オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

47 / 48
  四十七話 白玉楼前

 クリアナイト第四試合当日の朝、サッカースタジアム内のミーティングルームの席に座る残無に、立っているサバミがコチヤーズの近況について説明し終えた。

「理解した」

 残無の軽い返事にサバミは笑顔で返す。

「いや〜さすがは総帥! 理解が早い!」

「それで、二組のミキシマックスは成功したのか?」

 残無は尋ねると、笑顔のアキスが残無に近付いた。

「もちろん! 成功したよ!」

「ベストマッチか!? 見せろ!」

 サバミは息を荒くしながらアキスに迫る。

「それは試合までのお楽しみね!」

「……エリィは?」

「す……すみません……」

 近くの席に座っているエリィがうなだれると、隣に座る橙がエリィ背中を軽く叩いた。

「大丈夫! 勝てばいいから!」

「橙……ありがとう……!」

 そう返した涙目のエリィは橙を抱きしめた。その時、エリィの背後に空間切り裂くようにスキマが出現した。

「昨日、ブラウンとちょっと仲良くなれたのにねぇ……どうにか成功出来ないかしら?」

 会話の途中、突如としてコチヤーズメンバーがいるミーティングルー厶には誰一人いなくなった。

 コチヤーズ一行は和風の屋敷――白玉楼の入口前の下り階段前に瞬間移動した。

「……はっ! ここは白玉楼!?」

 いち早く今いる場所に気付いた妖夢は慌ててキョロキョロと見渡す。

「白玉楼……ってことは妖夢がずっと心待ちにしていた……幽々子奪還戦ってことですか!?」

 早苗の言葉に妖夢は力強く頷いた。

「頑張りましょう!」

 数十分後、白玉楼前の空中にピンク色の芝生でできたサッカースタジアムが完成した。

 コチヤーズサイドのベンチにはメンバーが集まっており、妖夢はクリアナイトベンチ付近に立つメンバーのうちの一人に注目していた。その者はピンクのボブで、白い三角の中に赤い渦巻きがある西行寺幽々子だった。

 幽々子は赤いユニフォームに白いキャプテンマークを着用していた。

「あいつ……亡霊とか幽霊も操作できるのか……」

 クリアナイトベンチを見つめる魔理沙はそう呟くと、アキスは首を傾げる。

「お化けなの?」

「あぁ、幽々子の他にプリズムリバー三姉妹もな」

 魔理沙の視線の先には、赤い三日月のマークがついている黒い帽子を被る金髪ショートのルナサ、青い晴れマークがついているピンク色の帽子を被る薄い水色のショートのメルラン、緑の流れ星がある赤い帽子を被る茶髪ショートのリリカ、赤いユニフォームを着用しているプリズムリバー三姉妹が無表情でいた。

「赤い三日月のマークがある帽子と青い晴れのマークがある帽子か……おしゃれだなあ」

 サバミは静かにそう呟くと、カサゴは薄目で姉のサバミを睨むように見た。

「どうしたのお姉ちゃん……オシャレに興味ないのに……」

(リリカの緑の流れ星のマークはオシャレじゃないんだな……)

 静かに魔理沙は内心ツッコんだ。

「あ……蝶々……」

 ボソッとそう呟いたイヨカの目線の先にはアゲハチョウの羽根が背中に生えている水色ショートに頭にいくつか葉っぱがついている無表情のエタニティラルバがいた。

「どう? 橙……藍様いる?」

 エリィは橙にそう尋ねると、真剣な眼差しで橙は一つの方向を見つめていた。橙の目線の先には黒いキーパーユニフォームを着用している金髪のショートボブで白い帽子を被り、九つの大きな尻尾がある九尾――八雲藍が無表情で立っていた。

「橙、お願いね」

 紫は橙の肩に優しく手を乗せる。

「ゴールを守り通してちょうだい」

「はい! 守り通して藍様を助ける!」

 橙は紫の言葉に元気よく返事した。その時、残無はクリアナイトベンチに注目すると、白い和装を身にまとう黒幕子はベンチに座った。

(黒幕子はスタメンではないのか……)

「総帥! スタメン発表お願いします!」 

 わくわくの表情のサバミは残無にそう呼びかける。長い間の後、

「GKは橙。DFはサバミ、リードシクティス、エリィ、文。MFはシラウオ、妖夢、早苗、ラック。FWはフナ・魔理沙」

「ちょっと待って下さい! アキスさんは!? ミキシマックス成功したのに!?」

 カサゴは異議申し立てるも、日狭美に詰め寄られた。

「残無様には何かあるはず……」

「アキスはまだ出すべきではない。儂はそう判断した」

「総帥がそう言うなら従いましょう!」

 早苗はそう呼びかけると、何人かは素直に頷いたがアキスは頬を少し膨らませ、残無を睨んだ。

「我慢して」

 アキスは一瞬にして背後に回ったシラウオに囁かれる。

「分かったよ〜……」

 クリアナイトは残無の指示通りのポジションについていた。対するクリアナイトのフォーメーションは、FWにルナサ、メルラン、リリカのスリートップ。MFは玉兎、幽々子、エタニティラルバ。DFは玉兎の四人。そしてゴールキーパーは八雲藍の配置で立っていた。

フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)

        藍

   玉兎 玉兎 玉兎 玉兎

    玉兎 幽々子 ラルバ

    ルナサ メルラン リリカ

 

        フナ   魔理沙

  シラウオ 妖夢   早苗 ラック

 サバミ リード  エリィ   文

        橙

 コチヤーズ(早苗のチーム)

 右手にマイクを握る異世界のカナは大きく息を吸った。

「コチヤーズ対クリアナイト第四試合! 白玉楼前での一戦は果たしてどちらが勝つでしょうかー!?」

 サッカーボールが置いてあるセンターサークルに立ったフナは同じくセンターサークルに立つ魔理沙に不安気な顔を向ける。

「アキスさんが出ないのって……」

「よく分からないが、切り札取っとくってことか? 黒幕子もまだ出てないみたいだしな」

「様子見ってこと?」

「さぁな」

 審判の試合開始の笛の音が鳴り響き、魔理沙はフナに向かって優しくパスした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。