいってことよ!」

「そうだよ! 酒飲んだらまともに試合できないよ!」

 アキスが霊夢に続いてツッコむと萃香は静かに笑った。

「残念だな〜アキス。残無は酔った私をスタメンにするはずないからな〜」

 残無がニヤリと口角を上げた。

「そうか萃香よ。スタメン発表で酔いを覚ましてやろう」

 萃香の表情は一瞬で凍りついた。

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