オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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四章 妖精たちとの点取り合戦
  五十七話 触手使いのお嬢様姉妹


 コチヤーズ対クリアナイト第四試合が終わった次の日の朝、とあるフィールドのベンチ前にいるユニフォームフナはアキスに真剣な表情を向けた。

「アキスさん! 背番号11を私が着用していいですか!?」

「妖夢の背番号を?」

「アキスさんは今でも背番号11を着けたいと思ってますか?」

「う〜ん……思ってるけど、サバミさんがエースは10なんだって強く言われてねぇ……それでフナはなんで背番号11を?」

 アキスは真剣な眼差しのフナをジッと見つめ始める。

「妖夢さんが返ってくるまで背番号11を私が守りたいんです!」

 アキスは真剣な表情でフナを見つめ始め、数秒後にフナの左肩に右手を乗せた。

「良いんじゃない? 妖夢が帰ってくるまで」

「……ありがとうございます!」

 フナはアキスに向かって勢いよくお辞儀をして走ってその場から去っていった。

 コチヤーズ対クリアナイト第五試合が予定されている日の朝、幻想郷に浮かぶサッカースタジアムのコチヤーズのミーティングルームでは、サバミによる熱弁が始まっていた。

「つまり次は、人を見抜き大局を見抜く 静と動を合わせ持つ 真実のゲームメーカーと、大国を治める力 強靭な行動力と実行力を持つ 鉄壁のキーパーを爆誕させよう!」

 席に座るコチヤーズメンバーがポカンとサバミを見つめている中、浮かない表情のリードシクティスは席を立ってサバミの隣まで歩いた。

「例の姉妹を呼んでくれ!」

 教室に、髪型は癖っ毛の下ろしている茶髪ロングの女性と、黒いオーバーニーを履き、髪型は黒髪ショートの女性二人がホワイトボードの前に立った。

 茶髪ロングの方は微笑み、黒髪ショートの方は機嫌悪そうな顔をしていた。

「この二人が司令塔とゴールキーパーになる姉妹だ! 紹介よろしく!」

 席に座るサバミが明るくそう言うと、茶髪ロングの方はサバミの方を向いた。

「してっ」

「え……?」

「紹介」

「そうだな。連れてきたのは私だし、やるか!」

 サバミは笑顔で立ち上がり、ホワイトボードの前に立った。

「こっちの茶髪ロングの方がヤマメだ!」 

 ヤマメと言う名を聞いた異世界の出身ではない者たちは一瞬表情が揺らぐ。

「ヤマメ! 見せてくれ! お前の触手を!」

「分かった〜」

 ヤマメは明るく返事をすると、目の前の地面から筋肉質で極太の触手がうねうねと出てきた。

「みんな見てくれ! この触手を! なまらたくましくてゴール守れそうだろ?」

 サバミは周りに呼びかけると、フナは右手を挙げた。

「フナどうぞ!」

「ほ……本当にヤマメさんで大丈夫なんですか?」

「確かに、ただ触手を出して必殺技を止めるのはルール違反だ。だが、ノーマルシュートならこの触手を使って止めて良いんだぜ!」

「でも性格がのんびりしてるし……」

「大丈夫! ヤマメならやってくれるよな!」

 サバミはそう言いながら笑顔でヤマメと肩を組んだその時、隣にいる黒髪ショートの女性はサバミの右頬をつねられた。

「いたっ!」

「私の紹介もしなさいよ!」

「ごめん……」

 サバミは黒髪ショートに手を両手を向けた。

「こっちはヤマメの妹のアシカだ! アシカの触手は細いがめっちゃ速いぜ! そしてアシカはなまら指揮できる才能があると私は思うんだ! みんなこれからよろしくな!」

 笑顔でサバミはそう言うと、フナは隣のシラウオと目を合わせる。

「アシカが指揮できる才能があるって知ってる?」

「……少なくとも私は聞いたことがない」

 シラウオの一言にフナはうなだれた。

「そうだよね……私も全く聞いたことない……不安……」

「さすがにここに来たばかりの触手姉妹は観戦だな」

 ホワイトボードの前に立つサバミはそう言うと、橙の隣の席に座る藍はびっくり箱を開けたような顔に変わる。

「え!? ちょっと待ってください! サバミさんがキーパーを連れてくるって言ってたので、橙はFWの選手にしてしまいましたよ!」

「な……なんだってー!?」

 サバミは叫び声を上げ、その場でしゃがみ込んでうなだれた。

「まさか……私が説得している間に橙がFWの選手になっていただなんて……しかもシクティスさんが世界の安定のためにいないし……」

「お姉ちゃん? リード様も出ないの?」

 カサゴの質問を受けたサバミは暗い表情のまま立ち上がる。

「あぁ……」

 サバミは気合に満ちた表情に変わってヤマメを指差した。

「こうなったらヤマメ! お前がキーパーをやるんだ!」

 周りは騒然となる。

(ヤマメさんがキーパー……やってくれるのかな……)

 不満気なフナは内心そう呟くと、ヤマメは両手を合わせて笑顔に変わった。

「やるー!」

「おっ! やってくれるか!」

「宝石もらって気合いあるから!」

「よし! 任せた!」

 サバミはヤマメの背中をぽんと叩いた。

「ほんとにお姉ちゃんでいいの? まっったく使い物にならないと思うけど」

 アシカの言葉でヤマメは頬をムスッと膨らませ、アシカを緩く睨む。

「お姉ちゃんはね、のんびりだらけ系よ!」

「ひどい〜!」

 サバミはヤマメとアシカの間に割り込む。

「こらアシカ! 姉の機嫌を損ねる発言を止めなさい!」

 サバミはアシカに注意すると、アシカはそっぽを向いた。

「ふ〜ん! ほんとのことだもん!」

「他にキーパーがいないって言っただろ……やれるな! ヤマメ!」

「うん!」

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