オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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  五十六話 クリアナイトの勝利報酬

 コチヤーズ対クリアナイトの第四試合が終わってから1時間後、白玉楼前にあったピンク色のフィールドが痕跡も残さず消えていた。

 妖夢を除くコチヤーズメンバーは白玉楼前にある和室に集まって話していた。

「1回目……黒幕子はそう言ったのじゃな」

 残無の問いかけに表情曇るアキスが無言で頷いた。

「もしかすると、それがクリアナイトが勝った時の褒美かもしれん……」

「なるほど……それが本当ならあと1回、黒幕子はコチヤーズからメンバーを強奪できる……」

 リードシクティスの発言で周りはざわつき始める。

「……悪いが、次の試合から儂はアドバイスができん。しばらく地獄の用事で忙しくてな、離れられんのだ」

「……そうですか」

 暗い表情でうつむくリードシクティスはそう言い、残無はカサゴに近付いた。

「カサゴ、お主が監督をしろ」

「え!? 私!?」

 驚くカサゴとサバミは肩を組んだ。

「カサゴ! 総帥に目をつけられたんだから頑張れよ!」

「う……うん……」

 返事をしたカサゴは自信がなさそうであった。

 一方、表情の暗いアキスは和室で一人あぐらをかいて座っていた。

「私がちゃんと一撃浴びせていれば……妖夢は……」

 悲しむアキスの背後に水色の着物を着用して腹に青色の帯を巻いているピンクボブの女性が立った。アキスは見上げてその女性を確認し始める。

「よしよし」

 その女性はアキスの頭を右手で何度も優しく撫で始めた。

(私が始めて落ち込んでいる時にこんなことするの、お姉ちゃんしかいない……)

 アキスは振り返って背後に立つ女性の頭を確認すると、涙目になってその女性に背を向けた。

「お姉ちゃん……私……異世界で最強の女性剣士なのに何も出来なかった……」

「後悔しても仕方がないわ。あなたはエース、いつまでも落ち込んでいるわけにはいかないのよ」

「分かってる……!」

 アキスは手の甲で目を擦り、振り向いた。

「お姉ちゃんも一緒に頑張ろう!」

 ピンクボブの女性はアキスの言葉を返すこともせず、ただ見つめるだけだった。

「あ……あれ……?」

 アキスは目の前の女性の顔をじーっと見つめ始めた。

「お姉ちゃんじゃない!?」

「気付くのが遅いわ〜。私は幽々子よ〜」

「ぶっ!? 妖夢が助けたがってた幽々子さん!? 

 は……恥ずかしーー!!」

 幽々子は微笑み、アキスの頬がみるみる赤くなっていく。

「このことはあなたのお姉ちゃんに秘密にしてあげるから」

「す……すみませんでしたー!!」

 アキスはその場から逃げるように部屋を出ていった。

「頑張ってねアキス……必ず妖夢を救い出して……」

 ドタドタと走るアキスは、気付かずに文とすれ違う。

(アキスさん……負けは悔しいですよ。いつか……共に飯綱丸様を助けましょう……)

 一時間後、白玉楼の台所には『叩かないでください』と書かれた紙が背中に貼られている人型ロボットが五体立っていた。

「私の作ったロボットで料理とか作ってくれるので多分大丈夫だと思います……」

 ロボットの前に立つリードシクティスは隣に立つ幽々子にそう言うと、サバミはリードシクティスと肩を組んだ。

「創造神の作ったロボットだから、性能はバッチリだぜ!」

「頼むわね、コチヤーズ」

 幽々子の依頼にリードシクティスとサバミは決意を露わにしながら頷いた。

「はい! 妖夢さんを必ず助けてみせます!」

 白玉楼の一室にいるエリィは飼っている猫五頭とじゃれ合っていた。そこへ早苗が入室する。

「あっ……! キャプテン!」 

 スコティッシュフォールドのクリームが早苗を威嚇し始めた。

「あれ〜? クリームは初対面の人でも警戒しないのに……」

 エリィはクリームを優しく抱きかかえた。クリームは早苗を警戒し続ける。

「そ……そんな! 私は猫踏んづけちゃったりしてないですよ! 私はただキャプテンとしてエリィと話したくて……」

「キャプテン、私と話したかったら猫ちゃんたちと仲良くなってからね!」

「私はキャプテンとして異世界の住人たち全員と仲良くするって決めたんです! 猫ちゃんたちとも仲良くなりますよ〜!」

 やる気に満ちた表情の早苗はそう宣言した。

 ある時、宇宙空間の景色の元にある海のどこかに浜辺に豊姫がたたずんでいた。豊姫の背後から依姫が静かに歩いて近付き、豊姫が振り返る。

「八意様から聞きました。黒幕子に攫われてなかったんですね」

「えぇ。私があの程度の者に捕まるはずがないでしょう?」

「そ……そうですね……なかなかの腕前だったので……」

 依姫は申し訳なさそうに豊姫に頭を一度下げた。

「初めて黒幕子とあった時、既にレイセン達は別空間に飛ばされた後でした。なので、時間を掛け、うまく交渉・実行に移せました。月の都はこれ以上襲わないと」

「でも……超次元サッカーがブームになるだなんて……」

(あと二、三回程勝てば月の民は全員返って来るでしょう。頼みますコチヤーズ……)

 祈るように目を閉じた依姫は内心そう願った。

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