オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話 作:みかづき椛
ある日、サッカースタジアムの内フィールドで、オレンジのユニフォームを身にまとう異世界のヤマメがいた。
さらに濃い緑色のユニフォームを着たフナが、足元にあるサッカーボールを真上に蹴り上げた。
「ヤマメさん! 行きます!」
フナは背中を下にして高く跳び、オーバーヘッドキックでボールに炎をまとわせるように蹴り飛ばす。
「レッドブレイク!」
炎をまとったボールがゴールに向かって襲い始めると、ヤマメは右腕全体をダイヤモンドで固めた。
「ダイヤモンドハンド〜!」
緩く必殺技を叫んだヤマメは右手の掌でボールを受け止めた。フィールドの外から拍手が沸き起こった。
その様子を見ていたのは早苗・魔理沙・フナ・キクラゲ・エリィ・カサゴ・ラック・イヨカの八人だった。
「ふー……やっと必殺技を覚えたな……あいつのやる気を引き出すのは命蓮寺の修行より難しかったな」
「魔理沙さん……命蓮寺の門下生が嫌で抜け出したじゃないですか……」
早苗は薄目の横目で魔理沙を見ながらボソッとそうツッコむと、魔理沙は悪びれもせず笑った。
「ヤマメさんは石と風が得意ですから……今回は石だけですけど」
エリィはそう呟くと、キクラゲはフィールドに足を踏み入れ、微笑みながらヤマメに近付く。
「ヤマメ〜。その必殺技は一直線以外の攻撃に弱いから他の必殺技も覚えましょうね〜」
「えぇ〜面倒くさ〜い」
◆
数日後、高く跳んだフナはオーバーヘッドキックで炎をボールにまとわせ、真下に蹴り飛ばした。
「アトミックフレア!」
ゴール前に立つヤマメは全く焦りの色を見せず、両腕を横に伸ばし、自身の真上で掌を合わせた。
「ムゲン・ザ・ハンド〜!」
ヤマメは背後に出現させた6本の黄色い腕で燃えるボールを覆い被さり、最終的に両手で受け止めた。
「すごいです!」
フナは満面の笑顔でヤマメに向かって褒めの言葉を送ると、コチヤーズ八名からの拍手が沸き起こる。
箒に乗って空を飛ぶ魔理沙はゴール前に降り立ち、ヤマメの背中をポンと軽く叩き、笑みを浮かべた。
「胸だけでなく才能まで詰まっていたとはな〜!」
「ありがとう〜!」
フィールドの外で見守っていたコチヤーズメンバーはヤマメに近付く。笑顔のキクラゲは一歩前に出る。
「ヤマメはムチムチキーパーだね!」
「ありがとう〜! ムチムチキーパー頑張る〜!」
◆
さらに時は流れ、ユニフォーム姿のエリィが顔の汗を拭いながらスタジアム内の通路を歩いていた。
「この音……?」
猫耳カチューシャを外し、壁に耳を当てたエリィは耳を澄ます。頭に轟音が何度も響いていく。
「誰か練習しているの……? とっくに特訓時間は終わったのに……」
部屋の入口付近にあるキーパー特訓場と書かれた看板に注目したエリィは目が見開かれた。
「キーパー……まさか! あのヤマメさんが居残り練習!?」
エリィは静かに扉を開け、忍び足で歩みを進み、遠くから轟音が等間隔で響くフィールドを覗き始めた。
ロングヘアの女性が、豊満な胸を揺らしながらボールを何度もパンチングで弾いている様子がそこにはあった。
(あのムチムチ具合はヤマメさんだ! 凄い!)
忍び足でエリィはキーパー特訓場を出ると、陽気にスキップしながらその場を遠ざかっていった。
出てきた必殺技
フナ レッドブレイク
異世界のヤマメ ダイヤモンドハンド
フナ アトミックフレア
異世界のヤマメ ムゲン・ザ・ハンド